|
テーマ:相撲(1784)
カテゴリ:スポーツ
大相撲の一連の八百長裁判が10月に立て続けに行われ、マスコミでも話題となりました。私はその頃手が回らず逐一チェックすることはできなかったのですが、そんな中、民放各局を駆け巡った1本の録音テープがありました。
このテープは今から17年前の91年に、当時の相撲協会の二子山理事長(元横綱初代若乃花)と出羽海監察委員長(元横綱佐田の山、後の境川理事長)が、親方衆や力士たちを前に、無気力相撲を叱責し、協会の存亡の危機を訴えているものです。 これを聞くと、当時の協会幹部が無気力相撲(協会の正式な定義は「故意による無気力相撲」)イコール八百長と認識し、その横行に危機感を持っていたことがわかります。週刊現代を名誉毀損で訴えたこの八百長裁判では、協会側は一貫して八百長はないと言い続けていますが。 しかしなぜこの時期にこのテープが出回ったのか、正直なところ疑問です。というのは、このテープの存在は、2000年に元小結板井が八百長相撲を告発した際に、既に週刊現代によって明らかになっており、板井の著書「中盆」でも発言の内容がとっくに明らかにされています。しかし大手マスコミは当時これを殆ど相手にもしていませんでした。 2000年当時既に明らかだったその音声はこちらです。 http://kodansha.cplaza.ne.jp/broadcast/special/2000_03_01_1/ 私が推測するに、協会の親方衆は、八百長を苦々しく思っている人と、八百長は相撲に不可欠あるいは必要悪と思っている人とに大きく二分されるのではないかと思います(派閥というほどではないでしょうが)。どちらの親方も、八百長はバレたらまずいとは思っているでしょうが、親方衆の半数以上が八百長経験者と思われ、弟子を注意しようにもできない、という状況ではないかと思います。 また、八百長反対派も、協会が公に八百長の存在を認めてしまっては、財団法人格が剥奪され、協会もつぶれてしまうため、外に対しては八百長を否定し続けるしかない、という状況ではないかと推察します。おそらく公になったら、NHKも中継放送を続けるのは困難かも知れません。そうなったら、放映権料も協会には入りません。 協会が本気で八百長を撲滅しようとするならば、あるいは本気で八百長はないということを世間に示す気があるならば、まずは現在機能していない監察委員会をきちんと機能させることだと思います。 監察委員がモニター室で居眠りしていたり(押し相撲が得意だった某元横綱)、取組が全部終わらないうちに委員全員が職場を離れ外出してしまう様子を撮影した写真が、以前週刊現代に掲載されたことがあります。結びの一番の朝青龍の相撲を誰も監視していない実態をあらわにするものでした。 監察委員会を本気で機能させるには、まず大嶽親方(元関脇貴闘力)と千田川親方(元関脇安芸ノ島)を監察委員にすることだと私は思います。武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)と放駒審判部長(元大関魁傑)が現職のうちにすべきだと思います。 ちなみに、北の湖前理事長は八百長裁判で、八百長と無気力相撲の違いについて問われ、結局うまく説明ができず、最後に裁判長から、あなたの言っていることは何を言っているのかわかりません、今日はこれで閉廷します、とダメ出しされ、その様子が民放でも放送されたそうです。残念ながら私は見逃してしまいましたが。 協会には、故意による無気力相撲は出場停止3日間、という罰則がありますが、未だに適用されたことはありません。協会のトップが無気力相撲の定義をきちんと説明できない状況では、罰則など適用できるはずもありませんが。 バンキシャ http://de.youtube.com/watch?v=TboT0Dmp19k&feature=related サンジャポ? http://de.youtube.com/watch?v=1u38eA0eZ5I&feature=related FNN http://de.youtube.com/watch?v=y9FkobUKjwY&feature=related お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年12月30日 17時28分24秒
コメント(0) | コメントを書く
[スポーツ] カテゴリの最新記事
|