白鵬圧勝を振り返る
大相撲春場所は横綱白鵬の10回目の優勝、しかも15戦全勝という結果で幕を閉じました。次点は朝青龍と豊真将の11勝4敗でしたから、文字通りぶっちぎりの優勝でした。http://www.youtube.com/watch?v=MO935nRAIbk相撲内容も安定度抜群、特に立ち合いが今までと全然違ったような気がしました。2月の大相撲トーナメントで白鵬は「後の先(ごのせん)」という言葉を口にしていましたが、これは私も今まで全く知りませんでした。不滅の69連勝で名高い双葉山の立ち合いを白鵬はずっと研究していたようです。「後の先」というのは、相手より一瞬遅く立ちながら、それでいて相手より先手を取ってしまうという、まさに究極の「受けて立つ」横綱相撲です。まだ完成には至っていないでしょうが、日馬富士戦は明らかに立ち遅れたように見えて、しかし相手十分の形を許さず、結局得意の左上手を取って勝ってしまいました。相撲は立ち合いが本当に大事で、ちょっとでも立ち遅れると普通は劣勢に立ってしまうことが多いものですが、「後の先」はそういった常識を超越した世界です。これが完成したら、本当に無敵だろうと思います。さて余談ですが、某全国紙に、興味深い記事がありました。白鵬と朝青龍の両者と何度も対戦経験のある力士が「白鵬の方が朝青龍より完全に強い。先場所の結果は、理由が分からない」と話していた、と書かれていました。先場所の結果とは、初場所の優勝決定戦のことを指すのですが。更に白鵬には関係ない余談ですが、山本山-嘉風戦は笑えました。嘉風が山本山のたてみつをつかんでしまい、山本山の尻が数秒間画面に映ってしまいました。NHKはちょっと困ったのではと思います。山本山本人は「18禁」と言っていましたね。http://www.youtube.com/watch?v=WkJKL332qk4