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2010年10月12日
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カテゴリ:BOOK REVIEW


法の精神がヴェニスの地位を確保してきた。金を貸したシャイロックは、契約書通り、借りたアントーニオの肉を切り取ろうとするが、「肉は切り取っても良いが、契約書にない血を1滴でも流せば、契約違反として全財産を没収する」と宣告される。仕方ないと金を要求するが、一度、拒否した事から認められない。アントーニオの命を奪おうとしたため、財産没収。刑を免除される代わりにキリスト教に改宗させられる。

法の下の平等を説くシャイロックの言葉には、説得力があるが、肉を貰おうとする契約そのものに違和感を感じる。同時に、一度金銭を拒否したからと言って命を奪おうとし財産没収になったことも違和感を感じる。ユダヤ人であるシャイロックはキリスト教徒に支配されたのか。描かれる人物によって、喜劇にも悲劇にもなる、後味の悪い両面的な物語。





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最終更新日  2010年10月12日 15時08分46秒
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