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カテゴリ:BOOK REVIEW
ヘリゲルが日本における5年間の弓道体験を踏まえ、ドイツ帰国後に行った講演。経験を重視せず、論理を重視する西欧の研究者に向けたもの。ヘリゲルは頭で理解しようとし、師匠に言葉でぶつかっていくが、師匠は考えるのではなく、修行をすすめる。弓道は一切が、経験であるため、言葉で伝えることはできない。 弓術は精神的過程であり、自分自身を的にする。力を抜いて心で引く。意識的ではなく、無心になる。故意に無心になろうとしたり、的に当てることを考えない。どうやって・・・。知識ではなく、論理ではなく、経験であり、体得しないとわからない。 言葉にできないから、言葉にできないことを理解しよう。あらゆることに当てはまる話で、読むたびに忘れかけていた何かを思い出させる。読んでいて全く違和感を感じない点もなくはないが、繰り返し読むたびに新たな発見がある。読みやすく、手元に置きたい名著。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年01月30日 22時59分38秒
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