あらすじはamazonからのコピペ。
風光明媚な、北欧の小さな村で発見された美しい女性の死体。
その女性は、村の誰もが知る聡明で快活な少女・アニーだった。
死体には争った形跡もなく、自殺か、あるいは顔見知りの犯行ではないかと推測された。
事件は、早期に解決すると思われたのだが…。
正統派の捜査小説にして、イタリア・アカデミー(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ)賞史上最多の10部門を独占した映画の原作。
最近は面白いミステリーだと思うと、「これも北欧か」と言うことが多い。
これもその1作。
あらすじにもありますが、正統な捜査小説です。
そして文学小説としての味わいもあると思う。
主人公のセーヘルがとても良い。
そして彼と彼の部下による捜査、聞き込みにより、小さな村の人々の姿が浮き上がっていく。
あくまで個人的にはですが。
被害者アニーの描写がもう少し欲しい。
魅力的な少女として描かれていますが、“良い少女”なのですね。
でも私は人間と言うのは決して良いところばかりではなく、欠点もあって、それでこそだと思うのです。
アニーは若く、少女特有の傲慢さも、理想主義と言えるものも、それを他者に求める気持ちもあったでしょう。
事件を考えると、そう言う点が描かれていた方が、より深い物語になったのではないかと思った。
あくまで個人の考えですが。
ここからはちょいネタバレになるので反転。
多動性障害の子供の描写のシーンは読んでで辛い。
このシーンがあったから、アニーの傲慢さの描写があった方が良かったと思ったわけですが。