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昨夜のNHKスペシャル『マネー資本主義~金融危機を招いた超金余りの謎・利用された日本マネー』を楽しく拝見しました。 富田靖子演ずる金融通の主婦「渡辺みどり」が竹やぶで3000万円の現金を拾い、西岡徳馬演ずる刑事に事情聴取される寸劇から始まります。 渡辺は今回の不況の原因を作った犯人として 1.バブルに気づきながら長期の低金利政策を容認したグリーンスパン元FRB議長 2.強引なドル高政策で世界のマネーをアメリカに集めたルービン元財務長官 を挙げます。しかし、刑事は「あなたもその一人ではないですか?」と尋ねます。 そこで画面は『FX投資美女の会』(実在)のセミナーと懇親会風景を写し出し、「レバレッジを効かせてお金持ちになりたいの!」という「美女」のインタビューを流します。 為替相場を動かした名も知らぬ投資家として世界を震撼させた『ミセス・ワタナベ』=主婦のFX投資家(渡辺みどり=ミセス・ワタナベ+グリーンスパン)に代表される投資マネーにも責任があるとの見解を出します。 拾った3000万円は、渡辺みどりがFXで儲けたにもかかわらず申告をしなかった金で、税務当局の追及をかわすために演じた自作自演だったことがわかります。 最後に「儲けたいという世界中の欲望をコントロールしなければ、これからも同じことが起こり得る。人類はコントロールできるだろうか?」でエンディング。 前にも紹介した『100年デフレ』(日経ビジネス人文庫・857円+税・2003年初刊)で水野和夫氏は「1997年以降の世界経済は、多発性バブルと長期的なデフレになる。」と予測し見事に当てています。 多発性バブルとは、投資運用を求めるマネーの行き先がいたるところに及び、その結果バブルが発生して破綻することの繰り返しです。 FPファイナンシャルプランナーは、お金の専門家として何気なく投資運用をお客様に推奨していますが、そのことは現在の経済では破綻と表裏一体になっている事実を見逃しています。「渡辺みどり」が投資家と中央銀行総裁のミックスで、今回の不況の責任が、その双方にあるという事実を。 つまり経済成長でそうであるように、投資運用で人は幸せになれない時代に突入していることを認識しなければなりません。にわかに信じられないかもしれませんが) でも、人はあるいはFPは、これからも投資運用を要求し続けるのでしょう。次はエコバブルですか?農業バブルですか?どうせならバブルバブルなんていうのはいかがでしょうか?
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最終更新日
2009年05月18日 09時31分27秒
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