祖母井GM
5月にシーズンが終了し、グルノーブルは、フランス2部リーグで3位になって、来季から1部に昇格できることになりました。監督、選手の頑張りで、2~3年はかかると思っていた昇格を、GM就任1年目で果たすことができました。3月上旬には昇格圏内の3位から勝ち点で12も離されたこともありました。しかし、その後の10試合は6勝4分けと、信じられないことが起こりました。スーパースターがいるチームでは、ありませんが、最後まで戦おうと言う気持ちを全員が持ち続け、チームが一つになりました。僕のドイツ人の妻の86歳になる母がよく言う「一番強いのは、11人の選手が集まったチームではなく、11人の仲間が集まったチーム」という通りの集団になれたと思います。今年の選手をベースに4人ぐらいを加えて、1部に定着できるような新たな仲間を作っていきたいと思います。クラブのベースを築くのに、この数年はとても大事になります。1部で戦うことで得られる今より大きな予算をクラブ発展の為に有効に使っていかなければなりません。まずは、トップチームの練習場を今よりいい環境へ移すとともに、育成施設の充実も図らなければなりません。また、やはり組織は人材が大事です。僕は外国人なので言葉の壁もあり、できることの限界もあります。現地の信頼できる有能な人を招きいれてフロントも強化しなければなりません。皆さんには外国で活躍する日本人選手だけでなく、日本人が運営するクラブにも関心を持ってもらえれば嬉しく思います。2月に市の中心部に新スタジアムがオープンし、一部昇格が見えてきたことも重なって、今までの古いスタジアムでは、5000人ぐらいだった観客が2万人の客席をいつも埋めるようになりました。ホームの雰囲気はフランスのトップクラブと比べても見劣りせず、選手たちを本当に後押ししてくれます。急増したサポーターの中には、ピッチに物を投げ入れる人がいるなど、課題もありますが、グルノーブルは非常に可能性を秘めた街だと思います。1部昇格という絶好のチャンスを必ずものにしていかないといけない。昨年、僕がオシムさんにグルノーブル行きを報告しに行ったとき、「スキーをしに行くのか?」と言われました。スキーの街が徐々にサッカーの街になるようにこれからも努力していきたいと思います。(読売新聞:日欧サッカー交差点:祖母井秀隆)グルノーブルで頑張ってるようですね。ところでスポンサーの日本企業、インデックス社は継続してるのか?撤退するとか以前は言ってたがどうなったんだろう。外国のクラブで日本人GMだと大変でしょうね。