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こころに映るよしなしごと

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streetregal

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つゆのあとさき@ Re:嘘つきは嫌い(12/09) 私は嘘がつけない、というのはすでに嘘で…
つゆのあとさき@ Re:食堂かたつむり と 図書館からの電話(01/31) 「図書館が醸し出す、蔵書と言う森の中に…
つゆのあとさき@ Re:まるまつはそれなりお気に入り(12/13) へぇ~ まるまつはまだ入ったことがあり…
つゆのあとさき@ Re:水の国(05/19) こんな道を夜走るのも好きです。海の中を…
つゆのあとさき@ Re:薄暗いビリヤード場でコロナビールの代わりにスーパードライボトルで(05/18) 高3の時、学校帰りに何回か行きました。…
2007.05.28
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カテゴリ:ひぐらし

 彼女は森を出て、小さな村でうたいはじめた。やがてその歌声は山を越えて遠くの町に届いた。人々が彼女の歌を聴きに森が途切れた広場に集まってきた。誰かが彼女を町に連れて行った。彼女はまた別の町に行って歌をうたった。みんなが彼女の歌をきいてその歌を口ずさんだが、誰も彼女のことを知らなかった。

 時は流れて、彼女は森のことを思い出した。森の中には蒲の茂る湿地があった。そこには木漏れ日が、まるで天の意思のように、いつも射し込んでいた。森の中でしずかに鳥と歌をうたう幸せを思った。

 そして、彼女は森へ帰っていった。

 時折、箱にしまっておいた彼女の歌を取り出して思い出すことだろう。






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Last updated  2007.05.29 08:26:47
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