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カテゴリ:不思議な国あきた
地上に上がるとそこは、秋田のくにの議事堂になっていた。ここでいろいろな国策やら対外政策やら国威掲揚スローガンやらが全員一致により決定されるのだ。
議事堂を過ぎて、2階に上がると、例の「虹の架け橋」に行き当たる。 すれ違う機関員たちは、心なしか、ウキウキしているような気がするのは私だけだろうか。そういえば、鬼怒川温泉のテレビコマーシャルは最近見ていないような気がする。若い女性が白いひらひらした(魅せられてのような)服を着て、踊るように虹の架け橋を渡る様子がスローモーションで流れるのだ。 連絡橋を渡り終えると、振興局の2階に着く。階段を2階分降りてまた地下に行くと、例のひみつの匂い漂う佇まいが表出する。 秘密の匂いのする振興局地下の食堂(便宜的に「地下ひみつ食堂」と言う。)のショーケースには昭和のにおいのする品目が並んでいる。こまちランチ、というものを食べることにする。 中に入ると、蝶ネクタイをした老齢のウエイターが背筋を伸ばしてうやうやしく挨拶する。 しかし、注文は「品目番号入力自動券売機」により行う。こまちランチが何番なのか、壁一面に張られたお品書き(34番 カツカレー 700円とか)からこまちランチを探して番号を入力し日本銀行券をスリットに入れる。 テーブルについて水を飲んでいると、例の蝶ネクタイウエイターが運んできたものは、俗に言う冷やかけうどんだった。ただし、海老天ぷらや卵焼き以外に「じゅんさい」が入っているところが秋田的(こまち)なのだろう。秋田では、このじゅんさい以外にも、箒の実(生っているところを見たことは無い)である「とんぶり」や、海藻(だと聞いたがどのような形状で本当に海中に繁茂しているのか確認していない)を寒天で固めた「えごてん」があり、私は、これらを総称して「秋田古代三大粗食」と呼んで、健康上大変有用な食材として賞賛し、他国の人にも喧伝しているところである。 日本の北海道で起きた地震のニュースを天井近くに設置された電波放送映像受像機で知る。 地下のひみつ食堂なのだが、こまちランチはひみつの味はしない。 食後は地上に出て、初夏の日差しの中、警備が手薄な秋田県公安警察隊の建物裏の自転車小屋辺りを散歩する。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.06.06 10:28:26
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