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箱車は、朝靄の山間の道をひた走る。
心優しきTM添乗腐女子同志は、箱車が転倒し谷底に落ちて乗員全員死亡の場合まで想定して、吾らに 死亡時連絡先の心得として、氏名生年月日自宅及び携帯電話番号好みの宝石名銀行の預金残高訪問販売法不知の告知などを記載する用紙を配付せられる。 そうかうするうちに、我々が日常では決して拝聴することのできない有難い宝石のご説明と、決して手に触れることすらできない稀少な宝石の試着を賜れる会場に近づく。 しかしながら、前述のTM同志の説明は、「他地方より出でたる善老女どもの到着が遅れ、それより後に到着すべし吾らは時間調整せり。」とのことであり、高まる宝石説明販売会への期待を抑えつつ、サービスエリアなどで無為の時間を過ごせり。 やうやく、産業文化センタールなる格式高き建造物に箱車は横付けせり。既に、「青森」「福建省」「雲南省」等の車両識別標識を付けたる箱車多数列したり。 センタールに入るやいなや、妖しげな笑みを浮かべたるスーツ女子と短髪小身男が吾らをTV収録会場が如き会場に招きいれ、入口を封鎖し私語を禁ずる。 選ばれし三人の婦女子が宝石の難問奇問珍問に当意即妙に答え、賞品の稀少鉱石をゲットせる。 既に心高ぶりし会場の善老女どもは、なだれを打って試着会場に走りこみ、本来なら数百万円もしようと思われる稀少鉱石をたかが数十万で購入する幸運を得たり。 契約書の作成で遅れたるラッキーオールドガールズの到着を待ち、箱車は口笛を吹きながら昼食会場へと出立せり。窓外では、宝石説明販売会主催のものドモが、何やら嘲笑しながら手を振りおるので、善老女も感謝の意を表し、手を振りたり。( to be continue) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.09.04 22:39:42
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