|
カテゴリ:カテゴリ未分類
日本の土地それぞれに、大なり小なりご当地の郷土料理がある。
情報氾濫の世の中で、田舎の若者が行ったこともない渋谷の宇田川町の裏のおしゃれな店を何故か知っていたりするように、初めて秋田に来た人であっても徒や疎かにはできない。 それならば、現実にはあり得ない、秋田の古民家で秋田の郷土料理のほとんどが堪能できる架空空間はどうかと思った。 JR秋田駅から近いところにある、巨大ななまはげのお面が店の壁面で脅す「秋田長屋酒場」にお客さんをお連れする。 詳しくはわからないが、とんぶり(箒の実)、ハタハタ(魚偏に神と書く日本海沿岸の雑魚、その焼き魚と飯寿司(発酵ずし))、きりたんぽ(マタギの携行非常食、炊いた米を練って木に巻いて囲炉裏で炙って乾燥させたもので鍋に入れる)、えご天(海藻のエゴを寒天に入れたもの)、いぶりがっこ(大根を漬けずにスモークしたもの)、ちょろぎ(渦巻貝のような形をしたピンク色の漬物・実体は不明)などが出てくる。 以前、青森市内の魚介類が沢山あって安くて美味しい店に行った際、日本酒を竹筒の銚子に入れて出てきたことがあったが、同じように「氷竹酒」というのがあったので頼む。 クラッシュアイスから伸びた長い竹の先端を斜めに切って、そこからかぐや姫ならぬ日本酒が出てくる。それをコップからあふれるほど注ぐ。ほどよく酔って、ほどよく食べて、氷雨降る秋田の夜は、それなりに更けてゆく。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.02.26 06:19:12
コメント(0) | コメントを書く |