|
カテゴリ:カテゴリ未分類
1 足踏み
実際に足で測れば大した距離ではないことが分かるのだが、ここから見ると、とても到達 しないような気がした。だけど、切ない想いで的を見つめていると、自然と体が垂直に対峙 し、顔がその真先を捉え、足は扇形に落ち着いた。 2 胴造り 頭で昼な夜なに考えていたら、次第に体の中心にそれは下りて来、心気が丹田に収まっ た。 3 弓構え 熱い心を冷たい頭で掴み、夜明け前に、言の葉を見つけ、両の手で取懸けする。 4 打起し あれほど沢山の想いが言葉となって降り積もっているのに、いざ、筆を持つと、わずかの 言葉しか手の中に残らないのはなぜだろう。次第に無心となる風情で書きつくる。 5 引分け 掌の中に残った言の葉を書き連ね、封をし、顔を上げると夜が明けてきた。水無月の中 頃、既に夏のような気配だ。打ち出だす準備はできた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.05.04 19:23:10
コメント(0) | コメントを書く |