こころに映るよしなしごと

夏のような陽気なった。北国秋田に束の間の夏が、今年も訪れようとしている。

快晴の昼に表参道のおしゃれなカフェテラスで日傘の下でランチなんぞもいいもんだが、大気圏のオゾン層が破壊されてしまった２１世紀の青空の下では、地下の食堂へと早足で向かう。

秋田県庁裏の合同庁舎の地下には、職員組合本部や理髪店や休憩室のほかに、人知れず、地下食堂が運営されている。

階段を伝って地下道に降り立つと、人気の無い、ひんやりとした空間が伸びていた。

食堂の入口のショーケースのある風景は、何だか、懐かしい匂いがした。今日の定食にするかかつかれーにするか、炒飯とつけめんセットにするか、暫く逡巡する。