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12月中旬に図書館から借りて読み切れずに延長してもらっていた井上ひさしの最後の小説(未完)「一分の一」上下巻を正月休みを利用して読了した。
夏ごろに、ロシア抑留を題材にした「〇週間」(〇の数字が思い出せない)を読んだが、今回は(未完ながら)大層面白い。学生のころに読んだ「吉里吉里人」は、脇道の膨大な知識に根負けしてしまったが、本作は、ほどよいスパイス若しくは口直し程度であり、本筋に戻りやすい。主人公が数多くの別人になり替わるので、それがまたいい場面転換乃至は気分転換になる。 読み終えて、長い小説の最後が期待した割につまらなかったりすることが多々あることを思うと、このお話はフレッシュなまま、緊張状態を保ったまま、ギターの7thコードのまま、 永遠に続いていくような気がした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.01.03 21:44:24
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