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アパートを出て住宅街の路地を数ブロック行くと、小さな鳥居をくぐって狭くて細いコンクリート塀が両側にそびえる路地に入る。そこを抜けると、電話ボックスがある街道に出る。電話ボックスの前には10円玉を掌に何枚か抱えた人たちが順番待ちで並んでいた。それを横目で見て、横断歩道を渡る。
富士銀行の先にある板壁の地味な店が「店員も客も男ばかり」のハンバーグ屋だ。細長い店はJの字に曲線を描くカウンターしかない。できるだけ一番奥の壁際の席に座り、いつものメニューを頼む。 薄暗いこの店のカウンターに座って、有線放送だけど流れてくるのはロックだけを聞いて、不思議な味わいのデミグラスソースとトロトロのクリームコロッケを食べていると、学生紛争からここ30年、何も変わっていないような中央線沿線文化に首まで浸っているような気がする。 「男闘呼組」とでも名付ければよいような店だが、確か、ヌーベルバーグのような名前だった。 一日分のエネルギーとカロリーを450円で摂取して、店を出る。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.01.17 23:26:51
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