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その後は一組の御夫婦(熊よけの鈴と携帯ラジオを流している)や、ストックを持った中年男とすれ違ったりして、何だか、「山登りだよ、やっほー」という感じになってきた。 眼下に見えだした風景も、「なんだか、遠いところや外国に行かなくても結構いけるじゃん」と思わせ、今自分がいるのが、ロッキー山脈の麓の山なのか、昭和後半のどこかのひなびた山なのか、わからなくなる。 少し急な坂の上に展望台が見え、ようやく、(通常は1時間)1時間半の登攀を終えて、山頂に辿り着く。展望台の上からは、遠くの山(踏破を狙う森山)や海沿いの火力発電所などが見える。気持ちのいい風が吹いてくる。しかし、今来た道を帰るルートを思うと気が滅入る。仕方ないので、通常ルートに降りて、そこからテクテク道路を歩き、登山口の車まで行くことにする。 しかし、救いの神はどこにでもいらしゃるようで、山頂で一緒になったご夫婦が通常ルートに停めた車で送ってくださるとのことになった。孤独のトレッキングがテーマであるが、背に腹は代えられないので、山頂コーヒーは断念して、奥様の美味しい塩味が効いたリンゴ(吉田拓郎)をいただいて、下山する。今まで来た道とは打って変わって石段などがある、良いコースだった。しかし、登るより降りるほうが難しいということを身を以て知ることになる。膝が笑って笑って大笑いして大変だった。ふうっ。〈つづく〉 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.06.09 08:10:42
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