こころに映るよしなしごと

　小寒と大寒のはざまの今日この頃、如何お過ごしでしょうか。
　寒いと外に出たくないので、あえて、雪が舞う中、広瀬川沿いを散歩した。飼い主が寒がりなので散歩の室内犬は毛糸の服を無理やり着せられ脱ぐこともできずすれ違う私に訴えかけてきた。

　どうしようもないので、手袋をしてマフラーをして歩いていた私も暑くなってきたので、コートの前を開け、手袋を脱いだ。しかし、人間の飼い主は同伴者の意向には全く気付かず、「寒くない？」などと頓珍漢なことをいいながら通り過ぎて行った。

　昭和36年に建て替えられた橋を渡って県立美術館に入る。何かの絵画展をやっていて人が多い。一息ついてまた歩き出す。大分雪が舞っている。橋の上で舞う雪と広瀬川を撮影するが、人の目にははっきりと雪が見えるのにオート画像にはあまり写らない。まるで犬の気持ちのようだ。

　温かいポトフを作って、ゆっくり風呂に入ると、かなり以前にスキー場の近くの温泉付きの貸別荘にみんなで泊まった時の幸せを思い出す。学生のドラマなのに何だか気になるのは、「ラストサマー」ぽいだけでなく、あの時の幸せを重ねているからなのか。

　風呂上りに焼いたステーキをごまだれと、すりおろし山葵で食べる。窓の外は白い雪の夜。