カテゴリ:幸せについて
セミリタイヤ生活をしようと決めることの発端は、今の妻と結婚する数年前にさかのぼります。通訳の仕事で2人してカナダに行ったときに、バンクーバーに住む友人夫妻の家に立ち寄りました。 その友人は、奥さんがカナダ人、旦那が日本人という国際的なカップルで、当時2歳ぐらいの可愛いお嬢さんがいました。カナダの生活をいろいろ聞いて、うらやましいことが多くありました。 歩いて数分でいける巨大な公園、マンションについているプールなど、日本には考えられないことばかりでした。彼らについて、何よりもびっくりしたのは、二人とも仕事をしていないことです。 セミリタイヤというと別世界で、億万長者かスターの世界だと勝手に思っていました。でも、質素な生活をしていれば、誰でもできるよという彼らは言うのです。そんな言葉にカルチャーショックを受けました。 確かに、住む場所さえあれば、食費なんて知れている。たいして贅沢をしなければ、(育児をしていれば、贅沢をする体力も時間もないことは後に知りましたが)そんなにお金はかからないよというのが、彼らの持論でした。 そして、「子供が小さい時は2度と帰ってこないよ、娘が父親になつくのは、5歳までだよ。それまでならキスしたって、抱っこしたって、お風呂に一緒に入ったって喜んでくれる。5歳以降、そんなチャンスは二度と来ない!」と彼がいうのが、僕には印象的でした。 また、彼には親子の断絶についてもおもしろい持論でした。「結婚生活と一緒で、甘い思い出が一番大切なんだよ。相手のことをバカヤロウと思っても、結婚する前の甘い時間をかろうじて思い出せるので、ぐっとこらえることができる。 子供の場合ももそうらしいよ。小さい頃からの楽しい思い出があるから、ティーンエージャーになってからの生意気な態度も何とか許せるんだって。子供のほうも、小さいときにお父さんやお母さんとたくさん遊んだ記憶があるので、相手を罵倒する一歩前で踏みとどまれる。 もし、小さい頃の素晴らしい思い出がお互いになかったら、憎しみしかありえないよ。」と彼はとうとうと自説を述べるのでした。 「なるほどな。たしかにそうかもねぇ。」ぐらいで、聞き流していた。当時の僕は仕事バリバリ人間で、正直ピント来なかったのです。 子供といっても別世界の出来事のようでした。育児だけやって仕事しないなんて、なんと情けない奴だくらいにしか思ってませんでした。 もっとも、当時の僕は、結婚も決められなかったぐらいだから、自分の子供なんてとても考えも及ぶはずがありませんが。。。まして、自分の子供がティーンエージャーになるなんて、全然ぴんと来ないのはあたりまえですね。 ともかく、自分が数年後にそんな生活を始めるとは、当時は想像もできなかったですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 24, 2008 10:59:17 AM
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