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カテゴリ:ひみつ
風薫る5月が過ぎ去り、夏も近づく6月の最初の日曜日。 2年前。 泣きそうな思いで必死になってた四段に漸く、漸く合格できたのも束の間、 目の前には高い五段の壁。 それでも仲間に手を引かれ、背中を押され恐る恐る踏み出した五段への道。 もうね。 いちいち書くほどの間も無く、審査の日々はやってきた。 今までの審査は「地方審査」と呼ばれるもので、会場は自分の地元近辺。 年に四回。 五段審査は「関東連合審査」を言われる、その名のごとく関東近県で受審出来るので その気になれば毎月のように審査を受けられる。 でもさ。 ただでさえ緊張の極地。 毎月なんて神経が切れちゃう。 どこの審査をどのタイミングで受けるか、受けないのか。 そんなところから悩む日々。 ただ。 仲間に恵まれた。 さすがに五段を受ける方々は、すごい。 個々なのに気遣いは半端なく、優しくて、強い。 そんな仲間と共に挫ける気持ちに鞭打って、 必死についていきました。 心挫けそうな、キビシイ講習会にも参加しました。 そこでご縁を頂いた先生の教えも受けました。 さらに知り合いが増え、たくさんの方々に叱咤激励を受け、 共に励ましあい、時には愚痴を零し合い…。 先生にたくさん教えてもらえば貰うほど 出来ない自分が歯痒く。 期待されればされるほど、落ちた報告にがっかりされる先生を見るのに忍び無く。 このままでは教えていただいている先生方の名を落とすのではないかと怯える様な思いもしました。 でもねぇ。 半端ないのよ。 この壁。 大体の合格率は4~5%。 「バカじゃないの?受かるわけないじゃない」と面と向かって言われたこともありましたっけ。ハハハ。 それでも。 挑戦したかったのです。 仲間と共に。 6月最初の日曜日。 「奇跡」って、あるんだねぇ。 「神様」って、やっぱりいるんだねぇ。 2本的中が最低条件。 その、1本目。 なんだかとても素晴らしい音がして的に吸い込まれていきましたよ。 後で仲間と笑っちゃったほど、すんごい音がしたんですよ。 今回の審査ではいつもと違うことを考えてた。 いつもは「自分の思い描く射ができますように。」と。 自分を信じて迷わず引こうと思っていたけれど、2日程前に先生に教えていただいて射の型を少し変えた。 うまくできる自信なんてなかったけど、自分は信じられなくても先生は絶大に信じてる。 先生が教えてくれたことは心の底から信じてる。 そう、思いましたのさ。 2本目は正直、1本目程は良くなかった。 それでもきれいに真っ直ぐ飛んで、ストンと的に収まった。 ここのところ、射形が収まらない。 いわゆる「早気」というやつに襲われている。 充実する前に離れちゃう。 それだけは絶対にやりたくなかった。 例え当たらなくても、審査の先生に「見る価値なし」とだけは思われたくなかった。 それだけ。 だけど、当たったからといって合格というわけではない。 そりゃそうだ。 400名を軽く超える受審者がいるのだ。 当たったから合格出してたら4%なんてことにはならない。 逆に、当たって落ちるってのが一番怖い。 モチベーションを上げる術が見つけられない。 発表までの時間は本当は怖かった。 こっそり震えるほど怖かったんだよね。 そ れでも、見ててくれた仲間が感心してくれたほど、どうやらがんばれたらしい。 「良かった」と、キビシイ先生が言ってくれたときは正直涙が出た。 ほっとしたぁ。 発表で自分の番号があって、しばしボーゼンとした。 なんか、意味がわからなかった。 そしたら、仲間が泣いて喜んでくれて、それ見て泣いた(笑) 発表見て泣くって初めてだよ。 その日のビールの美味しかったこと! だから。 心の底から思うのですよ。 どうか。 どうか、みんな早く来て。 みんなにお祝いしてもらったように、みんなをお祝いしたい。 全力で応援するからね。 今回、挑戦し続けていてつくづくいろんなことが身にしみた。 応援って本当に力をもらえるんだなってことを思い知った。 昔から体育会系じゃなかったし、スポーツ観戦もそんなに興味ない。 正直応援してもダメな時はダメだし、逆に騒がれたら余計なプレッシャーとか、気詰まりだよなとか そんなふうに思ってたんだ。 だけど、応援してくれるヒトがいるってのは、私みたいに自分が信じられないヤツにはありがたい。 応援してくれる人が居るならもう少し頑張ろうかなと、思えたから。 発表を見て泣いた時からもう、感謝の思いばかりが溢れちゃって、言葉にならなかった。 「感謝」 この言葉しか出てこなかった。 仲間に。 指導してくださった先生方に。 友に。 家族に。 ありがとうございました。 何度言っても何十回言っても言い足りないし、伝えきれない。 合格を伝えたら、スマホに続々とお祝いメールが来た。 びっくりするほど、いろんな方がお祝いメールをくださった。 それみて、また泣く訳ですよ。 当日は遅くまでそんなメールに泣きながら返信しました。 本当にありがたくてうれしくて、感謝しかないですよ。 次はまだまだ考えらないけれど。 1年猶予がある。 いちねん、じっくり自分の射を見つめ直しなさいと、そういうことです。 この「いちねん」をどう過ごすかも実は課題なのです。 今週は浮かれに浮かれて過ぎて行きました。 穴に落ちるんじゃないかってほどにさ。 そして疲れ果てました。 ちょっとだけ休んだらしっかり考えようと思います。 自分の目指すものがなんなのか。 どうしたいのか。 なんて、思う間もなく講習会、月例会、合宿と怒涛の土日なんですけどね。 そしてこの「昇段」は即日反映。 再来週の講習会では「五段」として参加するのです。 名簿ももう順番が変わっています。 ちょっと怖いです。 周りの目も変わるのですから。 だけど。 「嬉しいよぅ!」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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