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■前回の勉強会の中の宿題
■永続価値における 分母の意味とは? 前回のファイナンスの勉強会の中で、DCFによる企業価値算出において、大きくステップは3つあります。 1.将来のCFを見積もること 2.資本コスト(割引率)を確定すること そして 3・継続価値(ターミナルバリュー)を見積もること この中で、3番目の永続価値の算出の説明が不十分でした。 特にモデル(=公式)として 継続価値=NOPAT×(1- g/ROIC) --------------------- WACC- g g=キャッシュフローの期待成長率 ROIC=新規投資の投下資本利益率=NOPAT÷事業資産残高 という式で示せるとした場合の 分母がいまいち意味不明だということでした。 数学的な意味ではなく、この意味するところです。 上記の式は、キャッシュフローがある一定の成長率gで成長するという過程の場合の式です。 つまり、成長率gで毎年CFが成長する場合が上記です。 そこで当日、質問があったのが WACC-g となっているが、WACC<gのケースはないのか? それはなぜか? という質問でした。 一瞬悩んだのですが、上記の式をご覧になっていただいて、 まず、gの意味は、成長率なので、 ・CFの成長率が保たれるには、新規投資が必要であり、その新規投資に対する利益率が一定である必要がある ・しかし、一方で長期的に成長率を維持することは不可能 ・例えば極端な話t年後のgとした場合に、tを無限大に持っていけば、g→0に近づくと想定できる ・その場合、g→0として 上記の式は キャッシュフローが成長しなくなり、一定となる場合の式と等しくなり 継続価値=NOPAT/WACC に収斂されていくのであります。 ■実際のM&Aの現場では 実際には、WACCとgを幅で用意しておき、 例えば… WACC=5%、7%、9% それぞれに対して g=1.5%、2%、2.5% のような形で幅で企業価値を算出することが多いと思います。 以上になります。 WACC-g<0 になることはないです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.09.23 03:17:05
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