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June 4, 2008
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こんにちは、當間です。

10年ほど前、
親しくしていたフリーライターさんに、
ご自身の育児・子育てについてお話を聞いていたときのこと。
話がお互いの子どもがお世話になっている
学童保育のことに及んで、彼に驚かれたことがあります。

「なんで、(保育料が)そんなに安いの? 」

なんでって、そりゃあ、大田区の学童保育では
保護者の自己負担はおやつ代だけだから。

「僕のところなんて、自館方式で親たちの自前だから、
 どうやりくりしてもひと月に1万数千円は
 負担することになるよ」

詳しく訊ねてみると、彼の住む埼玉県某市では、
児童館に置かれた学童保育所(児童館方式)と、
保護者たちがお金を出し合って場所を借り
指導員を雇って運営している学童クラブとがあるとのこと。

自分たちで運営しているのか。
そりゃあ、お金がかかるはずだ。

以前、このブログで
私の住む大田区の児童館の来歴について
駆け足で触れたことがあります。
田園調布や馬込、雪谷などの住宅街もあるけれど、
なんといっても大田区はものづくりの街。
京浜工業地帯の中心、町工場が建ち並ぶ一角も
大田区の代表的な風景のひとつ。
という訳で、区内51館の児童館も、そもそもは
働く人のお子さまの放課後の生活を守る
学童保育所的役割を持つ施設からスタートしています。

ほんの10年前までは、
大田区では児童館のことを「学童(保育所)」と
呼ぶ人のほうが多かったのは、その来歴からでしょう。

児童館はすべて大田区の施設ですから、
職員の人件費も設備費も、運営に関わる費用は
すべて大田区の財政から賄われています。
先ほども書いたように、
学童保育に子どもを通わせる保護者が
負担するのはおやつ代のみ。

一方、友人のお子さんが通う学童クラブは、
いわば私設の児童施設。
市から補助金が出ているものの、
場所を確保して職員を募集するところから始まって、
その費用のほとんどを保護者が負担、
運営にも深く関わっています。

「“対市交渉”って言ってさ、
 毎年年度始めに市のところへ行って、
 来年度の補助金をよろしくって挨拶に行くんだよ。
 これが嫌な仕事でさあ」

うんざりしたような表情で話してくれたのは、
学童クラブを取り巻く状況の変化。

市内の子どもの福祉を充実させるべく
児童館を増設する計画があり、学童保育所も
そちらに移行させていこうという動きが出ていました。
児童館方式が主流になれば、
私設の学童クラブに振り向けられる予算が
削られてしまうかもしれません。

自前で運営し続けていくのは大変だけれど、
その保育内容などについては、
何かと制約の多い公設の学童保育所にはない
まさに手作りのよさがあり、
学童クラブを核にした地域コミュニティーが生まれている。

「地域の子どもも学童クラブに出入りOKだからさ、
 子どもたちも自由に友達と遊べるんだよね」

学童クラブが地域の子どもの居場所にもなっている様子。
児童館なんていらないよ、とでも言いたげ。

一番印象的だったのは、
彼がいかにも楽しそうに話してくれた
学童クラブに関わるおとなたちの交流でした。

地域を巻き込み、父親を中心としたグループと
母親を中心としたグループそれぞれで、
地域のおとなたちが、子どもたちのために
様々なイベントなどを行っています。

それぞれが仕事に忙殺されているけれど、
時間をやりくりして集まり、
地域の子どもたちのために、何をしようかと話し合う。
時に、学校で起きている問題なども議題となって、
激しく論戦が始まることもある。

みんなが地域のおやじであり、おふくろになっている。
仕事とは違った利害関係の生じない世界で、
子どもを介して出会った「子縁」で結ばれていく仲間。

子どもをダシにして、
おとなたちがつるみたいだけじゃないの?

そう思いたい人は、そう思えばいい。
でも、彼が伝えたいことは違うんだと思う。

「僕の子どもたちもそろそろ学童クラブを
 卒業する年齢なんだけれど、OBとして、
 学童クラブの存続に関わっていきたいと思うんだ」

学童クラブの運営を通じて、
自分の住む地域のことを考えている。
地域になじみの顔が増え、一緒に活動することで、
ハード面だけではない、
本当の暮らしやすさを手に入れることが出来る。

何より、子どもたちが安心して過ごせる場を
守り続けることが出来る。

高度経済成長まっただ中の昭和30年代、
親たちが働きに出ていて
放課後の居場所がない子どもたちのために、
地域の人々の善意によって草の根的に生まれたのが、
学童保育です。

ちょうど10年前は、児童福祉法の改正により、
「放課後児童健全育成事業」の名で、
学童保育が法的裏付けを得た年でした。
それが、「放課後子どもプラン」の名の下に、
「全児童対策事業」に飲み込まれようとしています。

保育園・幼稚園を卒園し、小学校へ入学した後の
子どもたちの放課後の居場所の有り様は、
地域、自治体によって随分違います。

先週、ここで予告をしたあとに、ある本を見つけました。

「「放課後子どもプラン」と学童保育」
(中山徹・大阪保育研究所・
 大阪学童保育連絡協議会=編
 /自治体研究社・刊)

全国各地の状況や、国の動きなどを
コンパクトにまとめています。
ご興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

ところで、友人が関わってきた学童クラブの
気になるその後は?

私設学童保育所同士が
手をつないでNPO法人を立ち上げ
市から事業委託を受ける指定管理者となり、
現在も存続しているようです。





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Last updated  June 4, 2008 06:44:16 PM
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