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松田妙子です。東京は暖かい一日でございました。
まだまだ生ぬるい、子育て支援業界ですが、 やっとここまできたんだという思いもあります。 たとえば、たとえば。 子育て支援グループamigoが、 産後の家庭にご飯作りというツールで入りはじめて8年。 今や、さまざまな自治体で産後支援ヘルパーの派遣事業や、 国がこんにちは赤ちゃん事業の創設を行ったりと、 すべての家庭に、はいっていく、ということに取り組み始めています。 8年前はとんでもなくマニアックな世界で、 ただの親切と思われたり、 営利?と煙たがられたり、 宗教?と怪しまれるものでした。 「産後うつ」は文字ででていたけれど、 母となった女性のカラダのケアや、 セルフヘルプグループ的な手法はまだまだ少なかった。 やっとここまできたから、語り合える仲間もいますが、 当時は語り合える人が周りにいなくって 私は孤独だったのを覚えています。 (訪問やってる人はみんな専門職だったしさー) 「ひろば」つながりの人たちは盛り上がれていいなー なんていじけたりさ。 でも、今、同じ想いで語り合える同志がぼちぼちでてきているわけです。 点が線に、線が面に・・・ 私が「産前産後」といいながら、こだわりつづけたのは、 単なるプログラム提供ではなく、 専門職や行政の仕事でもなく、 地域全体のなかの資源発掘とその活用であり、 それらの相互作用であり、 循環のしくみであり、 けっきょく、この地域をどうやって底上げしていくか という戦略だったと思うのです。 (もちろん、後づけ、自画自賛です) だからいっこのプログラムとして、それだけを猪突猛進で極めるというよりは、 地域全体でスパイラルアップしていける場と人がいることが大事だと思っていた。 そこに様々なプログラムやしかけやツールがあれば、地域性や時代の状況で 組み合わせたりアレンジしたりして使っていけばいいのだと。 だから、ネットワークを大事にしてきたし、つないでいけばいくほど、 中間支援的な役割がもっともっと必要だと実感した。 課題ごとに深く切り込んでいる活動や人たちを、 間口広くうけとめて、広げて、つないでいくことが。 だからせたがや子育てネットが必要なんだと思った。 「ネットワーク」は「プログラム」でも、 「ツール」でもないからわかりにくい。 つくっていくプロセスに価値があり、 最終形だけきりとってみせたところで 何の意味もない、ということはまだまだこれから言わなくっちゃいけないこと。 あぁ、そうやりゃいいのね、と賢い方たちが図にして そのとおりに人を配置したところで機能しない。 (めんどくさいものなのだ) 目下の私のお気に入りの誓いは、 個人の親切の限界(ミクロの限界)と システム、サービス、施策の限界(マクロの限界)を メゾで突破する。 ということ。 ミクロとマクロはつながりやすく、つながることはとても大事だけれど つながった人をきちんと受け止めていくメゾは体力がいる。 そうでないと、気付いた人が、孤独でつらい旅路になってしまうから。 多胎育児サポートネットワークの田中さんが、 「やっとそういう話ができるようになったんです」 と、ピアサポート活動の報告会でおっしゃっていて やけに心に沁みたのです。 ここからが、覚悟のしどころなんだと思います。 甘っちょろくて、もどかしいし、イライラする。 いつまでまったりうっとりやってんの!とも思う。 喫緊の課題はもちろんあるので、 目の前で燃え盛る火を消し続けていかないといけないけれど、 燃えにくい素材の開発も同時にしているわけです。 両方みながらどっちもやりながらその先を突っ走れる人たちが、 全国各地ににみえてきてるじゃん、と私は思っています。 もうちっと、まってて、杉山さん!笑 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[松田妙子(NPO法人せたがや子育てネット)] カテゴリの最新記事
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