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カテゴリ:當間紀子(子ども幸せ研究所)
ご無沙汰しています、當間です。
(松田さん、諸々どうもありがとう) 相変わらず、本を読み、人と会い、 という毎日です。 そのなかで、 最近一番強い印象を受けた言葉を 備忘録代わりに記しておこうと思います。 ドキュメンタリー映画監督の森達也さんが TOKYO FMの朝の番組「森の朝ごはん」で ホストを務めていらしたときの番組からの採録と、 それぞれのテーマについて 書き下ろしたエッセイとで構成された 「『マジョガリ』ガリ」(TOKYO FM出版)から。 詩人のアーサー・ビナードさんは、来日後、 商店街の看板を見ながら、 日本語を覚えたそう。 「看板というのはとても面白く、 ほかでは出会いない具体性がそなわってい ます。 言葉を実感を持って体内に入れていくには、 一番いい出会いの場だった」 ところが、 「この十七年間で、 驚く早さで街がつまんなくなってきましたね。 ほとんど空爆に近いペースで破壊が進んでいる」。 街の豊かさ、日本の豊かさが、 彼の故郷アメリカ同様に「潰されていっている」。 その流れに対し、 どうやれば抗することが出来るのか? と、森達也さんが問います。 森 どうやれば抗することが出来るのでしょうか? 言い換えれば社会への影響力を持つことが出来るのか。 一般の人にとって具体的な政治参加は、 まずは選挙ですよね。 でも投票ぐらいでは世の中なにも変わらないと、 無力感を持っている人も多い。 実際にこの国の投票率はとても低い。 ビナード ただ、選挙に行くことだけが投票じゃないですよね。 十円玉でも百円玉でも投票が出来ます。 (中略) ネラルウォーターを買うことで その運搬費を消費者が払っているわけで、 消費者が買わなければ大気汚染もゴミも減る。 日常生活の中でちょっと意識すると、 できることがけっこうあるんです。 日何を買うか、どこに銭を落としているかで、 街を作っているんです。 駅前に嫌だなあと思う店が増えているなら、 その店に営業資金を与えないことです。 消費者はあまり気付いていないかもしれないけれど、 はすごい力をもっているんですよね。 言ってみれば銭を使うたびに投票をしている。 経済と政治とは垣根もなく密接につながっていて、 「消費者がどういう街に住みたいか、 子どもたちにどういう環境を 残したいかということを考えて、 財布の紐を締めたり緩めたりすればいい。 政権が何かやってくれるのを待っていても、 いつまでも経ったって方向転換できないので、 まず消費者が自分の財布で投票する、 それが大事だと思います。 日本でも、粉ミルクにヒ素が混合する などの重大事件などで不買運動が起こるなど、 消費行動で世の中にNOを突きつける ということもありました。 ある企業を潤したり、 商品や企業のやり方に NOを突きつけたり。 私たちの消費行動は、 世の中への意思表明にもつながっている。 移動は自転車を使い、 ミネラルウォーターは買わず、 出先では、使い込んだペットボトルに 詰めた水道水を飲む というビナードさんだからこそ、 上記のコメントには大きくうなずかされます。 ビナードさんは、このあと アメリカの水爆実験で 死の灰を浴びた第五福竜丸のことに触れ、 本当の英雄とは何を考え、 どういう行動が出来る人なのか、 ということについて語ります。 じ日本人に起きた出来事であり、 東京都熱帯植物園のそばに 存されている第五福竜丸にも 乗ったこともあるのですが、 あのとき、実際に何が起こっていて、 人々はどのように行動したのか ということについては、 ごく表面的なことしか知らなかったことを 痛感しました。 まだまだ知らないことがいっぱいある。 うかうか暮らしてるんじゃないわよ! と、思わず自分で自分に ツッコミを入れてしまいました。 (久しぶりにアップしたものが、 あまりに不出来だったので差し替えました。 お詫びします) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 18, 2009 07:14:59 AM
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