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カテゴリ:小原聖子・新宿・ゆったりーの
おかげさまで、ゆったりーのは今年OPENして5年目。
春の総会の時に今までお世話になった地域の皆さんや 連携している機関や行政の方をお呼びしてお祝いしたので、 秋はスタッフと利用者が楽しむ企画として、 先週末に5周年まつりと題して、 高校の文化祭のような雰囲気の手作りのお祭りを終えました。 「利用する人」と「支える人」が一方通行ではなく 双方向で循環していくような運営を理想に掲げてやってきましたが、 5年目にしてやっと本当の意味で “スタッフがやってあげるお祭り”じゃなくて、 “みんなでつくるみんなのお祭り”が実現したような気がします。 当日は、小学生のお手伝いも含め運営側スタッフが90名弱、 訪れた方が(赤ちゃんも含め)約180名という数字 (企画する人:参加する人=1:2) がその雰囲気を表していました。 (まだ書きかけなのですが、雰囲気は ゆったりーの日記でみてね) お祭りの余韻に浸っていたのも束の間・・・ (この事は、書こうか迷ったのだけど、あえて書くことにします。) 8月からすい臓がんで闘病していた、 利用者のママさんが亡くなりました。 まだ30歳代半ば、2歳の息子さんを残して・・・。 彼女がゆったりーのを利用するようになってから 思えばわずか1年半でしたが、 何事にも積極的で、誰からも好かれるタイプの彼女は、 いろんな企画にいつも参加して、 そしていろんな感想やアイディアを出してくれました。 最近では、ゆったりーので開いていた 子育て支援者養成講座にも参加して、 「将来はスタッフになって運営も手伝いたい」なんて、 私にとっては一番嬉しいことを言ってくれて、 徐々にスタッフとしても お手伝いをしてもらい始めたところでした。 元々持っていたヨガの講師の資格を生かして、 以前からやりたかったヨガサークルも立上げた矢先に 病気が発覚したのでした。 彼女が入院して以来、 仲良くしていたママ友やスタッフは、 一人ひとりが出来ることは小さいけど、何か彼女の力になりたいと、 それぞれに直接お見舞いしたり、子どもの世話をしたり、 食事を作ったり、メールや寄せ書きで励ましたり・・・。 本当に、みんなが自発的に自分の得意な分野で すばらしい力を発揮して、彼女とその家族を支えて。 その何ともいえない自然なチームワークに、 闘病している本人はもちろんだけど、 支えている私達自身も感動しパワーをもらいました。 彼女の病状についての情報や支援の拠点に ゆったりーのという場が自然となって、 彼女を励ますみんなを後方支援できたように思います。 彼女が亡くなり、 葬儀はゆったりーのから電車やバスを乗り継ぎ 1時間弱かかる場所で行われることになりました。 遠かったにも関わらず、 あんなに小さな子どもがたくさんのお葬式は 私はみたことがないくらい、 子連れでたくさんのママ友がお別れに訪れました。 スタッフ・ママ友という立場を超えて、 彼女と一緒の時間を共有してきた仲間として、 みんなで泣きました。 同時に、残された家族を見守って行くからねと みんなが心に誓ったと思います。 お祭りの楽しさ。友人の死を悼む悲しみ。 “支援してあげるスタッフ”ではなく “子育ての喜怒哀楽を共にする仲間”と思ってやってきた、 ゆったりーのという居場所。 今年は究極の喜怒哀楽を共にしてしまった。 だけど、この共有した時間とエピソードは、 私達に特別な“きずな”を 彼女が最後に残してくれたのだと思っています。 現代だから、 たまたま“ゆったりーの”という施設を通じて 関係が出来ていくけれど、 地域で生活するって、こういう事なんだなってしみじみ思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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