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カテゴリ:當間紀子(子ども幸せ研究所)
こんにちは、當間です。
杉山さんの1000回めのメッセージを読んだ後、 しばらくして内田樹さんのブログでこんな一文を読み、 4つ葉プロジェクトのこれまでに思いが及び、 なぜだか胸が熱くなりました。 この一文のどこの部分を読んで胸が熱くなったのか、 それはみなさまのご想像にお任せ致します。 杉山さん、おつかれさまでした。 そして、ありがとうございました。 どうぞしばらくは療養にご専念くださいませ。 * * * * * * * 現在、地元大田区の仲間とともに 子ども手当支給と子育て支援制度に関するアンケートを 行っています。 ブログによる呼びかけと アンケート用紙をあちこちに配布する旧来のやり方の 二つの方法で行っていますが、 効率から言えば、どうやら 紙ベースで行うやり方のほうに軍配が上がりそうです。 それはともかくとして、 まだ集計中でありながら、 いろいろと興味深いことがわかってきました。 子ども手当に賛成で、「これで充分だ」 と答えた方の多くが、 延々と続く子育て支援制度についての設問にも あれこれとご要望をお持ちだということ。 「どちらかと言うと賛成」 であっても、 「子ども手当支給で財源を使い果たし、 将来増税による負担増につながるのであれば、 やらないほうがいい」 と、本音としては子ども手当支給には反対なのかな? という回答もあります。 古野さんがご指摘のように、 子育て支援もその範囲は広く多岐にわたっており、 とても一言で言い表せるものではありません。 子ども手当に関して言えば、 西川正さんが書いていらしたように すべての人々の生活保障のために最低限の保障を行う ベーシックインカムの子ども版 ということになるでしょうか。 子どもの貧困について書かれた労作 「子どもの貧困」(明石書店)の文中にも、 これからの施策提案として 「ベーシックインカム子ども版」と明記されています。 「またまた固ーいことを書こうとしてるな」 と思われた方、その直感は正しいです(笑)。 長年福祉に携われてこられた方々が 「社会保障と福祉は違うのに、 福祉が制度化されて社会保障となり、 人々は福祉ではなく保障を求めるようになった」 と、どちらかと言えば 現状に対して疑問を感じていらっしゃる という話をあるところで聞いて、 まさに目から鱗が落ちました。 社会保障がよくない という話ではありません。 その人自身の努力ではどうしようもないことが 世の中にはたくさんあるけれど、 社会的な仕組みでなんとか手助けできることも たくさんある。 現在、社会保障制度として確立されていること、 確立されつつあることは、 そのほとんどが、 大変な状況にある人々をなんとか助けしようとして 思わず手を差し伸べようとしたところから スタートしている。 その必要なこと、必要度は 時代によって、社会的な変化によって いろいろと様変わりして来ています。 高齢化社会を予見して、政府が 高齢者医療費の無料化や医療保険給付率の改善、 年金の物価スライド制の導入などを始めたのが 1973年で、当時の内閣は福祉元年と位置づけました。 以来、福祉と言えば高齢者、 さらにしょうがい者に向けた施策 という方向で進められてきましたが、 その一方で、 子ども・子どもと暮らす家庭への目配りはされず、 今に至っています。 子育て支援業界では、まさかと思われるかもしれませんが、 自治体の社会福祉協議会によっては、 「福祉とは高齢者・しょうがい者に対することで 子どものことは福祉ではない」 と、子ども・子育てに関することでお願いにあがっても 相手にされないことだって、未だにあるんです。 まして「母親たちに支援をお願いします」と言ったら、 一笑に付されておしまい。 (1999年の、あの事件のときに 誰も学習しなかったということですよね? そんなことだから少子化なんだってば!) 社会全体の意識が、子どもや子育てに向いて来なかった。 ようやく今になって、意識されるようになって来た。 アンケートの集計作業をやりながら、 こんなふうにあれこれ思いが駆け巡ります。 アンケート結果をもとに、 いろいろなことを企画しています。 いずれこちらでもご報告できるようになるかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 20, 2009 02:45:25 PM
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