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カテゴリ:當間紀子(子ども幸せ研究所)
こんにちは、當間です。
いよいよ子ども手当の支給開始、 参議院選挙の日程も定まったということもあるのか、 子ども幸せ研究所にも 取材依頼が舞い込むようになりました。 理由はただひとつ。 昨年の政権交代の後、 子ども手当と子育て支援制度に関する 子育て当事者向けアンケートを行い、 報告書をまとめたと共に、 シンポジウムを開催したからです。 728という、そこそこの回答数を得られただけでなく、 思いがけず多くのコメントが寄せられました。 そこに綴られた思いの数々に背中を押される感じで、 報告書の巻末には、自由記述を一挙掲載するとともに、 集計作業に関わってくれた自らも育児の真っ最中という方々に 感想や子ども手当、子育て支援に対する思いを伺う 座談会も実施して、これをまとめとしました。 アンケートの設問を考える段階から、 その場に居合わせた人々で積極的な意見交換を行い、 コアメンバーが固まった以降も、 ミーティングのたびにますます熱を帯びる形で 意見交換を続けてきました。 先日、定例ミーティングに取材が入った折りにも、 テレビカメラが回る中、取材そっちのけで意見が飛び交い、 クルーを驚かせてしまいました。 単に意識の高い人たちだから、ではなく、 アンケート作成から現在に至るまで ずっと子ども・子育てに関することに注視し続けてきて、 情報や意見を交換し続けてきたことが大きいと思います。 * * * 「子ども手当」は、確かに現政権の政策を語る上で 重要なキーワードのひとつでしょう。 多くの人々に、様々な思いを喚起させ、 自分たちが本当に望む政策とは何かについて 考えるきっかけにもなりました。 けれども、現在内閣府で議論が進められている 子ども・子育て新システム検討会議での議論の中身や 基本的方向として打ち出された制度設計図を わかりやすく解説してくれたメディアは どのくらいあるんでしょう? 子ども・子育て支援に関する報道で目につくのは 「子ども手当」と「保育所待機児童」だけ。 「幼保一体化」もキーワードのひとつではありますが、 待機児童解消のためだけに打ち出された訳ではなく、 就学前の子どもたちに、どのような生育環境、 どのような教育プログラムを提供して行くのかという、 非常に重要な課題があるはず。 さまざまな仕組みを包括的に取りまとめ、 切れ目のない支援、 全ての子どもたちが排除されない仕組みづくりも 目指すべきことでしょう。 そして、これらは国や自治体、支援者のみならず、 地域で生活する全ての世代の理解と支えを必要としています。 (これは子ども・子育て施策に限りませんが) * * * アンケートの設問を考えるにあたり、 子育て真っ最中ながら地元の幼稚園情報誌を作成・発行する 団体で活躍する方々を中心に、 区内で子育て支援に関わる方々にも意見を求めました。 というのも、官民合わせても 区内の子育て支援メニューにはかなり偏りがあり、 アンケート回答を通じて、 さまざまなメニューの存在に気づいてもらいたい という思いがあったからです。 回答には、不足しているものへのご指摘もありました。 アンケートを通じて、具体的な提案が多数寄せられたことも 大きな収穫のひとつだったと、私たちは思っています。 アンケートで、「もらえてうれしい」と応えた人は ひとりもいませんでした。 お金の使い道に疑問を呈したり、意見を述べる回答、 今ある仕組みへの不満や注文、 具体的な提案を綴る回答、意識改革を訴える回答……ばかり。 「あってよかった」ことも書いてありました。 そこに関わる人々が、「あってよかった」、 「うれしい」と感じられる仕組みを考えるべきなんじゃないか。 そのためにも、一般市民の声を 意思決定に反映させる仕組みが必要だ。 これは先日の取材での意見交換でも強調されたこと。 地元での活動がそれなりに長くなってきたので、 変化は感じています。 対応する側にも、訴える側にも歩み寄りがあるし、 相互理解も進んでいます。 何より、勉強する市民が増えてきた。 しかし、児童館や子育てひろばを訪れる 区議会議員には会ったことがありません。 そこのところもネック? まずは一人でも一緒に踊ってくれる人を増やさないとね。 わがまちのティッピングポイントはどの辺りでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 20, 2010 02:47:18 PM
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