あなたが入院した、としよう。


「ここにナースコールが、

ありますから、何かあれば、

押してくださいね」



夜中、痛みで眠れない。

ナースコールを押す。


看護師A：「どされました～？」

背中が痛くて眠れないんです。


「じゃ、痛み止め持ってきますね」



看護師B：「どされました～？」

背中が痛くて眠れないんです。


「どこら辺が痛みます？」

ここら辺です、と指差す。


「背中を見ますね」

看護師に背中を見てもらう。


「何もないけど、痛みますか？」

眠れないほど。


「少しさすりますね。

それからこの薬を飲みましょう。

少しは痛みはマシになると思います」

看護師Bの手は暖かい。

目を閉じてその感触に感謝する。



看護師AもBも、最後は痛み止めをくれる。


でも安堵感は異なる。



でも。



でも痛みは続く。


人生も同じ。

みんな痛みを抱えながら生きてる。


薬で誤魔化しながら、

痛みの原因は取り去ることは出来ずに。



でも（言葉）で痛みは軽くなる。

（文字）で痛みは軽くなる。



何も出来ないなら。

何もあげられないなら。


言葉をあげよう。

文字を送ろう。



がんばれ！