|
カテゴリ:カテゴリ未分類
ゴールデンウィークを活用し、10日間ほどブータン王国を訪問した。 国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業の一環で、子どもと地域の持続可能な幸せのための課題発見解決型学習を開発することが目的であった。 ブータンの学校3校で、日本とブータンの教員、コーディネーターが協働して、授業を設計し、実践し、生徒たちの反応や変化をもとに、日々改善を重ねていった。 生徒の意欲や主体性が高まり、深い学びが生まれる学習形態を追求していった結果、 朝は体操や軽いチーム運動で体と場を温めてから授業に入り、天気が良い時は中庭などに机や椅子を出しての青空教室風の様式にしたり、現地調査に校外へ出たり、 端末で海外の事例を調べたり、データを分析することもあれば、表現するときには写真や動画も使えば、絵で描くこともある。 白熱した議論もすれば、適宜お茶休憩をとり、歌と踊りで他チームの挑戦を称賛する場面もあり、 一日の最後の振り返りの前には全員で瞑想して自己省察の時間に入る、 といったような形態になっていった。 結果として、五感や知・徳・体を活用する教科横断的な授業になっていた。 生徒たちは、地元農家と連携して地産地消レストランをつくっていくプロジェクトや、自然環境を守り生かすエコツアーを開発、実践する活動などを今後進めていく予定である。 放課後には、先生たちとお茶や菓子をつまみながら振り返りや対話の時間になるが、男性管理職を含めて就学前の子どもを学校へ連れてきている先生もいる。 お兄さん、お姉さんの生徒が校庭で小さな子たちと遊び世話している姿もあった。 そして日本のような学校の部活動はなく、午後5時には教員もみんな帰っていく。ある意味、持続可能で幸せな働き方のようにも見えた。 夜には、教育省や行政、コーディネーターの人などと、ときには火を囲んで、お酒を飲み交わしたり、伝統の踊りを体験したり、お湯が出ずヒルが出る宿で寝食をともにしたりして、交流を深めた。 そのなかで、今後生徒や教職員、コーディネーターの相互の人的交流をさらに進めていきたいという話で盛り上がった。 実際、今回のブータン渡航を通して、日本から外に出て行くことで、挑戦・貢献できることや学ぶことはたくさんあると体感。 逆に日本へ来たら、日本にとって良い刺激となると思える、意欲と能力があり日本に行きたいというブータンの教員や生徒、地域関係者とも多く出会った。 新型コロナウイルス禍を経て、国境が再び開き、オンライン活用も格段に進んだ今、地域や学校も海外とつながることで、さらに活力や魅力を高めていける時機に来ているのではないか。 そんなことを感じた、学びの旅であった。 「ブータン越境」より
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.05.29 00:10:18
コメント(0) | コメントを書く |