と、いうわけで、
本日やっと「キエフのまちかど天然水」を撮影して来ました。
といっても、タバコを買いに行くついでにカメラ提げて出かけただけなんですが。
しかし「いつでも出来る」なんて考えていると中々ことが前に進まないです。
まずは位置関係から。キエフからチェルノブイリは、キエフ湖(海)を挟んで対岸同士で、直線距離で約100キロ程度離れています。福島第一から100キロ程度というと、「県境、猪苗代湖」みたいな距離感覚でしょうかね。つまり、「県内」ということも大いにありうるような距離です。
んが、先日も申し上げましたが、汚染の激しかった「ホットスポット」はベラルーシやロシアに広がっています。あまつさえ「等級無し」みたいなエリアに入ってますよね。
なんでも、旧ソ連が当時の風向きから考慮して、人口密集地域に放射性物質が飛散する前に、人工的に雨を降らせた、ということらしいですが、ベラルーシの方々には、極めて納得の行かない措置なんじゃないでしょうか。
キエフとチェルノブイリを隔てている「キエフ湖(海)」は、琵琶湖の二倍程度の表面積らしいですが、浅いので保水量は琵琶湖に及んでいない、とのことらしいです。
私も昨年参りました。キエフから遊覧船が出ています。
その時に撮った写真ですが…
非常に静かな湖でした。
さて、チェルノブイリの事故についてWikipediaを見ると、こんなことが書いてあります。
「事故の直後においては健康への影響は主に半減期8日の放射性ヨウ素によるものだった。今日では、半減期が約30年のストロンチウム-90とセシウム-137による土壌汚染が問題になっている。最も高いレベルのセシウム-137は土壌の表層にあり、それが植物、昆虫、きのこに吸収され、現地の食糧生産に入り込む。最近の試験(1997年頃)によると、この区域内の木の中のセシウム-137のレベルは上がりつづけている。汚染が地下の帯水層や、湖や池のような閉じた水系に移行しているといういくつかの証拠がある(2001年、Germenchuk)。雨や地下水による流去は無視できるほど小さいことが実証されているので、消滅の主な原因は、セシウム-137がバリウム-137へ自然崩壊することだと予想されている。」
(ウィキペディア日本語版)
しかし、こちらは全体としての話で、キエフに限ってのことではありません。しかも「雨や地下水による流去は無視できるほど小さいことが実証されているので、」とあります。
これをどう解釈するかはともかく、実はキエフの皆さん、非常にオイシイ「天然水」を利用されています。むろんタダ。キエフ市中至るところに「まちかど天然水」の設備が用意されています。
ボトルに入った水も販売されていますが、正直言って「硬い」という印象の水が大部分を占めています。ボトルに入った水は「容器が必要になったら買う」もので、それ以後は容器が壊れるまで、「まちかど天然水を利用する」というのは、ほぼ常識のように見受けましたがね。実際どうなんでしょう。
というわけで、施設に到着。
2つの蛇口があります。普段から凍結防止のためにチョロチョロ水が流れていて、それを目当てにコトリさんたちが集まって来ます。
私も毎週40リットル分を汲みに行きますが、たまに通りかかると、水道局の方々が4,5名、水質・設備の点検をしているのを見かけます。こうした結果、不合格となったためか、類似施設でこの「三角屋根」のみ残され、水栓が撤去されている場合もあります。
とにかくブロックの全員が利用するので、とかく行列が出来がちですが、ゆずりあい、文字通りの「井戸端会議」などでご近所付き合いも円滑化?してるんでしょうかね。
容器は、キャリーやポリ袋に入れる、というパターンが多いようですが、ご年配の女性など、1.5リットル分だけ、というのも見かけます。
子供たちも、「ジュース」なんてものを買うことはなく、のどが乾いたらちょこっと脇道に逸れて井戸水で渇きを癒す、という、よく考えたら贅沢なライフスタイルですよねえ…
てなわけで、「キエフのまちかど天然水」でした…
やっぱこんなの見てしまうと、「放射能」とか言ってビビっている場合ではないんじゃなかろか、と直感的に理解してしまいますよね…実際この水相当ウマいし。
実際放射能なんて monstrocity である可能性も大いにある。まあ「目に見えない」ってのが、いかんせん厄介ですけど、ね。
Pentax K-x
Cosina MF 19-35mm F3.5-4.5
Tamron 70-300mm F4-5.6 Di LD Telemacro (Model 372D)