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遺の覚書

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2024年09月09日
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テーマ:心の病(7318)
カテゴリ:ココロ
言葉で話そうとするとすると
どうしても上手く言えないので
ちょっと文章にまとめてみる

どうしても自分の存在を許すことができない
他人のせいにするのは卑怯だと解っていても
どうしても消えない言葉がある

それは母の言葉

「お前が生まれる前にお父さんは事故に遭って
 お母さんは臨月まで働いて
 生まれたばかりのお前をお婆ちゃんに預けて
 頑張って働いた」

疲れ切って寝込んでいた自分に向かって母が放った言葉
母は単純に家の手伝いをさせたかったので
幾度となく聞かされた言葉だが

自分はそれを聞くたびに
『それは私のせいなのか?』
『貴女の腹の中に居てごめんなさい』
『生まれる前の罪はどうやって償えるのか』
と思った
この頃には既に自分自身が迷惑で場違いな存在だと思っていたから
こんな風にしか思えなかった

けれど、これが全てではなかった

母の言葉は段々と内容が増えていき
最終的には
「お前がうまれるからお父さんは家を建てる事を決めて
 仕事を頑張って事故に遭った
 お母さんは臨月ぎりぎりまで働いて
 生まれたばかりのお前をお婆ちゃんに預けて
 頑張って働いた」
という一連の物語になっていた

物語が最終形になった時
『つまりは自分の存在が全ての悲劇?迷惑の始まりだったのか』
としか思えなかった

もとより自分が存在する事に違和感を感じていたが
この物語は決定的な事実になった

自分は受精卵として存在した事から間違いだったのだ
存在してはいけない存在だったのだ

死にたい訳ではない
自分は自分という存在を消したい
存在自体を無かった事にしたいのだ





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最終更新日  2024年09月09日 15時44分45秒
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