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カテゴリ:フィリピンな日々
水平線にはかなく沈む真っ赤な夕日も好きだし、山々に沈んでいくどこか懐かしさを思い起こさせる夕日も好きだ。
ドゥマゲッティーではそのどちらも味わえるわけだが、昨日の夕日は後者ではあるがもっと壮大でどこか宇宙やあの世を連想させる夕日だった。 ショッピングモールの人ごみを抜けた先に山々がくっきりと浮かび上がりまったく違った世界が広がっていた。 山々はシルエットとして浮かび上がり山影に何層もの色の層ができていて、大規模な虹のようだった。 日中の気持ちよく晴れ上がった青を残し、くれかかっている深い青も姿を現し、もっと暗闇と同化した紫、夕日の赤、その中間の黄色や勢いよく燃えがるオレンジ、うすく全体をぼやかす緑、いきなり現れる場違いなピンク。 色のグラドゥエーションが時間と共に変化し、だんだん暗闇に支配されていく。 暗闇にこの世界がはかなく消え行く瞬間に、もっとも輝きを放ち、夜の世界へと幕を下ろしていく。 このもっとも美しく刹那な世界を僕たちは普段どれだけ見過ごしていることか? これを見る時間を取れているこの瞬間を持てただけでもここに来た甲斐があったのかもしれない。 人間はどれだけ人間として本当に大切なことを見逃していってしまうのか? 自然は時に極端な方法でそれを人々に気づかせようとする。 人間がますます鈍感になっているから。 DSC07209 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.05.20 08:47:24
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