|
カテゴリ:フィリピンな日々
ドゥマゲテのシリマン大学の劇場で
日本人のヴァイオリニストが主役のコンサートが開催された フィリピン人、日本人、韓国人の仲間達で観に行って来た クラシックや文化的なことに疎いフィリピンのことだから あまり期待していなかったのだが まずは劇場に入りビックリした さすがアジアで一番古いプロテスタント系の大学シリマン とでも言おうか、「ドゥマゲテなんだやるじゃーーーーん!!」 こういう劇場があること自体でだいぶ感動した。 当たり前だが、なかなかしっかりしている ちゃんとパンフレットも配られ、案内係も沢山いるし フィリピン航空や地元の有名なホテルやレストランなどの 協賛がついている。 こんな素晴らしい劇場があり、学生も多く 施設も整っていて街のど真ん中にある大学の街ドゥマゲテ もっともっとフィリピン国内からも海外からも 将来性があり、才能があるアーティスト達を呼んで フィリピンの中の文化の発祥地 文化的国際都市ドゥマゲテとして他の都市とも違う魅力を発信して いけたらどんなに良いかなどをコンサートが始まる前から 考えてしまい、一人で興奮していた。 高校生の時にバックパックを背負って一人で旅した ハンガリーで、いずれ世界遺産になったオペラ劇場で観た クラシックのコンサートを今でも思い出す 何だかよくわからなかったが、観客は耳がすごくこえていて ダメな演奏には容赦なくブーイングをし、良い物には称賛を称える 何よりも文化的な匂いがプンプンして、そこの空間にいるだけで 何だか一つ大人になり、賢くなった感覚をおぼえた 残念ながらフィリピンの観客はまだまだ成熟していなく 変なタイミングで拍手をしたり、笑いにはしったりするのだが こういう文化的催しの積み重ねが大切ではないかと思う ドゥマゲテでバイオリンを教えている日本人女性が シリマン大学の芸術や音楽の学部の学生や先生とこういう コンサートを開くこと クラシックの名曲からフィリピンの曲や日本の曲を 混ぜてこの場で演奏すること 文化的交流も大切だし、こういう場所に来慣れていない人々が 劇場まで足を運ぶこと こういうしっかりした場所でのマナーや雰囲気を味わうこと これらもすごく勉強になると思う 様々な要素が重なりあって文化というものや しっかりとした雰囲気というものを築いていくものだと思うので こういう場所がドゥマゲテにあるというだけでも この街の誇りになると思う。 もう少し頻繁にこういう催しがあり、もう少しみんなが利用しやすい ように環境が整えられればと思う。 ガチャガチャ、ゴチャゴチャとしたノイズのような音楽が 溢れ、またそれを耳が痛くなるほどの大音量でかけ あたかもそういう音楽を聴いていると思考停止や自ら考える力を 拒否し、暴力や堕落、簡単な方に流れていく、そういう気持ちになってしまう 自ら考える力を育み、想像力をかきたてるような文化的な音楽を もっと聞く機会を増やすだけで人は変わってくると思う。 音楽や文化的なものが持っている重要性、人間を構築し、育んでいく力 そういうものがフィリピンに圧倒的に足りないと思っているのは どうやら僕だけではないようだ だからこそ、こんな小さな街ドゥマゲテにすら 日本人のバイオリニストを招き、コンサートをやり しかも音楽を教える仕事があるということが物語っている 国際的文化都市ドゥマゲテはそう遠い未来ではないかもしれない お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.12.04 10:49:02
コメント(0) | コメントを書く
[フィリピンな日々] カテゴリの最新記事
|