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2010年02月21日

“所沢ダイオキシン報道”

カテゴリ：読書

“所沢ダイオキシン報道”

　1992年に起きたテレビ朝日のニュースステーションの所沢ダイオキシン問題

については、記憶されている方も多いことでしょう。
　その真相に迫るものとして書かれた本

が、
“所沢ダイオキシン報道”
です。
　埼玉県人として、看過できないなと思っていましたので、図書館で見かけて直ぐ借りることにしました。
　テレビ朝日が伝えたかったこと

は、
「所沢の野菜がダイオキシンで汚染されて、農家の方が困っている。ダイオキシン源となっている焼却炉が問題で、行政はそれへの対策を施すべきだ。」
だったようです。
　ところが、前半の方だけがクローズアップされて、
「テレビ朝日が農家を攻撃した。」
という図式になってしまったというのです。
　結局、テレビ朝日は謝罪させられ、国の訳のわからない安全宣言が出されて収束してしまったのです。

　国の出す安全宣言程、怪しいものはないのは公害の歴史を紐解けば明らかですね。
　足尾鉱毒事件、水俣病を始めとする公害問題もそうですね。
　灰色を白にして蓋をしてしまうという恐ろしい対応を繰り返している訳です。

　所沢の問題でも、焼却炉に焦点を当てると、代替地の問題やら補償の問題やら、行政の怠慢に対する攻撃やらで大変になるのは目に見えているので、安全宣言を出して逃げてしまったのです。
　従って今もって解決していないのです。
　更に、専門家と言われる大学教授にも政府の擁護者がいるのであてにならない場合が多いです。
　恐ろしいことですね。

　ちなみに、政府が出す環境測定値は、場所や時間帯が最も低い値になるように測定しているので、信用ができません。
　これからも、発表や提示資料には十分注意して見ないといけないですね。

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