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阪本ニュース

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2006年11月の記事

全44件 (44件中 1-44件目)

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本当の思いやりは、自然には身につきません

自然に対する優しさ思いやり親切は本能から出てこないそういう心は訓練を必要とするのだ　　(司馬　遼太郎　先生) 東洋哲学ではこのような生き方をすべきですが、中々自分の事ばかりで出来ないものです。多くの人格的に優れた先人たちも、このことを目標に精進された来たようです。自分の出来る範囲から、コツコツとやり続けることが大切だとされています。このことが最終的には自分自身を幸せへと導きます。

2006.11.30

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命を大切にしましょう

日曜日の午後から福岡市内で勉強会をやってきました。講師の先生のお話の中で「うつ病」の方の治療法がありました。各自が置かれている環境や体の状態によって、誰でもが可能性がある病です。新薬の服用が絶対に必要な方も多いとは思いますが、その服作用も深刻です。心の問題を改善せずに、薬だけに頼っても改善しません。人との対話、カウンセリングが必要です。このブログの大きな目的の一つは、心が疲れた方に何かお役に立てないかというのもです。またカウンセリング側からすれば、長い時間を必要とするのに、報酬が少なく利益を考えれば、他の病気を扱うほうが良いということになります。抜本的なシステムの改革が必要だと感じます。改善すると自殺されるリスクが増えてしまうことも大きな問題です。自殺のリスクを減らすために、自らが考えられない状況に薬物によって置かれてしまう場合もあります。まず各自が命について学んだ後に、治療のステップにはいるべきです。私の中で生きることについて、感銘をうけた本から一部を紹介させて頂きます。だから、あなたも生きぬいてより中学2年の時に、いじめを苦にして自殺を図る。その後非行に走り、16歳でヤクザの組長の妻になり、背中に刺青を入れる。現在の養父と出会って立ち直り、中卒の学歴を乗り越えて29歳で司法試験に一発合格した弁護士が書いた本よりの抜粋。もう一度人生をやり直そうと決意した私の心に、染みるように入ってきた言葉、時には壁に貼り、時には手にとって、何度も何度も読み直した。手垢でぼろぼろになったそれを、今でも大切にしまってある。今こそ出発点人生とは毎日が訓練である私自身の訓練の場である失敗も出来る訓練の場である生きているを喜ぶ訓練の場である今この幸せを喜ぶ事もなく何時何処で幸せになれるかこの喜びのもとに全力で進めよう私自身の将来はここにある今ここで頑張らずにいつ頑張る京都大仙院尾関宗園もし、貴方が今直ぐにでも死んでしまいたいと思っていても、絶対に自殺はしないで欲しい。死んでも地獄、運良く助かっても立ち直るまでは地獄。貴方の今現在の苦しみや悲しみは永遠のものではなく、何時かきっと解決する。どうか前向きに生きて欲しい。もし、貴方が今すぐにでも道を踏み外してしまいそうなら、思いとどまって欲しい。家庭や学校や世間に対する怒りや不満を、道を踏み外す事で解消しようとしても、それは全部自分に跳ね返ってくる。自分がした事の何倍にもなって。どうか周りの人のいう事を素直に聞いて、自分の人生も大切にして欲しい。もし、貴方がもう道を踏み外しているというなら、今からでも遅くはない。もう一度人生をやり直して欲しい。この先も、幾多の苦難があるかもしれないが、貴方はそれに耐えられるだけの力を備えている筈。貴方はこれまで随分と辛い目にあってきたのだから。一つ一つ困難を乗り越えて、そしてその手に幸せを掴んで欲しい。あきらめたら、あかん。

2006.11.28

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喪中を知らせる葉書

驚き　年賀状をの準備をしなければいけない季節になりました。昨日、喪中を知らせる一枚の葉書が来ました。よく見ると退職した同期の奴が亡くなった事を知らせるものでした。　彼は体格の良い奴で、亡くなるなんて想像がつかないタイプでした。酒も喧嘩も強かった。　同期の中では私が一番頼りなくて、一番に会社を辞めてしまうと言われていたのですが、一人去り、二人去り、氣がつけば社内に残された者は二人だけとなってしまいました。　退職した奴らとは年賀状のやり取りぐらいしかできていませんが、それでもそれぞれの道で頑張っている事は確認しあっていたのですが、まさか命まで去っていくとは思っても居ませんでした。限りなきいのちのひとを (坂村真民先生)限りあるいのちを持ちて限りなきいのちのひとを恋いたてまつるいきとし生けるものいつの日か終わりありされど終わりなきひといますなれば一日（ひとひ）のうれしかりけり一世（ひとよ）のたのしかりけり彼のご冥福と、残されたご家族がお元気で居てくださることを、心から祈らずには居られません。

2006.11.27

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金魚

金魚筥崎宮の放生会で金魚すくいですくって来た金魚です。土曜日は久しぶりに机の横にある水槽の水替えをやりました。(３割程度)　　この水槽は現在持っている唯一のもので横29センチ高さ40センチ　奥行き40センチの小さなちょっと変わった水槽にです。以前は10以上の水槽がありました。一番大きなものの水を含めた重さは800キロっていうものもありました。こいつの掃除は大変だった。いつも掃除の時は上半身裸で、冬は寒かったな(笑)　今回の水替えのついでに浮かべていた水草の一部を砂に埋めてみました。何日かすると水草は、もっと綺麗な状態になるはずです。実は水槽内の水草には今からがいい季節になります。夏場は水温が上がりすぎて、綺麗に育ちませんが、気温が下がる時期からが本格的なシーズンとなります。なんとなく水草には冬場がいい季節というは不思議な氣がすると思いますが、自然界で水草が生えている環境は流れのある川が多く、夏場でも水温はそんなに高くなりません。夏場は水槽内では蛍光灯等の熱で、どうしても水温が上がりがちとなり、上手く育ってくれないのです。写真で見ると水槽の横の面に、まだ緑色の苔がみえています。次回はしっかり掃除しま～す。

2006.11.25

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日常

日常何百回と見た朝の風景です。改めて画像にしてみました。会社への行き道はこんな感じです。博多駅方面はいつも大事渋滞です。月曜や雨の日は大変なことになっちゃいます。福岡空港の滑走路の近くを通ります。着陸する飛行機が頭のすぐ上を通過中です。このへんはうるさいはずですが、朝まだボーっとしているせいだか、騒音が気になったことは一度もありません。道沿いに小さな空間ですが、四季を通じて綺麗に手入れをされて、いつも花が咲いている花壇があります。なんだかホッとさせて頂ける空間です。交通量の多い道沿いなので、管理される方も大変だと思いますが、頭が下がります。金曜日は会社に行って精算等の事務仕事を済ませた後に、北九州市のお得意先を訪宣させて戴きました。八幡地区から小倉地区までの何店かのお得意先に寄せて頂きました。八幡の先生から、お味噌を頂戴いたしました。有難うございます。早速戴きます。http://homepage3.nifty.com/kyouko-endou/ 頂戴した先生のホームページです。最後に寄せて頂いた小倉地区のリバーウォークで、イルミネーションが始まっていました。その土地の今を楽しめることは、営業職へのご褒美のようなものです。http://www.riverwalk.co.jp/ev_news/ev_index.htmlかなり広域に電飾されていて、博多のキャナルとはまた違った面持ちでした。

2006.11.25

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朴のことば坂村真民先生

「朴のことば」すっかり葉を落としてしまった朴がある朝言いましたなんでもないようなことに深い意義がこもっているのです世尊は蝶に出会うといつも合掌されたと言いますが脱皮の見事さに感動されたのですねわたしたちが葉を落すのも一つの脱落ですよ脱皮も脱落も言いかえれば別離ですね昨日が今日に変わってゆくそのなんでもないことに深い意義を見出した時真に生きるとは何であるかを知るでしょうさあ日が昇ったようです充実した一日をお送り下さい

2006.11.24

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ハマー

ハマー先日のキャンプで話題となった車です。私は小さな頃から車好きで、小学校一年生の頃には国産の乗用車の名前は全て覚えていました。好きだった車はＺ・セリカ・ラムダ等のスポーツカーだったな。社会人になってからは、何故か王道の?トヨタ車には興味がわかず、マツダ→ホンダ→ベンツと乗り継ぎました。いつかは乗りたいと思っていたベンツにも、一度は乗せてもらったし満足しています。現在はトヨタ車に乗っていますが、確かに全てが安定しているなって感じです。以前のようにドキドキさせてもらう車が少なくなりました。今、唯一ドキドキさせてもらえる車がこのハマーです。ディラーでカタログ貰ってきました。暫く楽しめそうです。決して実用的ではないところが良いですね。誰か知り合いが買わないかな。当然、我家は100％ありえませんが(笑)

2006.11.22

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幸せをつかむ極意

他を助けようとする人だけが助けられる教えて頂いたこと63 悩みというのは自分のことだけを考えますと苦しくなってきます。自分が自分の考えで自分の心の中に入ってしまって、他のことがわからなくなってしまっています。いわゆる自己中心になっています。こうなって来るとノイローゼになってしまいます。その結果自分の存在を失います。諺にもありますように「天は自ら助くるものを助く」です。　要するに、天は自ら他を助けようとするものを助けるのであって、助けてもらいたいものは助からないことになります。こういうふうに考えていきますと、どうしても親の考え方をしなければ、助からないことになっています。子供の考え方の助けてもらいたいというのは、助からないのです。助かっていない境遇の人は、助けてもらいたいと言います。しかし、助けてもらいたいと１回言った人と、何回も助けてもらいたいと言った人では、何回も助けてもらいたいと言った人の方が、より助かっていないことになります。だから、問題があっても、助ける側に立って助けることをしなければ、助からないことになります。要するに、どんな時でも、助け合わなければならないのです。判りやすくいうと、借金をして、助けてくれと言って、お金を借りてどんどん借金をしていく生き方をして行くと、借金した分だけ、ますます助からなくなって行きます。此れに反して、借金があるのに、周りの人たちや、世の中の役に立つことを、少しずつでも行うことが、運命財産であります運命の貯金が増えて、結果的には、借金を返済できる運命・環境が与えられて、助かる運命になっていくことになっております。つまり、相手にプラスをして、助けた分だけ助かることになります。しかし、助けてもらいたいと思い、してもらった分だけ、借金が出来て助からないことになるわけです。実行実現についてこういうことが判ってきますと、次にどうしたらその様に生きていけるかということになります。普通、泳ぐことが出来ない、自動車の運転が出来ない時は、それが出来るように努力しようと致します。生きることも、全く同じことで、役に立つ生き方を努力して身に付けることが大事であります。事実、実行しないとプラスの結果は出ません。例えば、畑に種を蒔くことを知ってはいても、種を蒔かなければ、生えてきません。実際の行いがなければ、その様な結果は出ません。自分の欲求を満たす為の努力はしても、他の為に役に立つ気持ちの努力は致しません。つまり、生きる事に、その様な努力をしようとは致しません。こういうことが大変重要な問題であります。このことが判って実際に実行実現しなければなりません。夫婦の問題でも、結婚前は相手の為に映画に連れて行ってあげようとか、美味しいものを食べさせてあげようとか、似合う洋服を買ってあげようとか、相手にプラスをしようと考えていますが、結婚後は、相手にああしてくれ、こうしてくれと要求ばかりして、してくれないとお互いに不機嫌になり、こういう人だとは思わなかっただとか、要するに、してあげようという親心はなく、してもらいたいという子心になってしまっています。何も夫婦だけに限ったことではなく、親子、兄弟、友人、知人、会社の同僚、会社の上司との関係もみな同じであります。自分が良いと思って結婚した相手なのに、こういうことがわからずに、相手の為に生きるということも気が付かず、しかも親の考え方に成長して行く事が本質であるのに、うまくいかないことを、周りのせいにしたり、人のせいにしたりして自分のせいであるという主体性が見られません。与え合う関係であるはずなのに、奪い合う関係では、絶対にうまくいきません。此れは誰と結婚しても、どこで暮らそうとも、より良く生きてはいけないのであります。ましてや、わけのわからない神仏に願ったとしても、自己中心の我（が）の願いが、思うようになるはずはありません。どうしても西郷翁の謂われた、他の為の生き方をしなければならないのであります。だから「人を咎めず、わが誠の足らざるを尋ぬべし」と謂われているのであります。どうしても、助け合う親の考え方をして、成長して行かなければならないのであります相手にプラスの種を蒔かずして、どうしてプラスの収穫をすることが出来るのでしょうか。与えたものがマイナスであったならば、マイナスしか収穫です。　こういう生き方がわからずに、自分中心の生き方をして、内臓を傷め、心を病んでしまっています。漢方薬は東洋医学ですから、背後の東洋思想に踏み込まざる負えません。五行相剋説から木火土金水の考えでも甲乙・丙丁・戊己・庚辛・壬癸の十干にしても、その関係の中で、易をやっている人たちは、例えば火のタイプと水のタイプは相性が悪いと表現しますが、それはネガティブな考え方で、対立にもっていこうとしております。火と水は確かに違うのですが、助け合ってお風呂が出来るのではないでしょうか。違っていることは、素晴らしいことなのに、性格の不一致とは、どういうことでしょうか？自分に合わないとは、合わそうとする親心はないのでしょうか。ここに、大きな問題があるように思われます。違いがあるからこそ素晴らしいのではないでしょうか。しかし、違うからいやだと思う考えをする人が多いです。其のことが、いかにも自分を正当化する考えのようですが、極端にいうと我が間々ではないでしょうか。違うことは、プラスの考え方でマイナスの考え方ではありません。違うから、その面白さがあるのだと思います。違うことに責任を転嫁してはいけないと思います。　とにかく、全てマイナスの思考をしています。「虫が好かん」とか「悲願達成」とか「因果応報」とか全ての表現がおかしいです。「虫が好き」とか「喜願達成」とか「善因善果」の様なプラスの表現がありません。生きる生き方の素晴らしさを感じないで生きているのではないでしょうか。生きていくのは、全て、どんなことにもやって良かったということを味わいたい為にやっているのではないでしょうか。　人生は、ときとして旅行に例えられます。本当に事実そのように思います。人生旅行は楽しく通らなければなりません。それに一日一日其の日の生きる目的は、皆もっています。しかるに、一生の目的は誰も教えてくれません。生きるその意味も、目的もわからずに生きて果たして何か価値があるでしょうか。物事の全ては、意味わかって生きるべきではないでしょうか。意味も目的もなく行動していることがあるでしょうか？もし差をつけたりして、この様な考え方に反する生き方をすれば、文字どおり自然の理に反することになります。生命の使い方には、対立はありません。助け合って通るべきです。

2006.11.22

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猪

猪　先日、森の工作館でつくってもらった来年の干支の猪です。山に落ちている桜の枝で出来ています。大きさは5センチくらい小さなものです。私の作ったキツネ(犬じゃありませんよ)とはレベルが違う出来です。慣れてる人はいい物つくりますね。　既製の玩具で遊ぶのも楽しいものですが、自然の木や枝を使った工作も、創造する世界が広がり楽しく感じました。なんだか、はまりそうです。

2006.11.22

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西郷南洲翁遺訓から

西郷南洲翁遺訓から人を相手にせず，天を相手にせよ。天を相手にして，己を尽くし、人を咎めず，我が誠の足らざるを尋ぬべし。　西郷は、「人を相手にせず、天を相手にすべし。天を相手にして、己れをつくし、人をとがめず、我が誠の足らざる所を尋ぬべし」と述べています。　多くの悩みは他人との比較によって生じます。他人との比較は自分の足らないところを気づくことに焦点をあわせればいいのですが、私等は他人との比較で自らが優越感を得るための苦しみに結びつきがちです。この西郷の教えは今の私に必要なものと感じています。

2006.11.21

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5日遅れのケーキ

5日遅れのケーキ我が家のはぁちゃんの誕生日のケーキです。誕生日は先週の15日でしたが、私が先週は出張で土日はバンガローに行ってきたので、昨日にずれてしまいました。仕事で出張があると家族には当日のお祝いをしてもらえず、寂しい思いをさせてしまいます。(ごめんないさいね)お花も持って帰りました。今、部屋中に花の香りがしています。花の香りは良いですね。

2006.11.21

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一風堂のラーメン

一風堂のラーメンhttp://www.ippudo.com/index.html博多ではメジャーな一風堂に行って来ました。我が家では定番って感じで時々食べたくなります。焼き飯や餃子も頼むと結構いい値段になってしまいますが味は納得です。私は恒例の赤丸を注文しました。画像では油っぱく見えますが、実際はそうでもありません。ここのスタッフはいつも元気一杯です。いつ行っても、お客さんがたくさんいて、味と一緒にスタッフの元気を味わいに来ているのかもしれません。不況の打破の第一関門は「元気」ということかもしれません。

2006.11.20

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続けるということを考える

続ける教えて頂いたこと62この世の全ての存在・現象は、その存在の為に時間的な継続が必要です。存在・現象をあらしめる理の力と働きが無くては、絶対時間に於ける瞬時の存在・現象の継続も有りえません。凡ての存在・現象は、それを時間の継続する力があってこそ有りえるのです。継続させる強度は意志の強さによります。意志の堅さは強度継続の強さに通じます。意志をどこまで貫くかによって、どれだけ困難なことを克服できるかが決まるのです。「強度継続の理法」は時間的な長さでありますから、より永遠に継続するためには、意志の力と働きを強くしなければなりません。どこまで努力し続けることが最も大切です。意志の強さというものは、自己の生命エネルギーの開発発展によってなされます。どんな困難な問題であっても、強い意志の力と働きを使って継続的努力をすることです。諺でいいますと「千里の道も一歩から」であり「ローマは一日にして成らず」です。つまり、「強度継続の理法」に沿って、困難な問題を克服する努力をすることにより、人の気持ちの判る、他を思いやることのできる、やさしい親の意識へと成長発展することになります。阪本・記三日坊主に終わると思っていたブログも意外と?続いております。読んで頂ける方がいていただけることが、大きな力となっています。継続は他の力が必要だと感じます。子供には親の力。営業にはお得意先の力。誰かの力になるために私もありたいと願います

2006.11.20

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池の上キャンプ場

池の上キャンプ場 http://www.hoshinofurusato.com/camp/土日で「池の上キャンプ場」に行ってきました。本当は久留米のキャンプ場を予約していたのですが、あいにくの雨のためにバンガローを利用することになり、急遽予定を変更して同キャンプ場へ行ってきました。今回は4家族での利用でした。諸事情により、かず君は初日の夜のみの参加となりました。(やっぱり・かず君がいてくれると心強いなぁ)　ここは周囲700mの自然湖を取り囲むようにロッジやバンガローが建てられています。湖の周りの木々は、とても綺麗に紅葉をしていました。池にはたくさんの鯉が泳いでいました。↓このバンガローに我家は泊めてもらいました。帰る前に「森の工作館」に行って、工作してきました。工作室使用料は一時間300円で、備えてある工具を使うことが出来ます。枝でキツネを作ってみました。(犬じゃありませんよ～)工作、楽しかったな(笑)こんどは晴れの時に、星の文化館に行って・天体望遠鏡で星を楽しみたいと思いました。

2006.11.19

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命の存在とはたらき

命の存在と働き　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　解説・安武貞雄先生命の本来の姿人間の生命は何の力で生まれ、そして生きているのかを考えてみましょう。直接的には両親の力によってこの世に生まれたのですが、その根源をたずねると、人間はもとより人間以外のあらゆる生物も、人間の想像を遥かにこえる巨大なエネルギーによって生まれてきたのです。本来自然物である人間は、この巨大な宇宙エネルギーによって創り出され、その宇宙法則によって活かされているわけです。私たちの生命力の根源は私たち自身の中にあるのではなく、大宇宙にみなぎる宇宙エネルギーの中にあり、それがもつ自然法則によって活かされているのです。したがって、私たち人間は、この宇宙エネルギーを人間の命の中に分量多くに受け入れることによって、その生きる力が増大するということになります。そして、この宇宙エネルギーを分量多く受け入れるためには、その自然法則に従って人間としての正しい活き方をすることであり、それは生命本来のすがたである"心身が統一された状態〈心身一如〉"に他なりません。精神生命の法則心身統一の状態で生きるために、まず人間を生かしている自然法則について知る必要があります。自然法則とは、日常の人生生活上における精神生命と肉体生命の在り方を決定する法則です。生きているということ生命の存在を現象的に肉体の面からみると、生きているということのしるしは、まず動くということ、それから感じるということ、それに内部的には呼吸、循環、栄養物の摂取、消化、吸収と排泄という内臓の働きが行われているということです。動くということは、運動神経が作用することであり、感じることは五感を通じて感覚神経が刺激を受け取るということです。さらに呼吸は肺臓によって、循環は心臓および血管によって、消化・吸収は、胃腸によって、排泄は腎臓、膀胱、直腸などによって行なわれています。これらの臓器を働かせているのは、「自律神経」と呼ばれるものです。上に述べた運動神経も感覚神経もまた自律神経も、いずれも脳にある中枢の支配を受けています。したがって、私たちの生命は脳の働きで生きているといってもよいでしよう。例えば、私たちの皮膚が急に冷たい刺激を受けると、反射的に皮膚の下の血管は収縮し、体内の熱が外部に放散されるのを防ぎます。このような生命を守る自然のはたらきは、人間だけでなく生物一般に共通した作用ですが、人間の脳はさらに人間以外の生物にはない優秀なはたらきをもっています。人間が「冷たい」刺激を受けたとき、皮膚にある末梢神経がこれを脳に伝達し、脳にある〈皮膚の刺激を感覚する部分〉がこれを受けて「冷たい」と感じます。脳は、過去の知識や経験を貯蔵している記憶の部分と連合した思考を行い、判断を下しこれを防ごうとする意思を生じさせ、その意思を表現するために運動神経を通じて、身体を暖かくする方法を考えて上着をあと一枚着ようとか、暖房を入れようとか、積極的行動にでるわけです。このように、肉体のはたらきは神経系統を通じて脳の支配を受けます。脳は人間の精神活動を行う器官ではありますが、しかし脳イコール心とはいえません。脳は心の働きを行う道具だからです。感受性外界からの刺激を受け取る性能を「感受性」といいますが、重要なことはこの感受性は個人差が大きく、また同じ人でも場合により差があるということなのです。感受性は外界から心に入る刺激を受け取る、玄関番のような役目をしています。この玄関番が臆病で弱気であったり、興奮しやすく怒りっぽい性質だったらどうでしょう。外から受ける刺激を消極的な方向にオーバーに受け取り、心は消極的な方向にむかってしまいます。反対に明朗闊達であれば、刺激を的確に受け取って、心の安定と平静を失わず、積極的な方向にむかって行動できます。同じ刺激を受けても、例えば空気が5度くらいの時、耐えられないほど寒いと感じる人と、それほどこたえない人がいます。また同じ温度でも風邪を引くときと、引かないときがあります。それは感受性の強弱によることが多いのです。ですから感受性はあくまでも、正確で、強靭でなければならないのです。そしてその正確さと強靭さは、その時の心の状態に左右されます。心から身体への影響私たちが心に思うことのなかで、特に感情は肉体に大きな変化を及ぼします。特に〈怒り、怖れ、悲しみ〉というような激しい感情は、身体にはっきりとマイナスの影響を現します。怒ると顔色や呼吸の状態が変わります。人によっては目が吊り上ったり、額に青筋が立ったり、ブルブルふるえたりします。怖れを感じると、皮膚に鳥肌が立ったり、心臓がドキドキ鼓動を早めたり、身体が萎縮したりします。悲しみを感じると、涙が出たり、身体の力が抜けてしまったりします。このように消極的感情は肉体外部に変化を現わすと同時に、肉体内部にも大きな影響をあたえます。悲しみの感情が食欲を失わせる事実は誰でもよく知っていることですが、怒り、怖れ、悩みというような、いわば消極的な感情が生理的にどれほど大きな影響を及ぼすかを自覚している人は少ないのです。中国の昔からの言葉に、怒れば肝を害す。怖れは心を害す。考えは胃を害す。悩めば肺を害す。というのがありますが、「考え」というのを物事をあれこれクヨクヨと考えることと解すれば、あながち当たっていないこともないでしょう。これらの消極的感情の肉体に及ぼす悪影響は、例えば怒りや怖れは直ちに末梢血管の収縮をきたし、血圧は上昇し、高血圧の原因となります。「血はいのちなり」といわれるほど、血液は肉体性命を維持するのに大切なもので、血液の中の赤血球は栄養分を運ぶ働きをし、白血球は人体に害を与える有毒物を取り除く作用を行います。しかし心が絶えず不安や緊張の状態にあると、血液の中に糖分が増え、酸性化してしまいます。血液は弱アルカリ性が正常で、そのとき白血球は活発に働くのです。ところが血液が酸性になると白血球はその大切な役目を十分果たすことができなくなります。このことは現代医学がすでに証明しています。消極的な感情はさらに、呼吸、発汗作用、唾液や消化液の量、脈拍など、命のいろいろな働きにマイナスの影響を与えますたとえば胃液の分泌異常をおこし、胃潰瘍を発生するおそれがあります。要するに心が〈怒り、怖れ、悲しみ〉などの消極的な情動に駆られると、それが自律神経にも影響して、内臓諸器官の働きを低下させ、種々の病の原因を作るのです。およそ病には、大きく分けて実質性のものと、官能性のものがあります。前者は器質障害とよばれ、後者は機能障害とよばれます。器質障害は内臓そのものに障害があるもので、機能障害は内臓そのものに障害はないが、その働きが悪いものです。注意すべきことは、多くの患者が悩んでいる病には、器質障害よりも機能障害の方が遥かに多いという事実です。また、初めは器質障害の病であっても、これを心配したり、悲観したりすると、機能障害も併せてひき起こすことになります。「病」を「気にする」ことによって、「病気」にしてしまう。そうなると病の回復を遅らせ、悪くすると命そのものさえ失ってしまうという不幸な結果を招くのです。それは「病」を「病気」にしてしまうことによって、肉体生命を維持するのに大切な神経系統がバランスを失い、自然治癒力というものが十分に発動しなくなるからです。「病」を「病気」にするな、ということです。「病」だけでも、神経系統の働きが悪くなるのに、「病気」になると、その回復力が決定的に遅れることを、理解し自覚しなければなりません。心の重要性以上を要約して私たちが注意すべき点は、心と身体は一連の密接なつながりをもっており、互いに影響しあっているということです。身体から心への影響は、心のもち方、受け方でその悪影響を防ぐことができます。そして心から身体への悪影響は、心のもち方を変えない限り、その悪影響を防ぐことができません。心というものは、いつも〈明るく、朗らかに、生き生きとして、勇ましく〉、すなわち〈積極的に保つ〉必要があるのです。それが精神生命を健康的に維持するための自然法則です。そして精神生命を使用するときは、必ず精神を統一して行うことが重要です。それによって人の心の奥にひそむ潜勢力が発揮されるようになるのです。心は人間の全生命に対する原動力です。心のもち方が積極的であると、命全体が活発に働くのです。

2006.11.17

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復活つながり

チェリーコークようやく体調が良くなりました。復活です。ホテルに入る前にコンビニでお買い物。そこでチェリーコーク見つけました。『新発売』って書いてありましたが、20年近く前にあった商品です。私は結構チェリーコーク好きで、杯盤になったときに「え～なんで」って感じだったのでよく覚えてました。その後ハワイに行った時に見つけて飲みましたが、今日はそれ以来の再会となりました。(アメリカでは販売され続けているようです)久しぶりの感じは、その当時大好きだったと思うのですが、今日の感じはちょっと微妙。少し味覚が変わったのかな?今回はどのくらい市場に留まれるのか楽しみです。

2006.11.17

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回復

回復しました。下痢嘔吐で御心配をおかけいたしました。ようやく復活致しました。気持ちが悪いのが治りました。週末のキャンプに間に合いました。(ラッキー)　　食欲はあまりないので昨晩は↑こんな感じでした。画像を見ると非常に質素です。実は昨日に食べたものは、これと戴いたみかんだけ。暫くこの程度の量で空腹が満たせれば、間違いなくダイエットに成功するのですが・・・。今日もいい天気です。これは↑ホテルからの眺めです。さ～　宮崎市から北上していきます。

2006.11.16

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つきを呼ぶ魔法の言葉

昨年話題になった・つきを呼ぶ魔法の言葉という本があります。先日、健康雑誌の付録に著者である五日市さんの講演cdがついていました。内容の一部を御紹介します。イスラエルのおばあさんとの出会い僕は28歳まで学生生活を送っておりましたが、25歳位の時、あることがきっかけで中東問題に興味を持ちました。理工系の学生なのに、イスラエルやアラブ諸国の諸問題、特に民族間題が気になりましてね、日に日にハマっていったわけです。それで、どうしてもイスラエルに行きたいなぁ～と思い始め、とうとう湾岸戦争が起こった年の冬に、イスラエルへ行くことになったのです。その時の経験がきっかけで、僕の人生がガラッと変わってしまいました。ちょっと御伽話みたいな話なんですけど、本当にあった話なのでどうか聞いてください。湾岸戦争があった年の冬、クリスマスの数日前に、日本を発ってイスラエルへ向かいました。一ヵ月間という長い旅行です。大きなリュックを背負い、ジーパン姿で向かいました。イスラルというと、とても暖かい国のように思うかもしれませんが、その年はなんと数十年に一回あるかないかという大寒波の年で、旅行中にドカ雪まで降りました。そんなこと、現地へ行って初めて分かったので、本当にまいりました。薄着だったので、寒くて、毎日ぶるぶる状態でした。クリスマスの日の夕方に、ハイファという港町に着きました。イスラエルの中では大きな都市でして、有名な港町です。バスを降りた瞬間、「うわ～寒いなぁ～」という感じで、まずホテルを探し始めました。「早く、暖かい部屋でのんびりしたい！」　ところが、あちこちホテルに行ってみたものの、どこへ行っても閉まっているんですね。その港町にホテルやユースホステルはたくさんあるのに。どうしてだろう？　時間がどんどん過ぎていって、夜七時、八時、九時、･････外はものすごく寒いんですよ。ハイファには、誰も知っている人はいないし、一人旅だし、ひどく心細くなりましてね。「俺って、もうここで終わりかな？」なんて、縁起でもない事を考えちゃいました。出来るだけ明るい賑やかな通りを歩こうと思いながら、肩をガクッと落としてトボトボ歩いていました。にぎやか通りも、夜遅くなってくると灯りがだんだん消えてきましてね。本当に心細くなってね、本気で「もう～駄目かなぁ～」と思ったその時に、一人のニコニコしたおばあさんが僕の方へ近づいて来たんです。「どうしたんですか？　顔色が悪いですよ」と英語で話しかけてきました。イスラエルのユダヤ人は英語がけっこう上手でしてね。「日本から来た者なんですけど････、泊まるところがないんです」　それから五分くらい話をしたでしょうか。そのおばあさんは微笑んで、「よかったら、私の家へどうぞ」と言いました。いや～、驚きました。僕たち、日本にいても、同じ日本人にだって、そんなこと言いませんよね。だけど、そのおばあさん見ず知らずの外国人の僕に、私の家へどうぞって言うんですよ。僕もさすがにちょっと構えましてね。すぐに「うん」と言わずに、「もうちょっとホテルを探してみます。それで、もし見つからなかったらおじゃまするかもしれません。その時はよろしくお願いします」と言って、紙に住所と簡単な地図を書いてもらい、その後タクシーに乗ってホテルを再び探し始めました。でも、結局、どのホテルもみんな閉まっていて、営業しているホテルは見つからなかったんですね。もう、おばあさんのところへ行くしかないなあ～と思って、勇気を振り絞っておばあさんの家に行ったんですね。　おばあさんの家を見て、唖然としました。その家は外壁の一部は草で覆われていましてね。驚いたことに窓がないんですよ。 (翌日、明るくなってからまた見たんですけど、確かに家の外には見かけ上、窓はあるのですが、家の中にはどこにも窓がないんですね。まるで棺桶みたいな家)　それで、玄関が少し高いところにあり、階段をちょっと上がるとドアがありました。ドキドキしながら、「ピンポン」とボタンを押したんですね。すると、押すや否や、すぐにドアが開いて「お待ちしておりました」とおばあさんが出てきました。ヒャー、心臓が飛び出るかと思いました、もう驚いちゃって。おばあさんはドアのところにいて、待っていたんでしょうかね。「どうぞ、どうぞ。寒いでしょ。中へどうぞ」「は、はい。お、おじゃまします」　外は本当に寒くて、手が凍えてね。でも家の中はとっても暖かい。驚きはしましたけど救われた思いでいっぱいでした。おばあさんは、「スープがあるわよ、食卓へどうぞ」と言うので奥へ入ると、丸いテーブルがあり、スープが二皿盛ってありました。おばあさんと僕の分なんですね。そのスープ、口に含むと熱いんですよ。とっても美味しいし。ということは、････････待てよ、おばあさんは一人暮らし。やはり事前に二人分つくって、二人分皿に盛って、その後玄関に行って僕を待っていたのかなぁ？　なんて考えていると夜も眠れなくなりますよね。もう、そんなこと考えるのは止めようと思いました。スープを飲みながら、おばあさんと二人でいろいろな話をしました。といっても、僕はほとんど聞き役でしたね。でも、知らない人を自分の家に泊めるんだから、普通なら僕のことをいろいろ聞きますよね。僕は自分の名前と日本から来た大学院の学生と言っただけで、自分について他のことは何もしゃべりませんでした。おばあさんはひたすらご自分のことばかり話すわけです。本当に穏やかな、ニコニコした方でしてね。「私はね、ドイツから来たユダヤ人なのよ。だから、戦争中はけっこう大変だったの。主人は大学で数学を教えていたの。三年前に亡くなってね。息子夫婦は、隣町に住んでいるのよ。私の趣味は･･･」　おばあさんは、僕の事は本当に何も聞かなくて、ただ僕の目をじっと見つめながら話をするんです。どうも時々、自分の心が見られている気がして、恥ずかしいというか、妙な気分でした。だから、僕は時々、視線をそらしていました。そんな不思議な雰囲気のおばあさんでした。家の中を見ると変わった飾りや絵が掛けてあって、ユダヤ教の影響かなと思いました。時計を見ると、もうだいぶおそくなっていまして、おばあさんは、「今日はもう遅いですから、お休みになって下さい。こちらの部屋にベッドメイキングしてありますから」「おばあさん、いろいろ有難う。それじゃ、おやすみなさい！」ということで、ベッドのある部屋に入りました。ベッドの枕元には、一人の少女の絵が飾ってありました。その絵がとっても不思議で、目元がボア～ンとぼやけていましてね。見ていると魂が吸い込まれそうな、この世のものとは思えないような絵でしたね。そんな部屋に泊めて頂きました。例えば、おばあさん　五日市さん、運命というのはね、あるのよ。私達の人生はね。最初からほとんど決まっていたのよ。僕は、その類の話にはあまり関心がないので「まぁ、あるかもね」と相づちを打ちました。続いて、おばあさん　「私、ユダヤ教徒の人間だけど、『生まれ変わり』を信じているの。過去世や来世というのはあると思うわ。」このことについても、あまり関心がなかったので、「うん、あるかもね」　すると、おばあさんは、おばあさん　ツイてる、ツイてない、という『ツキ』というものもあるのよ。と言うので「そりゃあ、あるんだろうね」と応えましたら、おばあさん　「そのツキというのはね。簡単に手に入るものなのよ。」「えっ？･･･どうしたら手に入るんですか？」おばあさん　「ツキを呼び込む魔法の言葉があるのよ。これさえ唱えていれば、誰でもツキっ放しになるわよ。」「本当？どんな言葉かな。難しい言葉？」と聞くとおばあさん　「すご～く簡単で、単純な言葉よ。」「何、なに？　教えて下さいよ」おばあさん　「いいわよ。誰でもよく使う言葉なんだけど、二つあってね。一つは『ありがとう』、もう一つは『感謝します』　ねっ、簡単でしょ。「･･･月並みな言葉なんですね。どう使い分けするんですか？」おばあさん　「もちろん、どんな時でも自由に使っていい言葉なんだけど。そうねぇ･･･、ある状況の時に、これらの言葉を使い分けたら効果的かもね。「ありがとう」という言葉は、そうね、何か嫌なことがあった時に使ったらどうかな。例えば、朝寝坊しちゃって、「わぁ～、学校に遅刻する！」とか、「会社に遅れる！」なんて時、イライラするでしょ。そんな時、「イライラさせて頂き、ありがとう」と言うの。車を運転中、事故っちゃった、そんな時も「ありがとう」。五日市さん、あなたの親が亡くなっても、歯を食いしばって「ありがとう」と言うのよ。どうしてかというとね。イヤな事が起こるとイヤな事を考えるでしょう。そうするとね、またイヤな事が起こるの。不幸は重なるというけれど、それは、間違いなくこの世の法則なのよ。だけど、そこで「ありがとう」と言うとね、その不幸の鎖が断ち切れちゃうのよ。それだけではなく、逆に良い事が起こっちゃうの。「災い転じて福となす」という言葉があるでしょう。どんな不幸と思われる現象も、幸せと感じる状況に変えてくれる。絶対にね。だから、『ありがとう』という言葉はね、魔法の言葉なのよ･･････････。」僕があるとき、自分の部屋でボ～ッとしながら、おばあさんが言ったことを思い出していると、たまたま目の前にペンと紙があったんですね。何気なく、おばあさんが言ったこの「ありがとう」という言葉を漢字で書いてみましたら、な、なんと、『有り難う』。ドキッとしましたね。「ああ、そうか。難が有るときに、『有り難う』か！」偶然の一致にしては、スゴイですよね。おばあさんは漢字を知らないはずなのに。それから、もう一つの「感謝します」という言葉については、おばあさんは次のように言いました。おばあさん　そうねえ、何か良いことがあったら、「感謝します」と言ってみてはどうかな。例えば、明日、待ちに待った運動会。晴れてほしいなぁ～と思っていて、実際に晴れたら「感謝します」　そうそう、この言葉はとても便利でね。たとえまだ起こっていない未来のことでも、「明日、晴れました！晴れさせて頂き、感謝します」とか、「一週間後、○○○に合格させて頂き、感謝します」とイメージしながら言い切っちゃうと、本当にそうなってしまうのよ。何の疑いも不安も心配もなく、力まずに自然とそう思い込めればね。簡単で有効な生活の改善方法です。最近忘れがちでしたので、もう一度やってみようと思いました。

2006.11.16

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下痢嘔吐流行中

下痢嘔吐流行中今日は朝からなんだかムカムカしていて気分がすぐれませんでした。残念ながら私も感染したようです。年々ウイルスによる感染病は症状が酷くなっているように思えます。特効薬だと言ってインフルエンザの薬を連用しすぎです。ウイルスが変化して取り返しのつかない、新しい病気が生まれる可能性があります。もっと根本的な治療に向き合う必要があります。私は自社品を服用して酷くならないようにしないといけません。今朝から調子が悪いということは、日曜日の勉強会が終わって、ちょっぴり氣が抜けたのかなって思っています。もう一度、氣を入れます。お昼に体調の回復の為に、移動中の高速道路のパーキングで、ベンチにねっころがって空を見てたのですが、秋の空は格別に綺麗でした。山は紅葉で、とてもいい季節になりました。週末のキャンプまでには、体調を万全に戻さなければいけません。今日はスノピーの「野あそび便り」でも見ながら、床につくことにします。なるほど皆が萩で作ってたやつはこれか～などど独り言を言いながら(笑)今日の仕事は段取りの不備で、最終が24時になってしまいました。前田先生御迷惑をお掛けいたしました。

2006.11.14

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心と体のあり方

命の力と心身統一解説・安武貞雄先生現代人の生活法を観察してみますと、およそ次の4種類に大別されます。1　本能的な生活2　感情的な生活3　理性的な生活4　信仰的な生活1の本能的な生活というのは動物的な生き方ともいえますが、本来動物の本能は種族保存のためには適正な自然法則であり、それに従って生きることは必要なことと思われます。しかしながら現代の人間がいわゆる本能の満足のみを追求していては、すこぶる価値のない人生を送ることになってしまうのは当然です。2の感情的な生活というのは、自分の感情のおもむくまま、確たる定見も方針もなく、その日その日の出来心で生きるというもので、人生は自制心に欠けた不安定なものになってしまい、何か価値のあることを成し遂げるということは到底無理になるでしょう。3の理性的生活というのは、前二者の生活よりは何となく優れているように見えますが、実は複雑多難な人生は単に理性や知識の力だけでは解決の出来ない場合が多いのが現実ですから、本能との矛盾や相克が生じて、人生になおいっそう深刻な煩悶や苦悩を感じることになりがちです。4の信仰的生活は、それが正しい信仰であればこの4つの生活様式の中で一番優れたものといえますが、信仰から何か代償を得ようとしたり、神なり仏なりをただ単に頼る心でいるのでは、却って信仰の本願である、真の安心というものを人生に感じることはできないでしよう。私たち現代人の生活態度というものは、以上の4つの生活法が混ざりあっているのではないかと思われますが、このような生活態度では、日々の人生に一種の焦燥なり恐怖なり不安を感じて生きていなければなりません。それでは人間の本来の活き方とは、どう考えればよいでしょうか。まず何をおいても先決的に必要とするのは、「日常の人生生活を人間本来の面目に即応して、絶対的に純正化すること」と中村天風は言います。人間の真正な価値の認識「元来人間は、この世に病むために生まれて来たのでもなければ、また煩悶や苦労をするために生まれてきたのでもない」と天風は断言しています。私たち現代人は特に、複雑で捉えどころのない情報化杜会に翻弄され、悲惨な事件が毎日のように報道される日常の中で生活することを余儀なくされていて、考えれば考えるほど割りきれない疑念ばかりで、徒に迷うばかりだという人も少なくないかもしれません。そして、人間というものは、どんな境涯に到達しても、「人生とは重き荷物を背負って坂道を登るがごとき」というような、生きている間は始終苦労と取り組んでいかなければならないというように人生を断定するような考え方をもっている人が、多いのです。そこでまず真剣に考えたいことは、人間とは果たして、何ごともままにならない弱い存在なのだろうかということです。「数多くの人々の中には、幸福に人生を恵まれて活きている人もあるだろうが、しかしそれは極めて少数でしかない。大部分の人間はやれ病いの、やれ不運のと、一日として心の底からのんびりとすることもできず、本当に面白い楽しい人生などというものは、時には味わうことがあってもそれは瞬間的なもので、せんじつめれば人生というものは結局苦労に充ちたものだ」と思い込んでいる人も、案外多いのではないでしょうか。しかし、そうした考え方や思い方は、それは畢竟、人生に対する観点の置き所ということに大変な間違いがあると言わねばなりません。もっと詳しくいえば、人間というものを、運命や健康に対して力弱い憐れなもののように考えるのは、要するに「人間の真正な価値の認識」という重要なことを欠いているからに他なりません。人間の真正な価値を正当に認識すれば、人間の本当の尊さが解り、その結果人間を考察する観点も自然と正しいものとなり、人生がもっと尊厳あるものと感じられるようになるのです。人間という者を本当に正しく考えようとするには、何をおいても「人間の真正価値の認識」がその先決要件なのです。生命に内在する潜在的な力本当に、現在よりもより良い人生に活きようと願うなら、前述したように、人間を力のない憐れな存在であるというような考え方は、断然自分のなかから切り捨てなければなりません。人間とは、力弱い憐れなものではなく、もっともっと力強い尊厳に充ちた存在なのです。人間はどんな人でも、生まれてきたからにはその生命の中に潜在的な活きる力として、健康も運命も自由に獲得し、開拓し得るという「潜勢力」が与えられています。人間は、そうやたらと病いや不運に悩まされたり虐げられなければならぬものではなく、その一生を通じて、健康はもちろん、運命もまた順調で、天寿を全うするまで幸福に活きられるように本来的には生まれついているはずです。しかしながら、残念なことに多くの人々は、人間に存在するこの厳粛な事実を、正当に認識していません。というのも、生命の奥に内在する微妙にして素晴らしい「潜勢力」なるものの実在を全く意識していないからです。ですから、何をおいても、人間には人生の全てを立派に解決して、その人の力を完全に発揮することができる頼もしい「潜勢力」というものが、自己自身の生命の中に厳として実在しているという自覚意識をもつことが人切です。現在よりもより良い人生に活きようと望むならば、何をおいてもまずこの自覚を自分の心に促がすことが、そもそもの第一歩であり、人生への真剣なアプローチと言えましよう。潜勢力の自覚自分のもつ生命力を価値低く評価している人がいるとすれば、それはおそらく現在の自分の人生に使っている力だけを、自己の生命の力の全部であるかのように決め込んでしまっているからではないでしょうか。人間の日々の生活の範囲というものは、仕事や立場で多少の違いはあっても、そう特別変化に富んだものではありません。毎日概ね変化のない同一の範囲内で生活しているので、従ってその日々の人生に使っている自分の生命の力というものも、毎日その分量に大した変化がないのが通常です。人々がその人生に生きるために使っている力というものは、いずれも実際の生命力の全体量からいうとほんの何パーセントかにすぎないということは、火事場の馬鹿力のように、何か突発的なことで日頃の自分以上の力を出したことがあるなど、多少思い当たるところがあるのではないでしょうか。しかしそういうことを深く考えることもなく、ともすれば毎日の生活のなかで自分の生命の力の全部を根こそぎ使って活きているように思ってしまい、自分はこれほどまでにできる限りの力を用いて努力しているにもかかわらず、一向よい運命もこず、健康も完全にならない、だから自分には結局これ以上の力は無いに違いないと、極めて単純に相対的な現象だけを対象として考えて、自分という人間の力を至極低く評価してしまうことが多いのです。そのため、二度と生まれてくることのできない貴重な人生を、空しく無価値の状態にして、ああもなりたい、こうもしたいと、あくせくしながら一向に思うほどにもなれず、欲望だけに振りまわされて人生を終わるという、せっかく人間として生まれてきた甲斐のない結果になってしまうのです。生まれがいのない人生、それはまた生きがいのない人生ということになります。多くいうまでもなく、人生を活きる以上は、人間として生きがいのある人生に活きなければうそです。先哲ソクラテスの言葉に「汝白身を知れ」という有名を言葉があります。この言葉こそ正に、人生の本質を喝破した一大箴言と言えましょう。「人々よ、人間の本質に目覚めよ!」という深い人生自覚をうながす一言葉は、「人間というものは、多くの人々が思っているよりも遥かに尊いもの、遥かに崇高なものだ」ということを、切々として訴えているのではないでしょうか。不運や不幸と絶えず自分の心を取り組ませて、明け暮れ悲観や煩悶の坩塙の中で、のた打ち回っているような人生に活きることが、およそ人間として正しいことかどうか、ソクラテスは厳かに反省を促がしているのです。それどころか自分の病弱を悲嘆したり運命を煩悶しながら活きるようなことは、人間の本質を冒涜するものでさえあります。やはり人間として生まれてきたからには、たとえ明日病いで倒れようとも、できるだけその本質の尊さに悖らぬよう活きるべきだと考えるところから、心身統一法は始まります。潜勢力の発言私たちはまず、自己の中にある偉大なる活きる力、潜勢力の実在を自覚することを正しく自己の心に促がすことが重要です。なぜならその力を確信することによって、はじめてその力は現実的に発揮されるからです。金庫の中に幾らたくさんお金を持っていても、そのことを知らなければ一生貧乏で終わってしまうようなものです。大部分の人は自分の生命の奥に偉大な潜勢力というものが実在しているということを信念していないため、その力の開発に関する方法を考えようとしないのは当然ですが、中にはこの力の実在を信じていても、それはいわゆる窮すれば通ずるというような何かのときに偶然でてくるもので、自分の意思では発揮できないものと思い込んでいる人がいます。また、人によると、この力は普通の人間を超越して生まれた天才や、特別な才能をもった人間のみが発現できる特殊な力のように思っている人もいます。それからまた、この力は確かに人間の生命の中にあるには違いないが、それは普通の生活を送っていては出せるものではなく、およそ凡人には容易にできない難行苦行を積んで修行をしなければ、自由に発揮できるものではないと考えている人も多いでしょう。しかしこれらの考え方はいずれも間違っているとあえて申し上げます。それは、「人間には偉大な力が誰にでも生まれながらに与えられているのだから、その力を十分発現できればよりも価値ある人生に活きられる」ということを唱える人は多くても、さてそれならどうすればその尊い力を誰でも自由に発現させることができるかということについては、誰も論及していないからです。中村天風は、「何人にもこの力は実在しているものであるから、ひたむきに、発現に対する正しい方法を実行さえすれば、何人にも現実に発現してくるのがまた自然のことなのである」と言っているのです。心身統一の必要それでは、その人生至上の実際問題である潜勢力の発現を現実化するには、一体どんな手段と方法を実践上の必須条件とするでしょうか。まず何をおいても、先決的に必要とすることは「日常の人生生活の方法を、人間の本来の面目に即応して絶対に純正化すること」と天風は言います。「絶対に純正化された人間生活の様式」とは、「心身の統一された状態の活き方」です。そもそも人間の生命は、精神と肉休とが密接不離の状態にあります。心と身体は車の車輪のように、どちらか一方を損じても命全体が完全には働かなくなります。即ち心身が統一されて営まれる生活法は、人間の生命のありのままの姿である心身一如という厳粛な事実に、正しく順応した活き方だからです。それでは心身の統一された人生生活様式とはどんな状態かというと、精神を「精神生命の法則」に、肉体を「肉体生命の法則」に合わせるということであって、分かりやすくいえば心を心の道に従わせ、身体を身体の道に従わせて活きることです。

2006.11.12

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鍋敷き?

シリコングリッパー http://www.uniflame.co.jp/products/index.html実はこれって使い方がよく分かりません。先日○ーソリティの15％オフに行って、お目当てのものがなかったので、なんとなく購入したものです。鍋しきや熱いものを掴む時に便利って書いてあるのですが? 皆もってそうだからとりあえず買うことにしました。どの程度、便利なのかな?　のぶさんはたくさん持ってたので、たぶん便利のはずなのですがね。明日も仕事なので、今週はキャンプなしです。只今、明日の勉強会で参加していただくお得意先に、お渡しするためのdvdを製作中です。(仕事熱心?)今、外は大雨ですが、かず君予定通りキャンプに行ったのかな?　我家は来週キャンプ予定です。追伸　かず君は予定通りキャンプに行ったようです。雨上がると良いけど。

2006.11.11

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気持ちの変え方

観念要素の更改法安武貞雄先生私たちの心の強さ・弱さは、外界から受ける刺激を感受する「感受性」の強さ・弱さに比例します。だから、私たちは自分の感受性を強くすることを、日常心がけねばなりません。外界からくるマイナスの刺激に負けない強さを発揮して生きてきた人は、そういう習性が身について、性格的に心の強い人になりますが、いつも外界のマイナス刺激に負けてしまう習性をもつ人は、性格的にいつも心が弱くなってしまいます。そこで、心をどんな場合にも強くもつには、いつも積極的な方向へ心を向けるよう習性づけなければなりません。このことは、口で言うのは易しいが、実際には非常に難しいものです。比較的健康であったり、人生にトラブルのないときは、心を積極の方向に向けるのは容易ですが、いざ病気になったり、トラブルが身の上に生じると、たちまち心が消極的になってしまいます。従来いろいろな精神の強化法がありますが、いずれもあまり効果はありません。つぎに述べる中村天風の創案した3つの方法は、その効果に驚くべき顕著なものがあります。これらは「心身統一法」の一部を構成するものです。１．観念要素更改法２．積極精神養成法３．神経反射調節法観念要素更改法（＝潜在意識の改善法）(1)観念の意味哲学や心理学では、観念は「思考の対象となる意識の内容」といった狭い意味で使いますが、ここではもっと広い意味で「心に浮かぶほとんどすべてのもの」という意味で使います。すなわち、「寒い」「暑い」といったような単純な感党や、「赤い」「白い」と感じる知覚も「観念」の一部です。さらに「悲しい」「恐ろしい」「嬉しい」といった感情や本能的な欲求や、理知的な働きによる複雑な思考や、インスピレーションまで、人の意識にのぼるすべてのものを「観念」と考えてください。(2)観念要素とはなにか?私たちは朝起きて夜寝るまで、たえず何かを心に感じたり、思ったり考えたりしています。失神状態に陥らないかぎりは、心というものは絶えず何かを感覚したり、思考したりしているものです。その感覚や思考は、一つひとつ偶然心に浮かんでくるように思われるかもしれませんが、じつはその感覚や思考をつくる材料が、心の奥底に潜んでいるのです。その「感覚や思考の材料」を「観念要素」と言います。同じものを見ても、人によって感じ方や考え方が違うのは、その人のもっている観念要素が違うからです。同じ絵を見ても、ある人は美しいと言うし、別の人は美しくないと言います。人によって感じ方の違うのは、それぞれ人のもっている観念要素が違うからです。また同じ星を見ても、文学の好きな人は、星に関係のある詩句を思い出したりしますが、天文学の好きな人は科学的なことを考えるでしょう。これも、人によって観念要素が違うからです。この観念要素がたくさん詰まっている心の奥にある意識を「潜在意識」（無意識、下意識ともいう)と呼び、それに対して日ごろ使っている心の表面を「表層意識」（実在意識ともいう)と呼びます。私たちが今まで感じたり考えたりしたことが、すべて記憶となって、潜在意識の中に貯蔵されているわけです。潜在意識とは「記憶の倉庫」と考えてもいいでしよう。だから、潜在意識の中にある観念要素が、何かを見たり聞いたりすると、それをキッカケに心の表面の「表層意識」にとびだしてきて、私たちの感覚や思考を左右するのです。(3)観念要素の更改はなぜ必要か?観念要素の強弱　→　思考の強弱　→　感受性の強弱　→　心の強弱自分は、〈以前から心が弱いから、自分の考え方も弱いのだ〉と考えるのは逆で、本当は〈ふだん白分の考え方が弱く、それが習性化しているので、弱い心の持ち主になっている〉という事実に気がつかねばなりません。昔から宗教や道徳では、ただ「信念を強くもて」とか「根性をもて」とか教えてきましたが、それがなかなか思うように効果が上がらなかったのは・・・心のなかでそうありたいと願っても、表層意識だけでそう思うだけで、潜在意識の観念要素を取り替えないから、効果が上がらなかったわけです。現代の多くの人は、何につけても、とかく消極的な感じ方、考え方をしがちです。そして、消極的な言葉を口にしたり、消極的な行動をとる人が多いようです。それを当然と思っていたり、当然と思わないまでも止むを得ないと思っています。あるいは、それが自分の生まれつきだと、諦めています。その原因が潜在意識の中にある観念要素が、ただ消極的なためであるとは、気がついていないのです。そこで自分の心を積極的なものに変えるには、なによりもまず潜在意識の中にある観念要素を、今までの消極的なものから、積極的なものに改めなければなりません。いわば潜在意識の中をクリーニングして、強い観念要素を新たにとり入れるようにする必要があります。これが観念要素更改の必要な理由です。さて、それでは観念要素を更改するにはどうしたらいいでしょうか?観念要素は表層意識にないので、直接意識的にこれを更改することはできませんが、この観念要素に大きな影響力をもつ暗示という作用を活用します。(4)暗示とはなにか?ここで「暗示」というのは、催眠術などで使う、なにか怪しげな非科学的なものではありません。心理学的にも説明できる、きわめて科学的なものです。私たちは、目が覚めているかぎり、いつも外界からの暗示を受けています。いわば私たちは暗示の充満した世界の中に住んでいるのです。心理学では、暗示とは「外界から人の感覚をつうじて、意識に同化感化の力を働きかける現象」と定義しています。もっと詳しくいうと、暗示とは、外部から与えられる言葉や文字などによって、感覚的刺激を心が受け入れて、同化感化され、思考や行動がうまれることを言います。暗示を与えるものには、次のようなものがあります。（1）言葉（会話、ラジオ、テレビ、芝居、映画、講演など）（2）文字（書籍、新聞、雑誌、広告など)（3）行動（他人の態度、動作など)（4）現象（自然や社会の現象など)政治や経済の動向、教育や宗教のはたらきなど、あらゆる社会的現象も、私たちに暗示を与えています。それから、ふつう暗示と気づかずに受けている暗示もあるかもしれません。たとえば、晴れた空を見上げたり、台風もようの黒い雲を見ても、そこには何らかの暗示があるのです。また、目上の人の命令とか親の指示とか、はっきりと働きかけてくる暗示もあります。暗示の特徴は、私たちの心が無条件に受け入れてしまうような、同化感化の力があるということです。しかし、「なるほど!」と共鳴した場合の暗示は、強力な暗示となって心に入ってきますが、それとは反対に「そうは私は思わない!そんな暗示は受け入れないぞ!」と拒否した場合、その暗示力は弱まって、少ししか心に入りません。したがって、良いと思う積極的な暗示はおおいに共鳴して受け入れ、悪いと思う消極的な暗示は断固としてこれを拒否して、心に受け入れないよう心がけるべきです。人によって程度の差がありますが、どんな人でも暗示に同化される性質をもっているものです。その例が流行というものです。みんなが短いスカートをはいていると、それまでの長いスカートが野暮ったく見えてきて、だれもが短いスカートを競ってはきます。ところが長いスカートが流行りだすと、短いスカートが厭らしく見えてきて、みんな長いスカートをはきだすのです。暗示の同化作用があってこそ、社会が流動的に変化するのです。みんなが暗示に鈍感で、自分の殻に閉じこもってしまうと、社会は変化しません。政治も機能しません。また、消極的は人ほど、消極的な暗示を受け入れやすく、積極的な人は積極的な暗示に敏感なものです、例えばいつも血圧を気にしているような消極的な人は、テレビで血圧の話などがでると、身をのりだして見て、高血圧で倒れた人の実例がでると、まるで今にも自分がそうなりそうな気がしてくるものです。積極的な人なら他人事と笑ってすませるでしょうが。だから自分は消極的だと反省する人は、注意深く消極的な暗示に対して断然拒否の気持ちを、自分のなかに喚起しなければなりません。（5)自己暗示の方法1連想暗示法毎夜ベッドに入って眠るまでの間、心に思うことのすべてを明るく朗らかな方向にむけるよう習慣づけることです。想像力をつかって、寝際には「積極的」なことを連想します。積極的というのは「尊く、強く、正しく、清い」ということです。あるいは、考えれば考えるほど、心が明るく楽しくなるようなことを考えるのがいいでしよう。そうすると、積極的な暗示が無条件に潜在意識の中に入ってきて、積極的な観念要素がふえてきます。なぜなら、夜眠るときは、意識が朦朧となり表層意識がうすれて、潜在意識が心の表面に出ていますから、その時思ったことはすぐに潜在意識のなかに入り、観念要素となるからです。現在病気の人でも、仕事のことで悩んでいる人も、それらのことを忘れて、楽しい思い出とか、現在の自分の恵まれていることを思い浮かべて感謝するのが、いちばんやり易い方法です。現在の自分を感謝することを「現在感謝」といいます。夜の寝際にこれを実行することは比較的楽にできます。たとえ身に病がある人でも、もっと重症の人のいることを思うべきです。自分よりもっともっと恵まれない人が、この地球上にはたくさんいます。今にも飢えて死のうとしている人の数は世界に何百万といるのです。刑務所で辛い日々に耐えている人もたくさんいます。自分は悪事をはたらいたことはない、と仰るかもしれませんが、それだけ恵まれた運命にいるのだというふうに考えたらどうでしょうか。よくよく自分の身の上を考えたら、恵まれていると思うことがいっぱいあるはずです。そうすれば、無限に感謝が湧いてきます。感謝こそは、心を強くする積極的なプラスの観念要素です。およそ宇宙の創造のエネルギーは、「人間の感謝と歓喜という感情でその通路を開かれると同時に、人の生命の上に迸りいでようと待ち構えている」というのは天風の言葉です。人間は心理的に、同時に２つのことを考えることはできません。明るいことと同時に暗いことを考えることはできません。ですから、暗い方面に心が向いていると気がついたら、すぐその反対の明るい方面に、想像力を働かせて、心を向けるように努力するとよいのです。努力した瞬間、あなたの心はすでに暗さから離れて明るくなっていることに気がつくでしょう。多くの人は考えまい考えまいと思って格闘します。するとよけいその考えから離れられなくなります。これを仏教では「執着」といいます。そこで、暗い消極的な考えが心に浮んだなら、その考えをそのままにして、明るい積極的なことを考えると、その瞬間暗い消極的な考えは、心から消えてなくなっているのです。この連想暗示法を実行しようとしても、はじめのうちは、すぐ消極的な考えにとらわれている自分に気がつきます。それは長い間の習性がそうさせているのです。そういう時は、繰り返し繰り返しこの方法を行う必要があります。そうした繰り返しのうちに眠りに入るようにするのです。こうして毎晩実行していると、やがて昼間起きているときに、自分の思い方、考え方が以前より積極的な方向に向かっていることを発見するでしょう。それは潜在意識のなかの観念要素が、消極的なものから積極的なものへと更改されたからなのです。

2006.11.10

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感情の明朗化

感情の明朗化解説・安武貞雄先生私たち人間の用いる言葉も、形に現わす行動も、すべて私たちが感じたり、思ったり、考えたりしたことの表現であるには違いありませんが、思考ということを狭い意味に考えれば、それとは別に私たちの言葉と行動に深い関係をもつ「感情」というものの存在と、その働きを無視することはできません。よく一時の怒りの感情にかられて、普段考えもしなかった乱暴な言動を敢えてしたあと、冷静に立ち返ってから、どうしてあんなことをしたのだろうとつくづく後悔しても、すでに手遅れです。それを「人間は感情の動物だから」などと自分を正当化しようとしても、結局はその言動の結果はわが身にふりかかってきます。何よりも、そのようなマイナスの感情がどれほど自分の心を暗くし、ひいては自己の生命力をマイナスにするかを考えれば、その感情をなるべく早くプラスの方向に転換する必要があります。これは単に怒りの感情ばかりではありません。悲しみ、怖れというような感情も同様で、心理学でいうエモーション(情動)のうち、代表的な消極的感情として、他にも次のようなものが挙げられます。心配、憂愁、懊悩、煩悶、迷妄、憎悪、怨恨、嫉妬、復讐、排他、嫌忌、誹誘、中傷、猜疑、邪推、焦慮、貧欲、失望、落胆、不平、不満、自暴、自棄。これらの消極的感情は、思うまい考えまいとすればするほど、よけいにその感情のとりこになって離れにくいものです。そういうとき、その消極的感情を打ち消そうとするのではなく、その反対の積極的な、すなわち明るく朗らかな方向に心を向ける努力をすることです。このような努力を日常心がけて継続して習性化することです。すると自然にいつも明朗な気分でいられるという〈感情路線〉が、自分のなかにできあがってきます。つぎに、感情を明朗化するために、日常生活で実行すべきことを述べます。１．不平不満を言わない言葉は私たちの思考や行動に重大な影響をあたえるものですから、どんな場合どんなことに対しても、いっさい不平や不満を口に出して言わないことです。これは道徳的、倫理的ないましめとして言うのではありません。不平不満はどんな場合にも消極的なものであって、私たちの心を暗くし、生命力を減退させるからです。私たちが注意しなければならないのは、不平不満というものは多くの場合、他人と比較して自分の方が恵まれていない、損な立場にあると感じたときに出るものです。たとえば、自分は一生懸命働いているにもかかわらず認められず、同僚は上役に気に入られただけで出世している、と考えたり、あの人は何をやっても私ほどはできないくせに、運がよくてあんな賛沢をしているというような調子です。そして他人を悪く思い、上司を恨み、ついには誰も自分のことはわかってくれないと孤独感に陥る。そういう心持の人に限って、自分だけがひどい目に遭っていると考え、相手や廻りの人間もどれだけ嫌なことを我慢したり、理不尽な思いをしているかなどということには考えが及ばないのです。何事も自分の思うとおりになり、自分のやりたいことができ、健康にも運命にも経済的にも恵まれ、なにも欠けることなく人生が送れるなどということが、一体ありえる事でしょうか。人は必ず何か思いに任せぬことを抱えながら生きています。どれだけ満足できる条件が揃っていようとも、幾つかの思いに任せぬこと、否たった一つでも不平不満があるかぎりは、幸せな想いは感じられなくなります。果たして人生生活において、懸命なことといえるでしょうか。反対にたった一つのことであっても、自分が満足できることを見つけ、そのことに喜びを感じ感謝する気持ちになれば、自分の心は幸せという一色でうめることができるのです。実際、不平不満を常に感じている人には、この感謝の念というものが頗る薄いように思われます。西洋の訓えにも、「感謝の念の薄い人の人生には、辛福の女神はその慈愛の手を伸ばさない」というのがあります。すべての人間に共通していえることは、「ただ今、自分は生きている!」という厳かな一大事実です。「生きていることの有り難さ」をいつも忘れないこと、これこそが現実の根本にたちかえって世界の実相を見るということです。人はしずかに自分のおかれている現実を正しく把握するとき、「自分が生きている」という事実が、けっして当たり前のことではない、稀有の事実であることに気がつくはずです。生物学的にみると、人間出生の確率は天文学的な稀少な数字となります。ひとつの精子とひとつの卵子が結合することによって、人間が誕生しますが、数億という精子が卵子にむかって進んでいき、最初に卵子に到達した、元気のいい精子だけがひとつ卵子のなかに受け入れられて、ほかの何憶という精子は死んでいくのです。数憶のなかの一人として選ばれて、この世に生まれてきたとしたら、これは奇跡的なことです。さらに、この世に生まれてきてからも、戦争や病や交通事故、殺人事件などといったことによって、人の命はたえず死の危険にさらされています。これを考えただけでも「生きている」ということは、けっして当たり前のことではない、感謝すべき事柄です。生きていればこそ、苦労もあるかわりに、喜びを味わうこともできます。生きていればこそ、辛いこともあるが、嬉しいことに出会うことができます。そう思えば、寝るも感謝、起きるも感謝、食べるも感謝、働くも感謝、病や不運も感謝、いっさいすべてが感謝であるはずです。これが感謝一念の生き方です。感謝一念で生きていくと、人の生命力がフルに発揮されます。２．感謝一念不平不満を感謝の念にふりかえること、これが不平不満を解消する最善の方法です。何事にもまず感謝本位で人生に生きるならば、不平不満を感じない世界が第一にその人の観念の世界から生まれることになるのですから、単にそれだけでも大きい幸福ではないでしょうか。ましてその幸せな気持ちが反映して自分の生きる人生の範囲が期せずして美化善化されるという現実を考えたなら、これは単なる道義的なことでなく、まことに賢明な人生の生活方法だといえます。人生を最も美わしく尊くする、感謝の念に満たされた理想的な生活基盤は、すべての物事に対する観点の置き方を、狭義個人本位の自己主義から超越させて、もっと大所高所から広義に観察するようにすれば、必然的にその心に湧いてくるものなのです。これはまた習性化することができるもので、それには常日ごろできる限り感謝本位の生活をするように心がけなければなりません。３．三勿(さんこつ)三行(さんぎょう)日常の心がけとして、三勿三行の実行をぜひおすすめします。三勿とは「三つの勿かれ、すなわち三つのしてはいけないこと、三行とは三つの実行すべきこと、の意味です。三勿とは「怒らず、怖れず、悲しまず」です。先に述べましたように、怒り、怖れ、悲しみは消極的感情のもっとも代表的なもので、これらの感情は私たちの生命力をおおいに減退します。怒ることや恐ろしいことや悲しいことがあるのが人生ではないか、という人もあるかもしれません。もちろんそれは人生の現象界に現存する事実には相違ありませんが、そうかといってこの世は、怒ったり、悲しんだり、怖れたりしなければ絶対に活きていけないという世界でもないはずです。一体、平素やたらに些細なことに怒ったり、悲しんだり、怖れたりするという価値のない精神的習性がついている人は、ほんとうに怒らなければならないことや、悲しまなければならないこと、または怖れなければならないようなことには案外怒りもせず、悲しみもせず、怖れもしないものです。それは日ごろさほど怒ることでなく、悲しむことでもなく、また怖れる必要もないことに、盛んに怒ったり、悲しんだり、怖れたり、やたらに消極的感情を節制なく発露している結果、いざというときに正当な感情発露ができないためです。そういう人たちには、「真に怖れるべきものは真理なり」「悲観は身を殺し、憤怒は悪魔の息吹なり」という言葉を紹介しておきましょう。三行とは、できるかぎり「正直、親切、愉快に」ということです。感謝本位の生活を現実にするためには、常に正直と親切を心的生活のモットーとし、また自分の心をいつも愉快な気持ちで持続するように努力することです。日頃、時にふれ折りにふれ、この三勿三行をくりかえし自分に暗示をかけるようなつもりで言い慣わしていくと、感情の明朗化が現実化されます。実行した人のみの知る貴重な消息です。４．笑うこと感情の明朗化を現実化するために、もうひとつ有効な方法に「笑い」があります。快活な気分で生きるために、ぜひもっと笑いを自分の生活に取り入れましょう。笑うという感情表現は、あらゆる生物のなかで人間だけにあたえられた特権だと一言えましよう。オットセイが曲芸で笑うような仕草をし、笑うような声を発しますが、あれはただそのようにトレーニングされた結果であって、オットセイ自身が、なにかをおかしいと感じて笑っているわけではありません。人間の脳は悩むこともできますが、笑うという感情を創り出すこともできます。人間だけが笑うことを知っているのです。へ-ゲルは「重い現実の世界に、軽やかな無重力の世界を願う人間がぶつかったときの矛盾から、笑いが生じる」という意味のことを言っています。これは平たく言うと「きびしい現実をのりこえていくのに、笑いは有効だ」ということです。『生命の不可思議』を書いたドイツの有名な動物学者、エルネスト・ヘッケルは「人間はおかしいと笑うが、笑うと又おかしくなる」と言っています。内容が形に表現されると同時に、形が内容を規定するという作用があるわけです。従ってできるだけ笑うという習慣をつけると、少々の不平不満や、怒り、悲しみ、怖れというような消極的な感情は、笑うことで吹き飛ばすことができます。日本人は長く儒教の喜怒哀楽を色に出さずという戒めを重んじたためか、感情を表にださないことで外国人の誤解を招いているのは、海外旅行が盛んになった現在でもしばしば言われることです。怒りや悲しみを大げさに表現するのはよくないことですが、喜びや楽しみはむしろ誇張してでも表現してよいのではないでしょうか。それによって更に心に喜び楽しみが倍加して感じられるからです。笑うことの下手な日本人は、特に心がけて笑う習慣を作るべきです。その習慣を作るによい方法は笑う練習をすることです。おかしいことのように思われるかもしれませんが、何事も訓練です。人の感情も訓練的に積極化するということが可能です。だれにでもできる有効な練習法は、折りあるごとに鏡に向かっておかしくなくても笑う表情をしてみること。その際、眉を上のほうにあげてニッコリしてみます。こうした練習で、会う人の心が思わず引き込まれるような、魅力ある笑顔の持ち主となれるのです。理屈を説いて人を高圧的に納得させることは難しいものです。反面上手に理を説く人でなくても、笑顔で言われた二言には心動かされるものではないでしょうか。人間相互のつきあいは、ユーモアをもって常にほほえみのうちに行われてこそ、スムースな人間関係が生まれます。笑う習慣をつけると、自然に感情が明朗化されるわけです。

2006.11.08

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生き残りの器

キャンプを始めてから、見る器はコレールになっちゃいましたが、以前は辻修氏の器を集めていました。http://www.kotutubo.jp/syoukai/tougeika/tujiosamu.htm集めていた大半のものは博多を襲った地震で、割れてしまいました。唯一残った辻氏のカップです。その当時は器にこっていて、萩・有田・唐津と結構、あったんですけど、地震はあっという間に、器達を粉々にしてしまいました。親戚を含めてケガ人が出なかったことは幸いでした。器はもう、改めて集めることはないような氣がしますが、手元にある間は大切に扱ってあげたい逸品です。

2006.11.07

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たぶん使える?

たぶん使える下の写真のレンズのことですが、たぶん使えると思うのですが・・・実は現在まで長年使ってきたデジカメの調子が悪くなってきました。(↑携帯で撮影)ピントがあいにくくなってきたし、電源を入れるとピュルピュッと変な音がなり続けています。なんか爆発しそうな音です。たくさん写真を撮ってきたので、そろそろ寿命かな?って思っております。そこで現在検討しているのが、ズバリ　デジタル一眼レフカメラです。我家にはチョット価格が高いかな?って思いますが、持っている方の写真を見せて頂くと、驚くほど綺麗で物欲が刺激されてしまいます。私がもっても腕がないので、綺麗に撮れないかもしれませんが・・・。きっと私でも、まぐれで綺麗に撮れるはずっと信じ込んでます。(ほんと?)下の写真(上のカメラで何枚かとってようやくピントがあいました)は実家の長年使われていないフィルムカメラです。　レンズが使えるのではないかと譲り受けてきました。これが使えるのならば、ボディのみを購入しようかと思っております。

2006.11.07

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親の役割

親の役割教えて頂いてこと61 医学が大自然の真理法則と対立するという考えは明らかな間違いであり、真理法則を悟っていない非科学者的発想です。大自然の全ての営みは総合されています。人間を含め全生物の生存とは肉体的要因だけで生きているのではありません。精神的・霊的・運命的・生命的、更に環境的な要因などが全て綜合されて活かされ生きているのです。病気が治ることを一例として取り上げてみても、医学的な肉体の治療だけがすべてではありません。治るだけの生命力が高まり、治るだけの運命･環境が整い、治るだけの観念となることが必要です。たとえ、医学的な治療がうまくいったとしても、そのような治療がたまたま受けられるかどうかは、運命的要因が影響してきます。同じ治療や手術でもある人は助かり、ある人は治らないのです。医学者は治そうとして最大･最善の努力をしますが、それでも結果は違ってくるのです。医者の立場にも運命的力は働いています。治り易い患者を多く扱う医者もいれば、幾ら技量が優れていても、間の悪い患者ばかりを扱う医者もおります。問題を起こす患者ばかりを扱っている医者は不運ということになります。運･不運とは何も医者という職業だけのことではありません。全ての職業･仕事にあてはまります。人間の生存行為だけではなく、全ての生物の生存に事実としてあることなのです。大自然が運･不運という運命的現象を現実に起こしている以上は、そこに「原因･結果の理法」が厳然として働いている証拠です。何故なら、大自然の全ての現象や営みに「原因･結果の理法」が働いていて、運命現象にだけは働いていないということはありえないからです。運命現象にだけは「原因･結果の理法」がはたらかない、という事になれば、大自然の真理法則は、もはや大自然の永遠普遍の真理法則ではなくなります。特に親子は、体質的、性格的、霊的、運命的などいろいろな要因がつながり、共通しています。人格的、観念的に子が親の影響を受けない筈はありません。子に一番影響を与えているのが親なのです。だから、昔から諺に「親の因果が子に報い」と言っているのです。親の人格、価値観、行動、観念、情緒など全てが子に影響します。子は親の全てを吸収して自己の人格、観念、性質などの人間性を形成していくのです。だから、親の念波は九割であると言われているのです。子にとって親とは、父母を意味します。親という概念は子にとっては一体性のものです。従って、両親の仲が悪かったり、価値観が異なっていたりした場合、子供は情緒が不安定になります。父母の意見の対立は、子にとって自己分裂を起こすのです。職業が何であれ、運命･環境がどうであれ、子供にとっては両親が一致していてくれることが大切です。最近の傾向として、父が仕事だけに一生懸命となり、母が子供の事だけにかまけて、子供を過保護に育ててしまうことがあります。この結果、子供の情緒は不安定となり、子は欠損人格となります。子供自身にストレスがたまってやりきれなくなるのであります。子供を立派に育てあげるためには、お金や物質を与えることも必要ですが、それだけでは不十分です。肉体的に子を育てるだけならば、他の動物ですらしていることです。人間の親ならば、両親が一致して人間としてこの世を素晴らしく通る観念や精神を子供に与えるべきなのです。親が自己の人格や観念を子に与えてこそ、人間の親です。現在、ほとんどの親達が子に物質的なものを与える事だけに関心をもち、自分達が持っている大切な心を与えることを忘れてしまっています。大人達が、次の時代を担う子供たちの心を育て、人格を高めることを、家庭でも、学校でも怠っているのです。その為には、まず自らが人格を高め、感謝と喜びを持った豊かな心を開発発展させなければならないのです。自らが心の豊かさをもたずして、子に素晴らしい心や情感を与える事は出来ません。自らが豊かな心と感動をもってこそ、子に与えることが出来るのです。親が蒔いた行いの種が原因となり、その結果が子供の運命・環境に確実に生えてくるのです。親が人格的に崇高であり、親の行いが大自然の真理法則に叶ったものであるならば、親が子に残してあげる運命的財産は素晴らしいものです。人間の親が残す最大のものは運命的・精神的財産です。「子孫へ美田を残すな」という諺があります。たとえ子孫に物質的財産を残しても、その財産を維持してゆけるだけの力と徳が子供になければ、子供は財産を全て失う結果となってしまいます。子供自身の手で財産を立派に築く事が出来るだけの運命的財産を残してあげるのが、親が子に与える最大の財産です。親の作った物質的財産に執着する子供よりも、自らの力でこの世を立派に生きていける力と徳を持った子供に育てあげる事が、人間の親としての最大の義務です。子供にとって親からの最大の精神的遺産とは、親が行った人生の事実と、親の人格そのものなのです。親の行いは事実の種として、子供の人生に必ず運命的に生えてきます。親のプラスの行いの種もマイナスの行いの種も、必ず子供達の人生にめぐり巡って生えてくるのです。これが「循環の理法」です。もし、麦という行いの種を蒔けば、好むと好まざるとにかかわらず、気付こうと気付かざるとにかかわらず、絶対に麦という運命の結果がやがて生えてくるのです。

2006.11.06

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ダッチ　はつおろし

ダッチ　オーブン　はつおろし先日購入したダッチオーブンを今日はじめて家でですが使いました。空焼きの後、油をなじませるために鳥のから揚げを作ってもらいました。カラット揚がってて美味しかった。下の画像は殆ど食べ終わった後に撮影したもです。はじめに撮ればよかったと反省。それほど美味かったということでお許し下さい。これから、どんな料理がこの鍋から生み出されるのか?楽しみはつきません。http://www.ufd.jp/ ←料理が紹介されているサイト。 (太りすぎにさらに注意が必要ですが・・・)　ちなみに18日のキャンプでフィールドデビューの予定です。

2006.11.05

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キャナルシティ・イルミネーション

キャナルシティ本来ならば明日は休みで3連休のはずですが、明日は仕事でお得意先と勉強会をやらせて戴くことになっております。3連休ならば迷わずキャンプなんですけどね。今日は実家に行き、墓参りにもいけました。御蔭で親孝行が出来ました。実家からの帰りに色々とみるものがありキャナルシティハカタに寄りました。実は明日まで○ーソリティの15％引きなので、私は何かキャンプグッツの掘り出し物はないかと? 残念ながらお目当ての商品はありませんでした。そこで綺麗なイルミネーションを見る事が出来ました。一枚目の写真がお気に入り(ラッキー)ちなみにキャナル（canal）とは英語で「運河」という意味です。施設の南北をゆっくりと流れる運河を中心にさまざまなビルが建っています。運河ではサンプラザステージを中心に噴水ショー↓を楽しむことができます。イルミネーションは昨日から始まったばかりのようです。クリスマスまで模様替えをしながら続くようなので、お近くの方にはお勧めです。最近デジカメが調子が悪く、壊れる前って感じなのですが、今日は中々ご機嫌が良くておりこうさんでした。

2006.11.04

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極楽と地獄は紙一重

極楽と地獄は紙一重若い修行僧が、ある日老師に「地獄というのは、どんなところですか」と尋ねました。老師は次のように答えました「地獄には、大きな釜の中に、美味いうどんが湯気をたてて煮えている。ところがそれを食べるには、長さが1メートル程もある長い箸を使うしかない」　「何が起こるか想像がつであろう」と老師は続けました。「みんなお腹が空いているので、その長い箸で争って食べようとする。しかし、箸が長すぎるために、うどんをつかむことは出来ても、口に入れることが出来ない。皆、自分が真っ先に食べようと、狂ったようになりケンカを始める。しまいには、うどんはあちこちに飛び散ってしまい、誰も食べることは出来ない」　若い修行僧は「それでは極楽とはどんなところですか」と尋ねました。老師の答えは「極楽も同じようになっている。ただそこでは、人々はうどんを長い箸でつまむと、釜の向こう側にいる人に『どうぞご馳走を召し上がってください』と勧める。そうすると、釜の向こう側にいる人は、有難く受け、『どうもご馳走様でした。今度は貴方にお返しをさせてください』と、自分の箸でうどんを取ってすすめる。そこでは全員が美味しいうどんを食べることが出来る。永遠の至福を楽しむことが出来る」我々の人生においても自分の事のみを考えるか、それともお互いに思いやりをもって接するかによって、極楽にも地獄にもなり得るのです。いつも納得させられる物語です。辛いと感じたとき、見方をかえれば解決の糸口が見出せることが、多いのかもしれません。

2006.11.04

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體的治療に併用する心理療法　5

體的治療に併用する心理療法　5 編集・著作　永田勝太郎先生（８）実存分析（ロゴセラピー）１）実存分析とは何か全人的医療の核は，人間の実存性である。医療は医師という人間と患者という人間との真剣な出会いから始まる。その出会いの一瞬，治療者は患者にチューニング・インする。チューニング・インとは，治療者が患者のこころの琴線にじかに触れることである。それが互いに共鳴し合う時，患者の問題は焦点が明らかになり，問題解決につながる。そのチューニング・インの時，熟練した治療者は患者という人間の実存性に焦点を合わせる。これはきわめて体験的な方法であり，もっとも直接的な共感の方法である。その実存性に焦点を含わせる方法を実存分析（ロゴセラピー）と言う．２）実存分析の歴史実存分析は，フランクルにより提唱された精神療法であり，「ロゴセラピーの別名である。フランクルは，フロイトや，アドラーなど，ウイーンの精神医学の先駆者達の業績を継承，発展させ，彼の学派は，精神医学第三ウイーン学派と呼ばれた．しかし，その内容は，オーソドックスな精神分析学とは，かなり異なっている。すなわち，実存分析の人間観は，従来の精神療法のそれとは，だいぶ相違点がある。すでによく知られているように，精神療法は，その時代の必然性に従い，それに応じた展開を見せている。そうした精神療法の歴史からみると，実存分析は，20世紀の後半の時代性に見合った比較的新しい療法に属する。フロイトは，精神療法を歴史上初めて科学的な立場に立つ医学的治療手段としたが，彼の時代は，性的抑圧の時代であり，人間のこころの原形を「快楽への意志」によって説明しようとした。したがって，人間を，本能の衝動によって駆り立てられる存在と見なしている。アドラーは，フロイトの弟子であるが，その個人心理学では，人間のこころの原形を「権力への意志」によって説明しようとした。したがって，アドラーは，人間を何等かの力，すなわち，地位，名誉，金銭などにより支配される存在と見た。一方，1940年代になって盛んになった行動科学は，人間の行動を，自然科学や社会科学の対象とした。行動科学では，パブロフ、ワトソン，スキンナーなどの「学習理論」がそのベースとなり，ウォルピや，アイゼンク等は，その臨床での実践を行った。ここでは，たとえば，神経症も，学習された状態であり，そこから患者を解き放し，新しく再学習せしめる必要があるとする。行動科学では，人間を，社会環境に完全に支配される存在と見ている。さて，以上述べた各学派の心理学では，いずれも人間のこころを，人間以外の動物のそれと明確に区別していない。動物にも，人間にも共通した「動物性・衝動性」のみが強調されているといえよう。さて，フランクルは，アドラーの弟子であるが，彼の主張する実存分析では，決してこうした人間のこころの中の「動物性・衝動性」を否定するものではなく，そうした動物性に加えて，人間には人間特有の「精神」があると主張する。この「精神」とは，いわゆる「心理」とはニュアンスが異なり，人間以外の動物には存在しえない，より高次元のものである。すなわち，フランクルの主張は，人間は、動物と人間に共通の心理（動物性・衝動性）より，もっと高い次元の「精神」機能を発現させることにより，自らの自由意志に基づいた責任のある決断を行い，人生の意味や，価値を追求しうる存在，すなわち，「意味への意志」を発動することのできる存在と見るのである．すなわち，人間は前向きに生きて行こうとする意志を持ち，そうした態度を取れる存在であるとする。そして，そこにこそ人間の価値があるとする．それを「態度価値」と呼ぶ、ここで注意すべきは（また，誤解されるところでもあるが），フランクルの考え方は，決して人間のもつ動物性や衝動性を否定するものではないという点である。我々人間には動物と共通の心理性と人問にしかない精神性の両者が混在しており，その精神性を刺激して目覚めさすのが実存分析である。意味は，自ら決断することによってのみ，満足されるものである。治療者である医師やセラピストは患者の精神性，自律性を刺激して目覚めさすのがその役割である。さらに，実存分析で重要なのは，原因を追求する「なぜ？」（ｗｈｙ）より，現状をいかに乗り切るかという「いかに？」（ｈｏｗ）にあるという点である。この考え方は，「あるがまま」を大切にする東洋的な哲学と通じるものがある。３）実存分析の理論実存分析（ロゴセラピー）は，人間のロゴスに訴える精神療法である．ここにおける「ロゴス」とは，「実存」を意味し，以下の三種類の意味合いに使用されている。１．人間存在のあり方２．存在の意味３．「意味への意志」の実践ときに，ロゴスを「言葉」と訳し，実存分析を高度のムンテラ（治療者の言葉による説得療法）による治療と考える向きが一部にあるが，これはとんでもない誤訳であり，誤解である。また，「分析」とは，フロイトの精神分析でいう「分析」でもなく，また，「解析」「分解」という意味でもない．ここでの「分析」の正しく意味するところは，カントの唱える「人間存在に本来備わっている具体的な意味」に焦点を当てて照らしだし，人間を「理解」しようとする意味合いである。実存分析とは，人間の実存に関わる治療法であり，人間の特異性（人間らしさ）を支持する心理療法である。ここで，注意すべき点は，実存分析は従来の心理療法に対立するものではなく，その重要な補遺的な立場にあるということである。この点がよく誤解されやすい点でもあるので，十分によく理解された。また，実存分析は患者の精神性，自立性を激するものであり，それは，治療者の価値観や，人生観を押しつける，強要するものでは決してないことを忘れてはいけない。実存分析の本質は，人間の精神における，人間固有の自由性，しかも責任を伴う自由性を行使させ，治療に応用しようというところにある。患者固有の内なる精神の自由性と責任性に自ら目覚めさせ,運命や，宿命に抵抗する自由すらあることに気づかせ，そこから，その患者独自の人生の意味を見出させようとするものである。その結果，患者が，「実存的転換」（Ｂｏｏｔｈによる，人格的態度の変容）」に到達することもある。周知のようにフランクルは，自らが捕虜としてアウシュビッツ収容所の極限状況を体験した。家族一同がガス室の犠牲と消えた。そうしたなかで，たとえ，彼はいかなる極限状況に置かれても，人間は目をつむれば，精神は花園に遊ぶことができるという人間ならではの精神の自由性，態度決定の自由があることを認識した。さらに，そうした精神の自由性に訴えて，人間が，生来有している精神の抵抗性に働きかけ，人間の実存性に根本的な展開を図らしめうることの可能性に気づいた．このようなフランクルの体験は，明日，わが身がガス室に送られるかもしれないという，まさに恐怖のどん底であり，ぎりぎりの限界状況における体験である。そこから誕生した実存分析は，決して，抽象的，思弁的なものではありえず，実践的，臨床的なものである。今日，人間の置かれた状況は，文明の進展のおかげで，豊かさを享受しているものの，人生を生きて行くプロセスでは，まだまださ様々な限界状況に遭遇する．むしろ，現代の物質文明が作り上げてしまったとすら言える限界状況も少なくない。テクノストレスに象徴されるような各種のストレス問題は，まさにそれをよく物語っている。また，多くの進行癌，神経難病，膠原病など予後の悪い疾患を有した患者や，脊髄損傷，人工透析などハンディキャッブを負った患者の置かれた状況は，まさにある種の限界状況と言える。一方，神経症の患者においては，たしかに，その幼時期の不幸な体験，たとえば，心理的外傷体験などが，重要な意味を持つ．また，現在の心理的葛藤，家庭内のさまざまな環境的問題などの要因も大きく関係して発症している。当然のことながら，こうした問題について，十分な洞察を図ることは必須である。しかし，こうした原因・誘因の背後に，より実存的な問題（意味喪失）が潜んでいることも少なくない。すなわち，人間は，何のために生きるのか（また，生きてきたのか），その生きる（また，生きてきた）意味は何か，自分の価値は，どこにあるのか（また，あったのか）といった問題が潜んでいる事が多い。実存分析では，自分自身の独自性や，自分だけに与えられた人生の意味・価値を見出させ，気づかせるようにする。かつ，こうしたアプローチが，根本的な治療になるとする。特に，神経症の一タイプである，精神因性神経症では，実存分析がもっともよい適応となる．この種の神経症では，意味への意志の挫折が，この神経症の根幹を成しているからである。しかし，実存分析の必要性はこうした精神疾患に限らない。後述する精神因性心身症の傾向はあらゆる生活習慣病に見られる。既に形成されてしまった誤った生活習慣を是正するには，生きる意味への気づきがなくては，成しえない。４）実存分析の技法実存分析の技法には，主に２つある。逆説志向と反省除去である。逆説志向とは，ある症状が現れるのではないかという「期待不安」に対して，その不安から逃避しようとするのではなく，むしろ，逆に積極的にその不安を起こさせようとするものである。ある症状のために，恐怖感（「不安」は対象が漠然としているが，「恐怖」は，対象が明瞭である）が出現し，その恐怖により，さらに症状が増悪する．これは悪循環である。この悪循環を断ち切るために，患者のこころの態度を変容させるのである。一般的に，人間はこうした恐怖を避けようとするものだが，逆説志向では，その恐怖にとらわれていることから逃避しようとはせずに，むしろ，積極的にその恐怖を起こす方向へと態度を変容させる。症状の改善は，患者の症状に対する態度が変容したときに起こってくる。この方法は，ブラック・ユーモアや江戸落語によく現れている。"にもかかわらず笑う"というブラックユーモアや江戸落語は，運命に翻弄されながらも，したたかに生きて行く人間（庶民）の姿を表している。また、糖尿病のような慢性疾患のケアの際によく使われる"一病息災"（糖尿病のような病気が一つくらいあったほうが，かえって健康を積極的に創れ，長寿ができる）という考え方は，逆説志向そのものの考え方であろう。近年は多病息災とまでいう場合がある。反省除去とは，症状に強迫的にとらわれている患者に対して，その関心を自己の症状そのものから，その患者の人生に十分な意味と価値を与えてくれるような外部の事物に積極的に向けることで，とらわれから開放させる方法である。これは，自分を活かす他のものに関心を向けることで，とらわれている自分自身との間に「間（ま）」を取る方法である．これは，積極的な「間」の利用であり，東洋的ですらある。入院患者に毎日の生活を記録させ，日々の気づきを促す「今日のできごと」や，人生を振り返り，その価値の再確認を行う「ライフ・レビュー・インタビュー」は，反省除去の具体的な方法である。また，音楽療法や絵画療法，さらに俳句療法，短歌療法などの芸術療法もその方法によっては，このジャンルに属すだろう。以上の技法に共通しているのは，患者が，自己の苦悩をまず自ら受容し，同時にそこに意味を見出せるようにする点であり，そうした態度の形成を目的にしているところである。それは，患者自身による「意味への意志」の発動である。

2006.11.03

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體的治療に併用する心理療法　4

體的治療に併用する心理療法　4 編集・著作　永田勝太郎先生７）脚本分析（SCRIPT　ANALYSIS）ＴＡでは人生を一つのドラマとしてとらえる。そのシナリオで，親子二代（ときには３代）にわたって離婚，借金地獄，事故死などをくり返す例のように，運命強迫的な現象を「脚本」という。バーンは脚本を「無意識の人生設計（ANUNCONSCIOUS LIFE PLAN）」と定義しているが，脚本は親や周囲の人々からのストロークのあり方とそこから身につけた「基本的構え」によって幼児期に作られ，その後の人生の重要な場面でくり返し再演される。具体的には，幼少時に親のＣから伝えられたネガティブなメッセージを，子供が選択的に受け取り，これに従おうと決意して身に付けたものと考える。こうした脚本の形成に関与する破壊的なメッセージは禁止令と呼ばれている。脚本分析の例（倒れてのち巳む）Ｍ氏は，印刷業を営む中小企業主である。彼は，仕事中毒で，馬車馬のように働き，胃潰瘍の再発をくり返していた。Ｍ氏の父親は，事業家であったが，いつも経営に失敗していた．Ｍ氏は長男として生まれた。生活は苦しく，母は，いつもＭ氏だけが頼りだと言っていた。Ｍ氏は，小学３年の時，何としても母を幸せにしようと決心した。Ｍ氏は，苦労して絶えず働く母親の姿から，「人生を楽しんではいけない」という禁止令を受け、これに従ってきたのである。Ｍ氏は，胃潰瘍で入院するが，少し良くなると,十分な休養もとらずに，仕事の都合という理由で退院してしまうのであった。そしてまた，働き詰めて，病気が再発し，入院してくるのであった．このくりかえしを続けていた。脚本分析では，破壊的な脚本に気づき，「いま，ここ」で書き直すことが目的である。脚本分析は，自己の人生の検証であり，それには苦痛も伴い，決して容易ではない．しかし，脚本分析は一種の自己分析の方法である．以下にあげる基本的な考え方と方法に留意して行うとよい。・過去のことを多く調べるが，それはあくまでも，今現在，さらに将来をよりよく生きるためで，過去の暗い思い出に浸るためではない。・非建設的な行動パターンを一つでも発見したら，それをくり返すまいと強く決意し，そのための具体的な行動計画を立てる。脚本分析は「決心」を重んじる。・親が与えた不合理な至上命令（禁止令：存在するな，成功するな，人を愛してはいけないなど）に，もはや従う必要はない，という「許可」を自分自身に与える。・「わかる」と「成る」の間には大きな距離がある。わかった部分は早速行動に移す．もし，行動面で失敗したら，目標を一段下げて，実現可能な計画を立て直し，実践する。・なるべく早く，交流分析を学んだ人々のグループに参加する．グループに属していると，変わりたいという動機が維持しやすく，その努力に仲間の称賛が得られ，また他人の例を身近で体験することができる。脚本分析の実際では,しばしばゲシュタルト療法の「空椅子の技法」が用いられる。これは，自分の内部にあるいろいろな感情や態度（特に相反するもの）を，自分の前の椅子に"座らせて"互いに対話させる方法である。人格の中にあるアンビバレントな感情や対立する部分を積極的に指摘し，その両極性を明確にするために，それぞれを代表する２つの椅子の間を，言動に表して往来する。抑圧された感情の表出でもあり，客観視をすることでもある。この技法の背後には，相対立する２カ間の戦いが表面化すると，戦いの後に互いに相手を許し妥協を図る（ホメオスタシスの回復），あるいは自分や相手の実体を知る(全体像の把握）ようになる，という想定がある．違いに気づくと統合が始まる。これは，自らの変化への低抗を，内心の葛藤としてとらえ直す精神分析の抵抗処理の方法とも通じるといえよう。こうしたプロセスにおいて，対立する自分の内界を，適宣，Ｐ‐Ａ‐Ｃの概念で整理していく技法である．交流分析入門３）を参照されるとよい。８）おわりに交流分析は精神分析的な側面も持つが，分析（気づきを得る過程）では行動に着眼し，日常生活におけるセルフ・コントロールの実践においては，具体的な行動をもって自己変容を果たしていこうとするもので，行動療法的でもあるといえよう。さて，ＴＡは，複雑な心の間題をＰ‐Ａ‐Ｃを用いて筒潔にわかりやすくしている．そのため専門家のみならず一般の人々にも広く受け入れられてきた。そのなかで，心の問題をＴＡという心理療法で機械的に操作できるという錯覚を与えているという懸念も若干ではあるが拭い切れない。ＴＡは，背後に精神分析理論と人間学的心理学の要素が合まれており，その奥は深いことを付記する。かつ，人間の心，そして人生という複雑で重大な問題をＴＡだけで解決することはおのずから眼界があることも心得ておくべきである。しかし，ＴＡは心身相関の理解，描写には役立つ．しかし，全体的な個人（全人的）の統合や自らの人生への態度の変容などにおいては，池見・永田の全人的医療の理論やフランクルの実存分析理論の導入なども不可欠であろう。この点を考慮して池見は，Ｐ，Ａ，Ｃをコントロールする存在としてＳ（超自我にあたる）の概念の導入を捉唱している。

2006.11.03

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體的治療に併用する心理療法　3

體的治療に併用する心理療法　3 編集・著作　永田勝太郎先生３）交流パターン分析（TRANSACTIONAL ANALYSIS）２者間の交流が上に述べた自らのＰ‐Ａ‐Ｃのうちのどのパートから発せられたメッセージなのかを分析するものであり，狭義の意味でのＴＡである。自他間のコミュニケーションを意識的に統御することができるように学習することを目的とする。ここでいう交流とは，人と人とのコミュニケーション，人間関係などであるが，分析の対象となる内容は，言語的なメッセージの他に，「目は口ほどにものを言う」などのように，身振り，表情，姿勢，声の調子，などの非言語的メッセージも含めて「交流」という。1相補的（平行的）交流（complementary　transaction）ベクトルが平行する交流で，発信者が相手に対して期待した通りの反応が返ってくる交流をいう。コミュニケーションはスムースに行われ，持続する．挨拶，情報の交換，よい治療者・患者関係，仲むつまじい夫婦などにみられる交流があげられる（図２）．しかし，相補的交流が必ずしも生産的なものであるとは限らない。お互いの反応が期待どおりで，刺激の即応したものであれば相補的と言える。相補的交流が行われている時は，たいてい次のような肯定的で満足した感情を抱く。・理解してもらえている・受け入れてもらえた・話しを聞いてもらえている・相手に親しい感じをもつ・安心感をもつ・気持ちがよい2交差的交流（CROSSED TRANSACTION）発信者が相手に対して期待した通りの反応が返って来なく，予想外の反応が返ってくる交流をいう。期待したパートから反応が返ってこないので，刺激と反応のベクトルが交差してしまい，コミュニケーションは中断してしまう。発信者は，相手から期待したとおりの反応が得られないので，失望したり，混乱したり，裏切られた気持ちになったりして，お互いの間に気まずい空気が流れ，時にはけんかになったり，反目してしまうことにもなる。3裏面的交流（ULTERIOR TRANSCTION）言葉で表現された，一見何気ない表面的メッセージの裏に，実は言葉には表現されない隠されたメッセージのあるコミュニケーションを裏面的交流という（図２）．相手の反応を起こさせるのは，隠されたメッセージによる。本音と建て前の使い分けや,川柳,狂歌などもこの一種といえよう。裏面的交流の特色は，相補的交流や交差的交流と異なり，ほとんどの場合，相手のＰ，Ａ，Ｃの二つに向けて，同時に異なったメッセージを送っている点である。このようなコミュニケーションを的確に理解するには，隠されたメッセージを聞き逃さないようにすることである。ここで，ゲーム分析，脚本分析をより理解しやすくするために，ＴＡにおける２つの基本的な行動原理について解説する。４）ストローク（stroke）ＴＡではストロークを「その人の存在や価値を認めるための言動や働きかけ」と定義している。ほめられたり，感謝されたりというような，他の人々からの温かく理解に満ちた親密な働きかけを肯定的なストロークというが，人間の健全な成長には，必要不可欠なものである。各発達段階におけるストロークの欲求は，乳児期では"接触"（スキンシップ）であり，幼児期では"承認欲求"であり，成人になると"時間の構造化"である．これは，日々を充実した気持ちで，有意義に生きて行きたいという欲求である。1ストロークの種類ａ）肯定的ストロークと否定的ストローク肯定的ストロークとは，それをもらうとよい気分になるものをいう．温かい身体的接触や誉められたり励まされたりされることで，喜びや自信を感じ，その人の成長に役立つストロークである。否定的ストロークとは，それをもらうといやな気分になるものをいう。叱られたり，馬鹿にされたり，叩かれたりすることで，不愉快な気分やゆううつな気分にさせ，自信を喪失させる。体罰や虐待も否定的ストロークである。親や周囲が無関心で，コミュニケーションもほとんどなく，ストロークのやりとりもない場合，子供は無関心でいられるよりは不快なストロークでもよいから，それを求めるような行動をすることがある。例えば，弟や妹が生まれた時，上の子がおもらしをして母親にしかられる，あるいは青少年の非行やいじめっ子の行動原理になっている場合もある。ｂ）無条件のストロークと条件つきストローク「無条件のストローク（UNCONDITIONED　STROE）」とは，相手に一切の条件を付けず，相手の存在そのものに与えられるものである。・成績が悪かろうが，おまえがいてくれるだけで，私たちは幸せなのだよ．・お金持ちでなくても，学歴がなくても，ただただあなたを愛しています．無条件で肯定的なストロークは人間の健全な成長の基盤である．また，相手に多くの喜びと満足感を与える。一方，無条件のストロークでも，否定的に与えられるストロークは，相手を拒絶し，排除する決定的な力をもっている。相手は，絶望感を抱き，生きて行く気力を失う。無条件で否定的なストロークを与えられ続けた子どもは，やがて「自分は生きていてはいけない」という脚本を持つようになる。・お前なんか，生まれてこなければよかった．「条件つきストローク（CONDITIONED　STROKE）」とは，相手の存在そのものではなく，相手の行動に対して与えられるもので，何らかの条件を満たしたときに与えられる。特定の行動や行為，特性と引きかえにあたえられるストロークをいう。・恵子は勉強がよくできる．だから，可愛いよ．・君はとても美人だ．だから好きだ．・なんでもよく言うことをきく娘だから，気に入っているのさ．・あなたはね，ぐずでのろまだから嫌いよ．条件つきストロークはしつけや社会化には欠かせないものであるが，これだけを与えられ続けた場合，人の顔色ばかりを見たり，自分は愛される資格がない人間だと感じたりし，自己存在の不全感を抱くようになり，しっかりとした自己を形成できなくなる。学業成績や偏差値だけで評価されてきた子どもが，大学に入った途端に行き先を見失う，受験に失敗し自殺する現象は，そのよい例である。人生の基本的な構えＴＡでは，各人が自分自身と他人に対して一貫してどのような価値観を持っているかということを「基本的構え」という。基本的構えの形成には，素質の他に，幼少時期に与えられたストロークに大きな成因を見出すことができる。基本的構えは，次の４つに分類される1私はＯＫである．あなたもＯＫである．2私はＯＫである．あなたはＯＫではない．3私はＯＫでない．あなたはＯＫである．4私はＯＫでない．あなたもＯＫでない． 1私はＯＫである．あなたもＯＫであるこれは，自己存在に対して自己肯定感を持ち，自分に対して自信を持っており，同時に他者に対しても信頼感を持てる健全な人で，理想的な構えである。この構えに基づく人間関係は人間同士としての共感に支えられた，親密で互いに相手に対して純粋な配慮を行った交流である。見せかけの演出にエネルギーを費やすこともない。自らの人生を主体的に選択していくことができる。幼少時から肯定的ストロークを十分に与えってしまうこじれた交流をゲームと呼ぶ．ゲームの性質は，予測可能で一定のパターンを持ち，しばしば反復され，一般的に破壊的結末に終わる。ゲーム分析では，自分のゲームに気づかせ統御するように訓練させる。では，不快な感情を伴い，トラブルになってしまうゲームを何故演じるのだろうか．その理由として，ストローク獲得の手段，時間を構造化するための方法，基本的な構えの証明，問題解決からの逃避があげられる。1ゲームの公式バーンは，ゲームは次のような公式に沿って進行してゆくと述べている。仕掛け人が，自分のゲームのパターンに合うような人を見つけるとワナを仕掛ける。仕掛け人は，相手に不快な刺激を与え，反応を起こさせる。不快な刺激とは，相手の人格を無視したり，軽視したり，悩みや問題を否定したり，茶化す、などの相手を値引くことから始まることが多い。２人は互いに攻撃しあって，しだいに緊張が高まってゆく中でゲームが進行してゆくが，この過程で仕掛け人とカモの入れ替えが起こる。両者の関係は混乱をきたす。そればかりか，ときには第３者がこれに関わり，ゲームを余計に複雑にすることがある。最後は意外な結未になり，ゲームは終わる。この時点で，ゲームを演じた人たちの隠れた動機が表面化し，ゲームの正体が暴露される。ゲームにかかわった人たちは皆疲れ果てて不快な感情を味わうことになる。2ゲームの特徴・ゲームは何度もくり返され，不意打ちや混乱がつきものである。ゲームが行われているときは，大人の自我状態（Ａ）はまったく機能していない。ゲームを行っている者どうしの間では、必然的に裏面的交流が行われている。ゲームの始末では不快な感情が体験される。 3ゲームから開放されるにはゲームは不快で非生産的である．ゲームをやめ，ストレートに心と心の触れ合う人間らしい交流をするにこしたことはない。・ゲームの出だしに注意する。多くのゲームは相手を値引くことから始まる。相手を軽視したり，無視したりする言動を避ける。•・日常生活で味わう不快な感情（ラケット）はどんなものが多いか，それと行動との関係を客観的に（Ａレベルで）観察する。・カープマンのドラマの三角形（ゲームは被害者，迫害者，救援者の三者の立場を入れ替えながら進展して行く）の役割を充分把握し，いずれも演じないようにする。・既成の交流パターンを変えてみる．Ｐ‐Ａ‐Ｃを用いて，自分の行動の発信源を見きわめ，それを変えてみる．多くの場合，話すより一歩引いて聴く態度に変えると，ゲームが中断される。・結果を考え，それを徹底的に回避する手段を具体的に講じる．例えば，子どもに勉強を教えるとき，必ず最後にゲンコツを与えて泣かすパターンをくり返す人は，あらゆる工夫をこらして最後まで勉強を楽しく教えることを試みることである。が，まずは，ゲンコツの数を減らすことから始めることもよい。・対人関係を豊かなものにして，自己承認の機会を増やす。仕事でも趣味でも，人に教え，褒められる機会を多くつくる．自分が満たされると，ゲームによって満たそうとしなくなる。

2006.11.03

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體的治療に併用する心理療法　2

體的治療に併用する心理療法　2 編集・著作　永田勝太郎先生交流分析１）交流分析について（ＴＡという）アメリカの精神科医エリック・バーン（1910－1970）によって提唱されたパーソナリティ理論である．ＴＡ創始の基盤は，互いに交流し合っている人々の間で行われている交流を分析したところにある。ＴＡは精神分析に比べ，理論や技法が容易でかつ実用的である．日本では心身医学分野の治療をはじめとして，企業・病院などの職員教育，学校教育などにも幅広く用いられている。ＴＡは，構造分析，交流パターン分析，ゲーム分析，脚本分析の４つの理論から構成されている。２）構造分析・個々のパーソナリティを５つの自我状態に基づいて分析する方法である。その目的は，自我状態という側面から白己を客観視し，自己の思考，感情，行動などの不調和の領域に気づき，セルフ・コントロールするところにある。各自我状態は次のような性質をもっている1親の自我状態自分の両親や社会から自然に学んだ態度や取るべき行動，感情が取り入れられたものが親の自我状態である．ａ）批判的な親（ＣＰ：父親的なＰ）理想，良心，責任感，偏見，批判などの価値判断，道徳，倫理観などの父親的な厳しい性質である。社会秩序の維持や理想追求などの肯定的な面をもっているが，この傾向が強すぎる場含は批判や非難などの決めつけた命令，禁止的な傾向になる．尊大な態度で相手を小ばかにしたり見下げたりする。反面，保守的であり，決められたことはきちんと守り，仕事なども非常に真面目にやる。ｂ）保護的な親　NP(親的Ｐ）共感，思いやり，保護など子供の成長を促すような母親的な性質である。受容的で，優しく励ましたり援助したりする．しかしＮＰが強すぎると，おせっかいで過千渉となり，他人の自律や独立心を抑制してしまう危険性がある。2大人の自我状態（ADULT:A）事実に基づいて物事を合理的，理論的に的確に判断しようとする性質である。例えば，データ処理の際のコンピューターのような働きをする。現実を客観視し，多方面から情報を収集し，それらをもとに，冷静に総含的に判断し意志決定を行う。Ａの自我状態は，仕事や現実生活場面で発揮される。しかし，過度になると情緒が欠如し，冷淡で無味乾燥なコンピューターのような人間になりがちである。米国人はＡを尊童する傾向がある。3子供の自我状態ａ）自由な子供（FREE　CHILD:FC）親の躾全く受けていない，生まれながらの性質である。自然随順の営みであり，快感を求めて本能のまま天真爛漫に行動する。自分の感情を自由に表現し，笑い,ユーモアに富み，のびのびとして開放的である。しかし，ＦＣが強すぎると，自己中心的でわがままとなり，相手の感情を傷つけたりして周囲との関係がうまく行かなくなる。ｂ）順応した子供（ADAPTED　CHILD ：AC）ＦＣに対して，人生早期に周囲の人たちの愛情を失わないために，子どもなりに身に付けた処世術である。周囲の期待に沿うように，自由な感情を抑えて行動する。円滑な人間関係を保つには，適度なACが必要である。ACは主体性欠如のままに周囲に迎合する性質のもので，本来の自分は生かされていない。ACが強すぎる場合は，過剰適応に陥りストレスが溜まり病気になったり，主体性が欠落した行動が習慣的になったり，抑圧された不満が一気に爆発したりすることがある。いわゆる"よい子"である。この5つの自我状態は場面や時により働き方が変わってくる。例えば，電車の座席を高齢の方に譲ろうとする時はＰが，できるだけ住みやすくてお買い得な家を購入しようとする時はＡが，友人と思いきり飲んで騒ぐ時はＣがおおいに働くというように．さらに5つの自我状態は１人の人間の中に存在するが，個々人によってそのバランスが異なり,その人のパーソナリティーが形成されている。それを客観的に現そうとしたものがエゴグラムである（心理テスト「エゴグラム」を参照）．人間の行動はエゴグラムパターンに基づくところが大きい。エゴグラムのパターンはたいへん多くあるが，あるひとつのパターンが絶対に良いというものではない。エゴグラムは変化するものであり，また，変化させることが可能でもある。エゴグラムの修正を行う場合は，低いパートを上げるようにする方がスムースにゆき，高い部分が自然に低くなり，全体のバランスがとれてくるようになる。次のようなことを日常の行動の中で実践するとよい。 1CPの上げ方・「私は～と思う」とはっきり自分の考えを述べる．・決めたことを最後まできちんとやる．・これは私の立場や年齢にふさわしい姿だろうかと考え，自分に厳しくなる．•・「まあいいや，何とかなるだろう」という考え方をやめて責任を持つようにする． 2ＮＰの上げ方・相手の気持ちや感情を理解するように心がける．・細かいことにはこだわらず，相手のためになるような行動をとる．・小動物・草花など、心をこめて育ててみる．・積極的に人の世話をする，相手に感謝やほめ言葉を言うようにする．「よかったね」「あなたの気持ちよくわかる」「務いでしょう」など．3Ａの上げ方・あたりまえと思わずに，なぜだろうと考え，いろいろ客観的に調べでみる．・同じ状況で，他人ならどう判断し行動するかを考える．・相手の話の内容を「～ということですか．」と確かめるように心がける．・新聞の社説を読む，かたい内容の本を読むように心がける4ＦＣの上げ方・「おいしい」「うれしい」というような気持ちを素直に表現する．・積極的に芸術や娯楽を楽しみ，自分が楽しめる遊びの時間をふやす．・童心にかえって子供と一緒に遊ぶ．・自然の中で過ごし，海水浴や日光浴・温泉などで、裸体で過ごす．5ＡＣの上げ方・自分がしゃべるよりも，相手の話を聞くことを中心にする．・相手がどう感じたかを確かめ，相手の気を悪くさせない配慮をする．・言いたいことがあっても，３つに１つは言わずに我慢する．

2006.11.03

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身體的治療に併用する心理療法　1

體的治療に併用する心理療法編集・著作　永田勝太郎先生１．心理療法（１）簡易精神療法簡易精神療法とは，専門的な技法を要さず，精神科医や心療内科医，カウンセラーでなくとも行うことのできるいわば「簡略化した精神療法」である。治療期間の短縮を目的とした専門技法を要する精神療法の一つであるところの「ブリーフ・セラピー」Ｄも参考までに述べておく。簡易精神療法は，傾聴，受容，共感，支持，保証を柱とし，患者・クライエントの抱える心理社会的な問題を共に考えていく治療者の姿勢と言うことができる。細かな技法は問わない。一定の時間（多くは20分から60分）を費やし全人的に患者・クライエントを捉えるのであれば，外科や内科の身体化の現場においても可能なものである。その概念は，バリント式医療面接に通じる。（「３．カウンセリングの実際）（「バリント式の医療面接法」参照）（参考）ブリーフ・セラピーとは，治療に長期を要しがちな精神分析的技法における治療過程の短縮を図ったものである。従来の精神分析が過去の事象を病理構造の機軸に据えているのに対して，ブリーフ・セラピーは現在の問題のみに焦点を当てる。ブリーフ・セラビーでは，問題解決のために必要な力と資源はクライエントの中にあると考え，変化不能な過去の病理には目を向けず，洞察よりも行動させることによって心的変換を図る。この技法によって，治療期間と１セッションに費やされる時間が短縮され，面接頻度が減少される。治療過程の短縮化の意義として，以下を挙げることができる。１) セラピスト，クライエント双方の経済的，精神的，時間的負担の軽減２）クライエントとして気軽に治療を受けられるという公共性の増大３）クライエントとその家族の病悩期間の短縮４）長期の治療を受ける気がない，とりあえず目の前の問題や症状の改善を望むといったクライエントのニーズへの対応５）長期療法からドロップ・アウトしたクライエントヘの対応ブリーフ・セラピーは，歴央的にはミルトン・エリクソンの理論と技法から発展した．彼の治療を受け継いだＧ．ベイトソンによって研究プロジェクトが進められ，そこに参加したＪ．Ｈ．ウィークランド、ブリーフ・ファミリー・セラピー・センターを創設したドウ・シェイザーらによって主な治療モデルが提出された．その主なものとしてＪ．Ｈ．ウィークランドによるストラテジック・モデル，ＭＲｌモデル，ドウ・シェイザー，インスー・キム・バーグによる解決志向モデルがある。しかし，これらのモデルの間に明確な境界があるわけではない。拠って立つ哲学，理論に多少の差異があるだけで，基本的な方法論，目標は共通している，ストラテジック・モデルは，症状をライフ・サイクルの混乱から出てきた暗喩と考え，母親‐子供といった家族内の階層関係（家族のヒエラルキー）と症状発現に至る繰り返し行動に注目する．階層が重視されるため，治療計画は必ず２人以上を単位として立てる。　　治療者は，世代別境界線に侵犯がないか，母子あるいは父子間に癒着がないか，誰が権カを有しているか，症状が家族システムにどう影響しているか，どのような繰り返し行動が取られているかをチェックし，病理構造を浮き彫りにする。最終自標は，クライエントが繰り返し行動の悪循環を絶ち切れることが出来るような自己決定を得るに至ることである。本法が家族療法と異なるところは，家族療法が家族システム全体の根源的変革を目指すのに対して，あくまで自の前にある問題の解決を目標としているところである。ＭＲｌモデルは，Ｇ．ベイトソンの認識論とミルトン・工リクソンの治療技法から発展した．症状をクライエントと他人との相互作用から生じたものと捉えることがその特色で，症状維持行動が取り除かれたならば，原因，罹病期間にかかわらず治癒するとの考えに基づく。解決努カとまったく逆のことをさせる逆説的アプローチを用いる。また，治療者側の信念，理論が，クライエントの行動，治療過程に影響を与えるとし，治療者側の変化も期待する。解決志向モデルは，現在の問題解決と共に，その先に望む生活，クライエントがどんな変化を望むかをも見据えたもので，前２者が現在志向の治療モデルであるならば，本モデルは末来志向型である。また，ストラテジック，ＭＲＩ両モデルが，クライエントや家族を観察対象として見る枠組みから離れていないのに対して，解決志向モデルは治療者も治療システムの一部と捉え，共に解決を創造していこうという態度である。そのため，具体的な目標は小さめに設定され，目標の達成は，終わりとしてではなく始まりとして捉えられる。問題が起こらなかった時はどうであったかという「例外」や，奇跡が起きて問題が解決したらそれはどこが今と異なるか，という「ミラクル・クエスチオン」が導入されている。ブリーフ・セラピーは問題を短期間で効率よく解決できるが，反面，ライフ・サイクルに原因のあると思われるある特定の解決困難な病理構造を未解決のまま取り残してしまう可能性があり，将来の再発につながりかねないという点で課題を残す。だが，これまでの心理療法が時間と労力ばかりをいたずらに費やし，必ずしも満足な結果を得ることができなかったことや，より高い効率を要求される現代のニーズを考えれば考慮すべき治療法である。

2006.11.03

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全人的医療モデルとバリント方式の医療面接法

全人的医療モデルとバリント方式の医療面接法バリント方式Ｄとは，全人的医療(COMPRE‐HENSIVE　MEDICINE)の核である心身医学的アプローチの基礎になる医療面接法(MED-ICALINTERVIEW)と，それが可能になるような教育訓練グループであるグループワーク（バリント・グループ）を総称していう。そもそもこの方法は，英国のマイケル・バリント(BAHNT,Ｍ．：1896～1970)により創始され，1939年頃から実践されている．彼は，一般開業医(GENERAL　PRACDTITIONER；GP)を訪れるごくあたりまえの疾患(COMMONDISEASE)を持った患者をどうしたら全人的に理解できるかを考え，そのための面接法を考案した。この面接法は，患者との相互主体的な関係（治療者の患者に対する大いなる受容と患者の治療者に対する信頼からなる関係）のなかで，傾聴を行い，その中から，主訴となる身体症状（問題）の背後に潜む心理・社会・実存的な因子を把握してゆく。それは，自らについて多くの情報を持つ患者と，それらを分析する方法を持ち，問題どうしの絡みについて評価できる治療者（プロフェッショナル）との共同作業である。そうした作業のなかで，問題は分析され，統合整理され,治療者・患者双方に理解されるようになる．その結果，患者は自ら全人的な自己理解を促せるようになり，かつ自ら問題解決に至ることもある。バリントは，このような患者自身による問題解決を支持するのが医師の役割とした．こうした医師の態度を，バリントは，(医師という薬)と呼んだが，これは，ワトキンス(Watkins,Ｊ．Ｇ．）のいう「治療的自我」や医学教育で言う態度教育と同一のものといえよう。こうした面接が，一般の外来レベルでもできるように治療者を訓練するのが，バリント・グループ・ワークである。そこでは，参加者が治療に難渋している症例の検討を通じて，その問題の所在を，患者の身体・心理・社会・実存の各視点に求めるだけでなく，治療者患者関係，また治療者側に問題が無かったかというところまで踏み込んで検討する。そのプロセスの中で，治療者としての気づきが促されるその意味で，バリント・グループ　ワークは，治療的自我の育成に有用な方法であるといえよう。（3）聞きにくい質問をするときの技法コミュニケーションに際して，治療者が患者にする質問の方式は３形態しかない．開放型質問(open‐ended　question),中立型質問(neutral　question）,閉鎖型質問(c1osed　question）である。まず，開放型質問とは，答えが幾通りもある質問であり，自由に答えられる。例：「今日はどうしましたか？」「どんな具合ですか？」「ご気分はいかがですか」「どのように痛みますか」「今までにどんな病気をされましたか」中立型質問とは，答えが一通りしかない質問である。例：「お生まれはどちらですか」「お歳はいくつですか」，「身長はどのくらいですか」「いつから痛みますか」閉鎖型質問とは，「ハイ」「イイエ」で答える質問である。例：「頭が痛いのですか」「痛いのは昼からですか」，「昨日は痛みませんでしたか」「ズキズキしますか上「夜も痛みますか」開放型質問では患者が自由に答えられ，苦痛はない。また，中立型質問は答えが一つしかないので，感情は伴わない。しかし，閉鎖型質問は患者を誘導尋間したりするときに主に用いられる。矢継ぎ早にこれを行うと患者は追い詰められた感情を持ち，あたかも攻められているような感情すら持つ．刑事の訊問のようになってしまう。しかし，有能な専門医は時間の節約のために，この質問方式を採りやすい。一種の誘導尋間にも似た方法であるから，質間するほうに知識が多いときは，この方法に陥りやすい。しかし，患者は追い詰められて行く。患者をリラックスさせ，自由に話させ，医師と相互主体的人間関係を構築させるには開放型質問と中立型質問を多くし，閉鎖型質問をできるだけ少なくすることが望ましい。特に，聞きにくい質問をするときほどそうである。また，患者とは適当な距離を取って座り，まず，あいさつから会話を始めるとよい。さらに，視線は患者と同じ高さにし，患者の眼を見て話すようにする。相槌を時々入れ，患者の言葉を時に繰り返し，患者の話に十分注意を払いながら聞いていることを態度で示すようにする。このような積極的傾聴法を行う。患者とはこうしたコミュニケーションが，重要であり，さらに患者に陽性ストロークを与える。ストロークとは，患者の受容されたい要求に答える医師側の行為を意味する。ただし，どの方法が患者に陽性ストロークを与えるかは，患者の性格により異なるので，注意を要する。聞きにくい質問をするときには，このストロークを与えながら聞く態度を取るのがよい。特に，身体接触によるストロークが有効である。診察しながら，身体評価しながら，治療をしながら聞くとき，患者は以外に簡単に答えてくれることがある。しかし，答えたくないような反応を示したら，しつこく聞いてはならない。さっと切り上げることが大切である。

2006.11.03

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バリント方式の医療面接法

バリント方式の医療面接法治療者一患者関係における問題の所在治療がうまく行かない場合，どこに問題があるかを考えてみよう。まず，多くの場合，患者の抱えている医療上の問題が現代医療では未解決または解決困難であることが原因である。例えば神経難病の場含，診断がついてもその治療は困難であることが多い。また，抗ガン劑による治療やステロイドホルモン劑による治療の場合，その副作用が問題につながることもある。表１：治療がうまく行かない場合の問題の所在１．患者の抱える医療上の問題が現代医学の限界を超えている場合機能的病態：病理学的に未完成の病態，半健康・半病人のため積極的な治療法が見出せない器質的病態：未だ治療法が見出せていない．また，治療における副作用が強い致死的病態：すでに手遅れの病態に至っている２．患者固有の心理社会実存的要素が絡んだ場合３．治療者に問題がある場合４．患者-治療者の関係に問題がある場合また，機能的病態の場合，病態や症状としては死に至るようなものではないのだが，本質的に現代医学は器質的病態に対しては多くの方法を有しているものの，機能的病態に対しての方法は多くはない．さらに，治療は難しい．時に，患者の抱える問題が既手遅れの病態（致死的病態）のこともある。こうした場合，その問題解決には現代医学以外の方法論，すなわちケアの知恵，リハビリテーション，また視点を変えて伝統的東洋医学の知恵を動員しなくてはならなくなる。さらに問題は身体的問題だけではない．患者の病態にその患者固有の心理・社会・実存的要素が絡み，病態を複雑にしていることもある。特に機能性病態や致死的病態ではこうしたことが多い。以上は患者側にその基本的な問題がある場合だが，治療は患者と治療者との相互協カの賜物であるという治療の本質を考えるとき，治療がうまく行かないときの問題の所在はそればかりではないことに気づく。すなわち，患者という人間に治療者という人間が差し伸べる人間愛の手が治療の根本なら，治療する人間側の問題や，治療する側（治療者）と治療される側（患者）の間の人間関係の問題も大きい。バリントはこの点に気づき，治療がうまくゆかない場合，治療者-患者関係における問題の所在の大きさを指摘した。患者から治療者に寄せる感情を転移，また，治療者から患者に寄せる感情を逆転移と言うが，それぞれにポジティブな感情を寄せる陽性転移，陽性逆転移，ネガティブな感情を寄せる陰性転移，陰性逆転移がある．治療者はまず，こうした転移，逆転移関係に気づかねばならない。我々が福岡市で実践してきた、末期患者のターミナルケァを考えるバリント・グルーブワーク（福岡バリント・グループ）で扱った治療に難渋する症例を解析した結果，その原因の所在は表２の通りであった。表２：ターミナルケァにおける治療因難な問題の所在【重複】・患者側に問題身体：89％,心理：93％,社会：61％,実存：25％・治療者側に問題：21％・両者の関係：40％とかく治療者は問題の所在を患者側にのみあると考えがちである。しかし，実際，上のデータが示すように治療者側，また両者の関係にあることがあることも知らねばならない。こうしたことがわかるためには，バリント・グループなど治療関係について洞察を深めるような訓練を受けなくてはならない。

2006.11.03

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臨床のための　　　　　　カウンセリング心理学　5

臨床のための　　　　　　カウンセリング心理学　5編集・著作　永田勝太郎先生カウンセリングの実際受容・支持・保証患者は，医療機関を受診するときにすでに，自分の持つ症状，病気への不安を持っている。さらに，その症状や病気が治療者からどのように扱われるか，という不安による"構え"を生じていることが少なくない。また，過去の自らや家族の医療経験から，医療・治療者への不信感を抱いている場合もある。従って，初診時及び治療過程における治療者の態度及び言動が，患者の心理状態や治療効果に与える影響は大きい。良好な治療者-患者関係(ラポール）を築くために，治療者は，患者に対して受容・支持・保証という過程をとる。1受容(Acceptance)受容とは，"患者が語り，感じていることを何ら評価することなく，あるがままに受けとめる"行為である．受容をする意志を態度として表すことが，きわめて重要である。そして，患者が受容されていると感じるためには，患者が，全人的に，一人の人間として尊重されていると実感できることが大切である。患者側の心理的効果としては，受容・共感されることで安堵を得られることが，患者が自分の感情や問題点の整理に取りかかるきっかけとなる。さらに，患者が自己の感情を吐露しながらも，感情的知性を育成しうる関係をつくり，患者が自分自身で意志決定ができるように自我の成長を促していく土台を造ることができる。受容や共感で注意すべきことは，患者の立場に立って患者の気持ちや見方を理解しながらも，同一化しないよう適度な心理的距離を置くことである。 2支持(Support)支持とは患者が治療者に依存しないように注意しながらも脇から患者を支え，患者が自分自身に頼れるようにしていくことである。患者は，治療者に受容されたことから，今まで得られなかった安心感を得，それを持続させようとするがために，自分自身の問題を相手（治療者）にあずけ，意志決定を任せてしまう場合がある。これは，患者の自我が未熟な場合によくみられるが，依存的な治療者患者関係は，決して患者の成長の助けとはならない。治療者は，治療の方向付けをしながらも，最終的な意志決定は患者自らが行えるよう，すなわち患者の自律性(AUTON‐OMY)を支えるよう援助しなければならない。 3保証(Reassurance)保証とは，患者の症状に対する不安を取り除くために，身体的、心理的側面について，十分な検査及び評価を行い，その結果を患者自身がきちんと理解できるように説明し，十分な治療を受けられるということを患者に理解させ，不安や緊張を和らげることをいう。また，患者が今抱えている問題を克服し，乗り越えていける力が患者自身にあることを治療者が信じていることを伝え続けることも，治療過程での保証となりうる。３）ラボール(rapport)の形成治療(カウンセリング)を円滑にすすめて目的を達成するためには，治療者と患者の間における良好な人間関係が童要となる．すなわち，治療に協力的な意志疎通であり，信頼と受容の関係である。これは，表面的なポーズではなく，相手を尊重し，真に理解しようとする気持ちを，言葉や態度で表現するものでなければならない。こうしたラポールは，治療効果を高め，医師（治療者）という薬(doctor as a　medicine：BAHINT,Ｍ．）の効力を高め，その副作用を予防する最大の要因となる。４）治療者の自己理解患者についての事前情報や過去の経験から，次のような患者に対して構えを作ってしまう危険性を，常に忘れてはならない。1治療者が，自分自身の幼少期に特定の人物に抱いた感情や態度を患者に対して抱いてしまうこと(逆転移：counter‐transfer‐ｅｎｃｅ).また，過去のうまく行かなかった治療経験も同様の影響をもつことがある。2共感しすぎて，客観性を失ってしまう距離を失った関係(under‐distance)3隔たりを感じたり，過度に客観的な態度を取りすぎてしまう距離を置きすぎた関孫(over‐distance)4無意識の影：人は，自分自身のパーソナリティの望ましくない側面を嫌悪し，その存在を無視する傾向があり，この自分自身のパーソナリティに似た他者を否定的に眺めやすい。このように自分が無意識に抑制している側面を示す患者に対して否定的印象を抱きやすい。これらのことも含めて，治療者は自分自身の心理状態が，患者の持つ印象や心理状況に影響を与え，ひいては診断や治療にまで影響することを少しでもよく理解すべきである。（５）いわゆるムンテラとカウンセリングの違いムンテラも，カウンセリングも治療の場における治療者と患者のコミュニケーションの形態であるが，両者には以下のような，決定的な違いがある。ムンテラとは，ドイツ語のムントとテラピ一(MUND‐THERAPIE)に由来する和製語であり，本来は，ムントすなわち言葉を用いた心理療法や患者への対応を意味していたと考えられる。しかし，日本の医療現場においては，独特の使われ方をし，いわゆるムンテラは，医師が患者を納得させる目的で行い，カウンセリングとは似て非なるものである。すなわち，医師から患者への病状と治療方針などの説明を主とする対話で，多少は患者の感情間題への対応がなされるが，患者側からすると十分なものとはいえない。ともするとムンテラでは，医学的評価・説明及び治療の可能性が治療者主体の理論・言葉で行われるため，患者は十分に理解できないまま，意思決定されてしまう場合がある。つまり，患者の不安を取り除く配慮をしたつもりが，一方的に治療側が評価・説明を中断してしまい，不十分な内容のまま煙に巻いたような形になる場合である。このようなことが，治療者の自己防衛，潜在感情の投影である場合があり，注意しなければいけない点である。カウンセリングが，患者の自己理解及び自己成長の助けとなるよう援助することを目的とすることと比べると大きな違いがある。すなわち，現在のムンテラは医師のためにあり，カウンセリングは患者のためにあるといえる。しかし，十分な治療的自我をもっていれば，患者の心理的な反応を考慮しながら多少効果的な「ムンテラ」をすることも可能である。また，現在言われるところのインフォームド・コンセントは，医師による病状説明や治療の選択に対する情報に対して，患者の知的理解のみならず，感情的理解を得ることも重視し，患者の知る権利と選ぶ権利を擁護しようとすることを明文化している点でいわゆるムンテラとは異なる。インフォームド・コンセントやカウンセリングの主体は患者であり，ムンテラでは医師である。（６）質問手法の患者に与える影響１）質問の仕方同じ内容を質問しているつもりでも，その問い掛け方,患者の心理的状況，治療者-患者関係，治療及びカウンセリングのステージにより，引き出されてくる答えは変わってくる。質問の仕方によって，患者の気づきを促すこともできるし，かえってクライエントの心理的緊張を高めてしまい，その目線を閉じさせる，混乱に陥れてしまうことがある。例えば，「なぜ」「どうして」というような問いつめるような質問や矢継ぎ早にたたみかけるような質問，また，答えにくく困惑してしまう質問や誘導的な質問は避けるべきである。２）会話を促進する技法会話を進めていく上で，相手が話しやすい雰囲気を作り出すことが大切であるが，特にその相手が患者であり，他人に話しづらい内面的な話に及ぶとき，不安・緊張を和らげる工夫が必要である。患者の話を傾聴し，共感していることを伝える態度として，適度の沈黙やうなずき，次の言葉を（あくまでも，催促ではなく）促す言葉は有効である。また，患者の言葉をそのまま繰り返えす(パラフレージング），要約して伝えることは，患者の話を理解し，受けとめていることを伝えることができる。また，患者が自分の考えや感情をうまく表現できずにいるようなときは，内容を推察して共感的な言葉で伝えることもよい。しかし，これらは，適切な使い方をしないと，患者の話を促しているつもりが，治療者のペースに引き込んでしまい，かえって患者の心を閉ざしてしまったり，気づきを促すべきところで，先取りして指摘をしてしまうなどの治療上の問題を起こしてしまうことがある。このような技法は一朝一夕に身に付けられるものではなく，その習得にはワークショップ形式の体験学習が望ましい。３）非言語的情報患者が言語化できずにいる表現したいことや，患者自身も気づかずにいることなどを患者の外見，身ぶりやしぐさ，視線や表情，話し方などから読みとるができる。次のようなことに気をつけると良い．外見：体格（体つき），服装，化粧，髪型など姿勢・身体の動き（しぐさ）：うつむき加減，猫背，身ぶり，歩き方，手で顔や頭など身体の一部を触れる，足を組むなど表情：顔色，額にしわ、しかめ顔，仮面様，憂鬱そう，涙ぐむ，妙に明るい等視線：よく動く，合う合わない，他を見ている，どの高さから見ているか，等話し方：声の調子，速さ，抑揚，明瞭性，言葉の選び方など４）質問の内容による違い質問には，開放型質問，開鎖型質問，中立型質問，直接的質問，間接的質問，二重質問・多重質問，質問責めなどがある．1開放型質問，閉鎖型質問，中立型質問開放型質問とは，ある事柄について自由に話をさせるもので，相手の心を開き，患者が自分の言葉で答えられるように質間する。つまり，「～が痛いのですか」ではなく，「～の具合はいかがですか」「いま一番つらいことは何ですか」のように，質問を受けることにより，患者自身が考え，自分の言葉で見方，考え，意見，感情などを表現できるよう促す。開放型質問は，患者が自分で答えの内容を選択できるので，話の内容が深まりやすく，患者のペースで会話が進行するので，患者の状態（自己開示の程度，防衛の強さ，現在の関心）についての資料が得やすい反面，限られた時間の中で多くの資料を収集する場含には不適切である。例）「あなたは今の仕事をどう感じていますか？」「運動をした後は，どんな気分でしたか」「今日はどうしたのですか」「いつもの感じと違うけど，何かあったのですか」閉鎖型質問は，治療者があらかじめ一定の答えを設定し，患者がその中から答えを選ぶもので，答えを自由に選択できず，「はい」「いいえ」のような特定の答えに限定してしまう．その結果，答えを明確にしているようで，実は患者は自分の気持ちを正しく表現できないため，不十分な理解に終わることや患者の心を閉ざしてしまうことに気をつけなければならない。逆に，閉鎖型質問が有効な場含は，時間が限られ，面接者が意図する話題からそれないようにしたいとき，精神状態，性格分類，ある事柄への意欲など何らかの立場から分類しようとするときなどである。例）「あなたは仕事が好きですか？」「運動をした後は，すっきりしますか？」「よく眠れますか？」中立型質問は，答え方は自由であるが答えは限られている質問である．患者は事実を述べるだけであり，不安を覚えることがない。例）「お歳はいくつですか？」「お仕事は何ですか？」2直接的質問と間接的質問直接的質問は，文字どおり質問として答えを求める問い掛けである。例）「～についていろいろなお考えをお持ちのことと思います」「最近仕事の方はいかがですか？」間接的質問は，一見質問らしくなく，答え方や内容の展開に自由度があるものをいう。例）「～についてどう思いますか」「お仕事の方はどうなのかと思っていました」

2006.11.03

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臨床のための　　　　　　カウンセリング心理学　4

臨床のための　　　　　　カウンセリング心理学　4編集・著作　永田勝太郎先生3）Ｃ群：不安に関連した行動，感情，思考の偏りを特徴とするもの．1回避性人格障害愛情，受容への欲求が高く，自己評価が低い。他人から批判されることに極めて敏感である。否定的な評価を恐れるあまり，職業活動に支障が生じても対人関係を避けたがる。新しい活動に踏み込めず，無条件に受け入れてくれるという保証がなければ人間関係に飛び込めない。恥を恐れて，ごく一部の親しい人としか付き合わない。2依存性人格障害愛情と依存への欲求が強く，何事に対しても従属的で，多くの助言と保証を欲しがる。自分に自信がなく，自己責任を避けたがり，自己の行動に対する主導権を持てない。自分の気持ちよりも他人の考えに従い，一人になることを不安がり，そうなることを避けようとする。女性，小児期に慢性疾患を患った者に多い。3強迫性人格障害感情に乏しく頑固で，行動には固さが目立ち,完全主義,理知的である。紋切り型の言動が多く，規則，リスト，順序などにこだわる。余暇や家庭を犠牲にしてまで巨標達成に没頭し，他人に仕事を任せない。けちで用心深く，使い古したものをなかなか捨てない。良心的で道徳的だが融通がきかない。Ａ型行動性格と共通するところもある。4受動-攻撃性人格障害社会的，職業的要請に対して，正当な理由もなく抵抗する。抵抗に際しての怒り，否定的感情は直接的でなく，引き延ばしや時間の空費，サボタージュなどといった間接的な手段で表現する。職務上必要であっても，自分のしたくない仕事に対しては不機嫌になったりいらいらしたりする。仕事の能率は上がらず，社会適応も不十分である。付）抑うつ性人格障害気分が沈みがちで，自己評価が低く悲観的である。ささいなことで悩み，罪悪感を抱きやすく，他人に対して批判的であるがそれを口に出せない。内向的である。下田の執着気質，テレンバッハのメランコリー親和性性格に通じる。（5)治療に抵抗する性絡傾向医療，心理療法に抵抗する患者，クライエントは，前項に掲げたいずれか，または複数の人格障害的傾向が強い。したがって，治療を行うにあたっては，これらの性格傾向への対処の仕方を熟知し，患者を身体心理，社会・実存的な総体としてとらえること，ならびに患者をよく観察し，「間」をおいてコミュニケーションを図るようにすること，また，患者の二一ドをとらえ，それに対し応えうること，応えられないことを明確にしてゆくこと，さらに自らが治療者としての尊厳を持ち，患者の自律性を大切にしながらも、決して患者のペースに巻き込まれないようにすることなどが必要である。要は，全人的医療の遂行とインフォームド・コンセントの徹底が対応の第一である．いずれの場合においても，特定の患者を特別扱いすることを避け、転移関係を起こさせないようにすることに注意すべきである。妄想性傾向の強い患者は，疑い深く，相手に少しでも不誠実ところがあると敏感に感じ取り，ささいなことを深読みして恨みを抱く。こうしたことに無頓着でいると，治療関係は破綻する。治療者はあいまいな態度を取らず，誠実に対応し，妄想的な訴えに対しでも受容的に傾聴しなければならない。分裂病質傾向の患者では，治療者と距離を置き，感情を抑制する。性急に治療関係を深めようとすると逆効果で，治療者は患者の気持ちを尊重して気長に見守る態度が必要である。分裂病型傾向がある患者は，現実検討能力に乏しく，最初から治療者に不信感を抱いていることが多い。患者の欲求を見極めながら，認知の歪みが現れる度に，現在行っている治療の必要性を充分に説明し，歪みを修正していかねばならない。演技性傾向，ヒステリー傾向の患者は，治療者に対して誘惑的態度で接し，転移を起こすことがある。治療者は，その感情を支持しつつ，常に一定の距離を置いて接し，逆転移を起こさないようにする。自己愛傾向の強い患者は誇大な自尊心を持っており，奇異なプライドの高さ，傲慢さから，なかなか良好な治療関係を結べない。時に治療者を怒らせるような言動，行動を取るが，彼らの自尊心は脆弱な自我の補償であることを認識し，巻き込まれないようにする。反社会的傾向を持つ患者は，治ろうとする意識に乏しく，感情を爆発させたり嘘をついたりして治療者を操作する。そのため治療関係は破綻しやすい。こうした患者に対して，１対１の関係のまま不安定な治療関係を続けてしまうと悪循環に陥りやすく，早めに集団的治療に移行すべきである。回避的傾向のある患者は治療に自信がなく，気持ちを抑制するため治療関係は結びにくい。しかし，一旦治療関係ができてしまうと，治療者に対して週度に依存的になるので，転移，逆転移に注意する。依存傾向が強い場合にも，転移，逆転移に注意しなければならない。患者の依存欲求に応じきれないという罪悪感が，時として治療者の側に生じ治療関係を損ねる。強迫傾向の患者は理屈っぽく頑固で，往々にして，治療考，患者双方がそれぞれの方法を主張し合い，感情的となり，相手を支配しようとすることになりがちである。治療者は冷静さを損なうことなく，情緒的なつながりを築くよう努力する。受動・攻撃性傾向がある患者は，否定感情を直接口に出さない。ぐずぐずしており，治療者が支配欲求を抱いたり，無力感に苛まれたりする。こうした場合は，患者の消極的態度を支持し，一時的な休みを入れたりして，患者が自発的に治療を受けたくなるのを待つ。

2006.11.03

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臨床のための　　　　　　カウンセリング心理学　3

臨床のための　　　　　　カウンセリング心理学　3編集・著作　永田勝太郎先生3ヒステリー性格，演技性人格障害ヒステリーは神経症の一つで，失立，失声，盲，聾，頭痛，嘔吐，卒倒，視野狭窄，運動障害，知覚障害など多彩な症状を呈するが，器質的な原因は見当たらないものを言う。そのメカニズムとして，一般に次のように言われている．快を求め，不快を嫌悪し避けたいという願望が，道徳または現実を考慮する自我と葛藤状態に陥り，その結果，無意識の中に抑庄される。この無理な欲望の抑圧が無意識の苦痛となり，象徴的な身体症状として表れてくる。抑圧のメカニズムは無意識裏に起こるものであり，患者は自己の症状を過去の体験と関連付けることはできない。一般に，症状には何らかの疾病利得があることが多い。たとえば，姑との関係のよくない嫁が姑と別居したいという願望が強いとする。しかし，夫は別居に反対で，嫁の意に沿わない状況が続く。その結果，状況に適応すべく彼女の願望は無意識のうちに抑圧される。無理な欲望の抑圧は，やがて腹痛や頭痛といった形によって出てくる。当人は病院を受診するが，器質的な原因は見つからない。本人は苦痛であるが，その一方で，この症状によって夫の心配を得，気を引くことになるのである。このように，主に身体症状として表れてくる場合を「転換ヒステリー」と言う。転換ヒステリーは発作性に来ることもあれば持続することもある。多くは人目を引く症状であるが，痙撃や意識消失を起こした場合でも，巧みに安全な場所を選んでおり大きなけがをすることはない。また，症状が一見重篤でも，そのことに対する本人の認識は薄い。一方，主に精神症状として表れてくる場合を「解離ヒステリー」と言う。解離(DISSOCIA‐TION)とは，葛藤状態における情緒的苦悩の源である人格を一部除外してしまう機制のことである。主なものに，心因性健忘，心因性遁走，多重人格がある。心因性健忘とは，突然広範囲の記憶がなくなってしまうことで，不愉快な意識の内容を消去することによって自己保存を図るとされる。心因性遁走は，一過性に混乱，檬騰状態を呈したり，持続的に無目的な放浪を続けたりといったものである。葛藤状況から逃避したいという願望の直接的な表れとされる。多重人格は，一個人の中に二人以上の人格が存在することで，第２の人格が表れた時は本来の人格の記憶は失われ，本来の人格の時は第２の人格の記憶が失われる。これら複数の人格傾向は，互いに正反対であることが多い。ヒステリー性格とは，このようなヒステリー性の行動が恒常化していることである。特徴としては，自己中心的，誘惑的で，暗示にかかりやすく，行動が演技じみている。ヒステリーという言葉は，一時あまりにも広く曖昧に用いられたため，あらゆる否定的評価を投げ込む便利な病名として使われた。このような状況とヒステリーという語の差別的意味合いから，現在では，演技性人格障害と改められている。ヒステリー患者に対する際，治療者は症状と器質的疾患の鑑別を厳密に行うとともに，その内面の葛藤状況を見極めなければならない。症状と過去の体験の間には往々にして複雑な関係を有しており，生半可な葛藤への介入は避けるべきである。なぜなら，その根本的病因は自己愛にあり，それは人格と深く関わっている。したがって，そのコントロールはたいへん困難である。介入に当たっては，専門医師や経験を積んだ臨床心理士と十分に話し合う必要がある。患者とは適当な間を取り，決して特別な人間関係を作らず，深く介入しないのがこのような患者とコミュニケーションを取るコツである。（４）性絡異常，人格障害人格障害とは，個人が恒常的に持っている認知，感情，対人，衝動の制御の各機能の柔軟性が失われ，社会的または職業的環境に適応できなくなくなったものである。他の疾患や外傷，薬物使用によらないものを言う。１）Ａ群：対人囲係からの引きこもりと奇妙な態度を特徴とするもの．1妄想性人格障害何ごとにも疑い深く，人を信用しない。他人の言葉に過敏で，すぐ怒ったり不安を抱いたり，自分に対する悪意と解釈したりする。警戒心が強く嫉妬深いが，外見は冷静である。ユーモアの感覚，柔和な感情に欠ける。男性に多い。2分裂病質人格障害喜怒哀楽の感情表現に乏しく，冷たく超然としている。称賛や批判，周囲の感情に無関心で，他人との付き合いも少ない。あっても表面的である。3分裂病型人格障害奇異な思い込みや病的な自己関係づけ，奇妙な観念，外観，行動が見られ，錯覚しやすく，その場にいない人や神の力を感じると言ったりする。会話の内容はあいまいで，まわりくどく，脱線しがちで，表現も奇妙である。他人との感情的交流が困難で，社会的に孤立しがちである。しかし，こうした症状は，精神分裂病の診断基準を満たすほど重篤ではない。 2)B群：劇的，情動的で，全体的に葬放な印象を受ける人格障害であるもの．1演技性人格障害従来，ヒステリー性格と呼ばれていたものである。他人の注目を絶えず自分に向けさせようとし，オーバーに振る舞ったり派手な言語表現を用いたりする。他人からの称賛を求め，自己の身体への関心も高く，異性に対して誘惑的な行動を取ることがある。興奮しがちで,ささいなことに対して不合理に怒りを爆発させたりする。表面上穏やかでも，浅はかで真実味を欠き，自己中心的でわがまま，依存的で要求が強い。2境界性人格障害人から見捨てられることを極度に恐れ，自殺企図や自傷行為といったことで人目を引こうとする。自己イメージは一定せず，慢性的な空虚感を感じていることが多い。高度な理想と過小評価の両極端の間を揺れ動き，対人関係は不安定で激しい。浪費，セックス，薬物乱用，無謀運転，週食などが見られ，気分は変化しやすく，急に不機嫌になったり不安になったりする。3自己愛性人格障害非現実的で誇大な自己評価を持つ。倣慢で，自分は選ばれたものと感じ，人からの注目を欲し称賛を求める。他人に対する評価は，社会的，能力的に自分より上か下かであり，上にある者に対しては嫉妬し，下にある者に対しては蔑視する。他からの批判に対して怒りと屈辱感ばかりが先行し，合理的な判断に欠ける。際限のない成功，権力，才気，美貌，理想の愛などに取りつかれ，利己的である。目的達成のためには他人をも利用する。思いやりに欠ける。4反社会性人格障害法を守るという意識に欠け，嘘や暴力といった背徳的行為が繰り返される。思考,行動は衝動的で，計画性に欠け、攻撃性が強く，暴力，虐待，盗みといったことに対する良心の呵責に乏しい。他人の権利，自己の安全を顧みない。職場，家庭内での責任遂行能力が欠如している。これらの傾向は15歳以前から見られ，18歳を過ぎても持続する。

2006.11.03

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臨床のための　　　　　　カウンセリング心理学　2

臨床のための　　　　　　カウンセリング心理学　2編集・著作　永田勝太郎先生3ヒステリー性格，演技性人格障害ヒステリーは神経症の一つで，失立，失声，盲，聾，頭痛，嘔吐，卒倒，視野狭窄，運動障害，知覚障害など多彩な症状を呈するが，器質的な原因は見当たらないものを言う。そのメカニズムとして，一般に次のように言われている．快を求め，不快を嫌悪し避けたいという願望が，道徳または現実を考慮する自我と葛藤状態に陥り，その結果，無意識の中に抑庄される。この無理な欲望の抑圧が無意識の苦痛となり，象徴的な身体症状として表れてくる。抑圧のメカニズムは無意識裏に起こるものであり，患者は自己の症状を過去の体験と関連付けることはできない。一般に，症状には何らかの疾病利得があることが多い。たとえば，姑との関係のよくない嫁が姑と別居したいという願望が強いとする。しかし，夫は別居に反対で，嫁の意に沿わない状況が続く。その結果，状況に適応すべく彼女の願望は無意識のうちに抑圧される。無理な欲望の抑圧は，やがて腹痛や頭痛といった形によって出てくる。当人は病院を受診するが，器質的な原因は見つからない。本人は苦痛であるが，その一方で，この症状によって夫の心配を得，気を引くことになるのである。このように，主に身体症状として表れてくる場合を「転換ヒステリー」と言う。転換ヒステリーは発作性に来ることもあれば持続することもある。多くは人目を引く症状であるが，痙撃や意識消失を起こした場合でも，巧みに安全な場所を選んでおり大きなけがをすることはない。また，症状が一見重篤でも，そのことに対する本人の認識は薄い。一方，主に精神症状として表れてくる場合を「解離ヒステリー」と言う。解離(DISSOCIA‐TION)とは，葛藤状態における情緒的苦悩の源である人格を一部除外してしまう機制のことである。主なものに，心因性健忘，心因性遁走，多重人格がある。心因性健忘とは，突然広範囲の記憶がなくなってしまうことで，不愉快な意識の内容を消去することによって自己保存を図るとされる。心因性遁走は，一過性に混乱，檬騰状態を呈したり，持続的に無目的な放浪を続けたりといったものである。葛藤状況から逃避したいという願望の直接的な表れとされる。多重人格は，一個人の中に二人以上の人格が存在することで，第２の人格が表れた時は本来の人格の記憶は失われ，本来の人格の時は第２の人格の記憶が失われる。これら複数の人格傾向は，互いに正反対であることが多い。ヒステリー性格とは，このようなヒステリー性の行動が恒常化していることである。特徴としては，自己中心的，誘惑的で，暗示にかかりやすく，行動が演技じみている。ヒステリーという言葉は，一時あまりにも広く曖昧に用いられたため，あらゆる否定的評価を投げ込む便利な病名として使われた。このような状況とヒステリーという語の差別的意味合いから，現在では，演技性人格障害と改められている。ヒステリー患者に対する際，治療者は症状と器質的疾患の鑑別を厳密に行うとともに，その内面の葛藤状況を見極めなければならない。症状と過去の体験の間には往々にして複雑な関係を有しており，生半可な葛藤への介入は避けるべきである。なぜなら，その根本的病因は自己愛にあり，それは人格と深く関わっている。したがって，そのコントロールはたいへん困難である。介入に当たっては，専門医師や経験を積んだ臨床心理士と十分に話し合う必要がある。患者とは適当な間を取り，決して特別な人間関係を作らず，深く介入しないのがこのような患者とコミュニケーションを取るコツである。（４）性絡異常，人格障害人格障害とは，個人が恒常的に持っている認知，感情，対人，衝動の制御の各機能の柔軟性が失われ，社会的または職業的環境に適応できなくなくなったものである。他の疾患や外傷，薬物使用によらないものを言う。１）Ａ群：対人囲係からの引きこもりと奇妙な態度を特徴とするもの．1妄想性人格障害何ごとにも疑い深く，人を信用しない。他人の言葉に過敏で，すぐ怒ったり不安を抱いたり，自分に対する悪意と解釈したりする。警戒心が強く嫉妬深いが，外見は冷静である。ユーモアの感覚，柔和な感情に欠ける。男性に多い。2分裂病質人格障害喜怒哀楽の感情表現に乏しく，冷たく超然としている。称賛や批判，周囲の感情に無関心で，他人との付き合いも少ない。あっても表面的である。3分裂病型人格障害奇異な思い込みや病的な自己関係づけ，奇妙な観念，外観，行動が見られ，錯覚しやすく，その場にいない人や神の力を感じると言ったりする。会話の内容はあいまいで，まわりくどく，脱線しがちで，表現も奇妙である。他人との感情的交流が困難で，社会的に孤立しがちである。しかし，こうした症状は，精神分裂病の診断基準を満たすほど重篤ではない。2)B群：劇的，情動的で，全体的に葬放な印象を受ける人格障害であるもの．1演技性人格障害従来，ヒステリー性格と呼ばれていたものである。他人の注目を絶えず自分に向けさせようとし，オーバーに振る舞ったり派手な言語表現を用いたりする。他人からの称賛を求め，自己の身体への関心も高く，異性に対して誘惑的な行動を取ることがある。興奮しがちで,ささいなことに対して不合理に怒りを爆発させたりする。表面上穏やかでも，浅はかで真実味を欠き，自己中心的でわがまま，依存的で要求が強い。2境界性人格障害人から見捨てられることを極度に恐れ，自殺企図や自傷行為といったことで人目を引こうとする。自己イメージは一定せず，慢性的な空虚感を感じていることが多い。高度な理想と過小評価の両極端の間を揺れ動き，対人関係は不安定で激しい。浪費，セックス，薬物乱用，無謀運転，週食などが見られ，気分は変化しやすく，急に不機嫌になったり不安になったりする。3自己愛性人格障害非現実的で誇大な自己評価を持つ。倣慢で，自分は選ばれたものと感じ，人からの注目を欲し称賛を求める。他人に対する評価は，社会的，能力的に自分より上か下かであり，上にある者に対しては嫉妬し，下にある者に対しては蔑視する。他からの批判に対して怒りと屈辱感ばかりが先行し，合理的な判断に欠ける。際限のない成功，権力，才気，美貌，理想の愛などに取りつかれ，利己的である。目的達成のためには他人をも利用する。思いやりに欠ける。4反社会性人格障害法を守るという意識に欠け，嘘や暴力といった背徳的行為が繰り返される。思考,行動は衝動的で，計画性に欠け、攻撃性が強く，暴力，虐待，盗みといったことに対する良心の呵責に乏しい。他人の権利，自己の安全を顧みない。職場，家庭内での責任遂行能力が欠如している。これらの傾向は15歳以前から見られ，18歳を過ぎても持続する。3）Ｃ群：不安に関連した行動，感情，思考の偏りを特徴とするもの．1回避性人格障害愛情，受容への欲求が高く，自己評価が低い。他人から批判されることに極めて敏感である。否定的な評価を恐れるあまり，職業活動に支障が生じても対人関係を避けたがる。新しい活動に踏み込めず，無条件に受け入れてくれるという保証がなければ人間関係に飛び込めない。恥を恐れて，ごく一部の親しい人としか付き合わない。2依存性人格障害愛情と依存への欲求が強く，何事に対しても従属的で，多くの助言と保証を欲しがる。自分に自信がなく，自己責任を避けたがり，自己の行動に対する主導権を持てない。自分の気持ちよりも他人の考えに従い，一人になることを不安がり，そうなることを避けようとする。女性，小児期に慢性疾患を患った者に多い。3強迫性人格障害感情に乏しく頑固で，行動には固さが目立ち,完全主義,理知的である。紋切り型の言動が多く，規則，リスト，順序などにこだわる。余暇や家庭を犠牲にしてまで巨標達成に没頭し，他人に仕事を任せない。けちで用心深く，使い古したものをなかなか捨てない。良心的で道徳的だが融通がきかない。Ａ型行動性格と共通するところもある。4受動-攻撃性人格障害社会的，職業的要請に対して，正当な理由もなく抵抗する。抵抗に際しての怒り，否定的感情は直接的でなく，引き延ばしや時間の空費，サボタージュなどといった間接的な手段で表現する。職務上必要であっても，自分のしたくない仕事に対しては不機嫌になったりいらいらしたりする。仕事の能率は上がらず，社会適応も不十分である。付）抑うつ性人格障害気分が沈みがちで，自己評価が低く悲観的である。ささいなことで悩み，罪悪感を抱きやすく，他人に対して批判的であるがそれを口に出せない。内向的である。下田の執着気質，テレンバッハのメランコリー親和性性格に通じる。

2006.11.03

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臨床のための　　　　　　カウンセリング心理学 1

臨床のための　　　　　カウンセリング心理学 1　編集・著作　永田勝太郎先生靈黄參會商品は氣に関連した製劑を多く発売させて頂いております。エネルギーの少ない、悲しい・うつには靈鹿參・氣の高ぶりには感應丸氣・怒りや疲れには靈黄參をお勧めしています。また特にメシマピュアPL2.5での患者さんの究極的な状態を、サポートするためにもカウンセリングの力が必要です。その御参考にしていただければと、先日掲載させていただきました永田先生が出されている本より今月はお届けします。患者心理の理解１．性格・・・・性格の分類ヒトの行動，感情，思考における個体差を表す概念として，性格，人格，気質がある。一般的には，これらは同じニュアンスで用いられ，臨床の場でも特に区別して考える必要は必ずしもない。しかし，厳密にはそれぞれ異なった概念であり，我々は医療の専門家として充分に知っておく必要がある。性格(CHARACTER)とは，生得的な情動であり，意志的反応性により特徴され知能を含まない。人格(PERSONALITY)とは，環境の中で経験的に形成される適応機能で，知能や知識によって影響を受ける。気質(TEMPERAMENT)は性格に含まれるが，特に情緒面に見られる生得的な反応性を言い，体質との関連が深い。一般に「性格」と言う場合には，この三者を包括した概念，すなわち，「個人の行動，思考，感情を決定づける心身統一的な体制で，一貫性を持つが固定的なものではなく，たえず発展しつつあるもの」（オールポート）というぐらいの意味で用いられている。以下においても，この意味で「性格」を用いる。性格の分類には，類型論と特性論がある。類型論は古代ギリシャ，ガレノス(Galenus,K.131-201)の四気質分類（多血質，粘液質，胆汁質，黒胆汁質）に始まり，主にヨーロッパで発展してきた。これは，性格をいくつかの特徴的なパターンに分類し，個人の全体像を質的に把握しようとするものである．多様な性格の単純な理解には便利であるが，次の欠点を持つ。つまり，類型カが比較的少数であるため典型的な側面ばかりが重視され，個人間の微妙な差異が見逃されやすい、質的評価であるため，同一類型内での程度の差がわからない。生得的な面を重視するあまり，性格形成における環境要因が軽視される。統計的検証が不可能である。クレッチマー(1888～1964),シェルドン(1899)ユング（1875～1961）,シュプランガ一(1882～1963),イエンシュ(1883～1940）らによる性格分類が類型分類である。特性論は主にアメリカで発展した．類型論の欠点を補うべく，性格を量的に測定可能な基本単位(特性TRAIT)の集合体と捉え，特性の組み合わせを分析することによって個人を理解しようとするものである。特性とは，個人に見られる反応傾向で，行動から推定される構成概念である。測定方法として，構造化された診断面接か自己記入式の質問紙法を用いる。特性論は，類型論の欠点は克服されているが，性格の一要素に過ぎない特性が重視されるあまり，個人の全体像を把握できなくなる恐れがある。また，特性そのものが研究者間で必ずしも統一されておらず，非常に特殊な性格要素が無視されるといった欠点を持つ。オールポート（1890～1978）,キャッテル（1860～1944）,アイゼンク（Ｅ1916～）らによる分類がある。代表的な性格分類として，クレッチマーとシェルドンの性格論を挙げる。クレッチマーは性格を体型と関連づけて三つに分類した。☆循環気質は，爽快な気分と抑うつ的気分が交互に，または一方が極端に現れる型で，前者の時は社交的，明朗，活発で，内的世界と外的世界の対立がない。現実をあるがままに受け入れるが，後者の時期には寡黙，平静，柔和で，気が重くなる。肥満体型の者に多く，周囲からは，多弁な陽気者，気楽な享受者，行動カのある実行家などと評価される。☆分裂気質は，過敏性と鈍麻性という一見矛盾した性質を合わせ持つ。過敏性の特徴として，内向的，非社交的，繊細，億病，冷淡，社会への不適応が挙げられる。孤立的な行動から，時に変人と見られたりする。鈍麻性の特徴は，従順，お人好し，おとなしい，無関心，鈍感などである。細長型の体型の者に多く，潔癖で繊細，孤独な理想家，冷たく利己的な人，無味乾燥，無気力な傾向である。☆粘着気質は，固さと変化のなさを基調とし，几帳面，頑固，執着的で，融通がきかない。時に，過度の興奮，ヒステリーなどの爆発性を発揮する。筋肉質の闘志型の体型の者に多シェルドンはクレッチマーと同様に，性格と体型を関連づけた。彼の分類は，クレッチマーよりも実験的，測定的である。内臓緊張型，身体緊張型，頭脳緊張型の三つに分類される。☆内臓緊張型は，安楽，愛情を希求するタイプで，体型は線がやわらかく丸い肥満傾向者で，内胚葉型と言われる。☆身体緊張型は，活動的，精力的で白己主張が強く，体型は筋肉質で中胚葉型と言われる。•☆ 頭脳緊張型は，過敏，控えめ，不眠で，体型は痩せていて線が細く，外胚葉型と言われる。これら三つのタイプは，それぞれ，クレッチマーの循環気質，粘着気質，分裂気質に相当する。現在，類型論，特性論を合わせて，50以上の分類がある。数量化しやすい特性論が主流であるが，医療の現場においては，患者の精神・身体を全体的に捉えることを重視するクレッチマーやシェルドンの類型論もまた，患者理解の一方法論として今なお有用であろう。（２）性格と行動および疾患性格と行動，疾患の関連については古くから研究されている。クレッチマーは精神病を，性格類型の各像が極端に強調されたものと捉え，循環気質の人は躁うつ病に，分裂気質の人は精神分裂病になりやすいことを指摘した。下田氏は，躁うつ病の病前性格に特徴を見出し，執着性気質と名付けた。その特徴は，凝り性で仕事熱心，徹底してやらねば気が済まない，義務感が強い，まじめ，几帳面，完全主義である。休養を取らず活動に没頭するため，疲労が蓄積して躁うつ病が発症すると言われる。後にフロイデンベルガ一が提唱した「燃えつき氣症候群」に共通するところが多い。テレンバッハ(TENENBACH,Ｈ．）は，単極性うつ病になりやすい性格として，メランコリー親和型性格(TYPUS　MELANCHOHCUS)を挙げた。その本質は秩序指向性と役割への過剰な同一化である。この性格傾向の人は人一倍動勉で責任感があり，質的にも量的にも完全を期して仕事をこなそうとする。その一方で他人への配慮も怠らず，摩擦を避けるよう絶えず気を配っている。一般に周囲の人からの評価は高いが，何らかの理由，たとえば引っ越しや昇進といったことで緊張の維持が困難になると，過剰な役割意識と適応意識が働いて，一人で多大な労苦を背負うこととなりうつ病が発症する。フリードマン(FRIEDMAN,Ｍ．）とローゼンマン(ROSENMAN,Ｒ．）は，冠動脈疾患と性格，行動様式との関連を8.5年間にわたって疫学的に調査し(WESTERN　COLLABORATIVE　GROUP　STUDY),1959年,心筋梗塞か狭心症にかかりやすい性格をＡ型，それ以外をＢ型と分類した。前者をA型行動性格(TYPE　Ａ　BEHAVIOR　PATTERN)と呼び，後者をB型行動性格(TYPE　BBEHAVIOR PATTERRN)と呼ぶ。Ａ型行動性格の特徴は，競争心が強く野心的，目標に向かって邁進する，いつも時間に追われている，思考と行動が性急である，攻撃的で敵対心が強い，刺激に対して過敏である，などである。日常のストレスに対して，常に最大限の能力で対処する行動性格であると言える。仕事や学業など，競争を強いられる環境の中で形成されてくる。そのため心理的ストレスが生じやすく，飲酒，過食，喫煙などで発散しようとし，冠動脈疾患のリスクが高くなる。一方，Ｂ型行動性格は，マイペースでゆったりとした行動様式を持つ。個人主義の欧米においては，Ａ型行動性格がＢ型行動性格の２倍冠動脈疾患にかかりやすいが，本邦においてはそれほどの差はない。しかし，欧米型の能力主義が浸透してくるにつれて，次第に本邦でもＡ型行動性格者が増えてくると思われる。フリードマンらの２型に加えて，癌にかかりやすい性格として，テモショック(TEMO‐SHOCK),がＣ型行動性格，アイゼンク(EYSEN‐CK,H.J.）がＩ型行動性格を提唱した。前者は，抑圧的，自己犠牲的で感情表現に乏しく，身体の変調に対して鈍感な性格である。後者は，何ごとにも希望を持たず絶望的で無気力な性格である。アレキサンダー(ALEXAILDER,Ｆ．1891－1964)は，消化性潰瘍性疾患の患者に一定の性格傾向のあることを見出し，潰瘍性格と名付けた。その特徴は，表面的には野心的，独立的，活動的であるが，内面には，世話を焼いてもらいたい，愛されたいという依存欲求が潜んでいる。潰瘍性格に見られる積極性は，依存欲求が反動形成されたものと言われている。そのほか，内向的で緻密，まじめ，完全癖，生への執着が強いヒポコンドリー性基調と恐慌性障害(PANIC　DISORDER),強迫的性格傾向と神経性食思不振症，アルコール性膵炎と依存性，過剰適応傾向と気管支喘息，過換気症候群，アトピー性皮膚炎との関連などが指摘されている。

2006.11.03

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ダッチ　オーブン

ダッチ　オーブン先ほどユニフレームのダッチ　オーブンを買っちゃいました。鉄でできた鍋でキャンプなどで、ローストチキン・パン・炊き込みご飯なんかが出来きます。(たぶん)http://www.uniflame.co.jp/products/index.html会社からの帰り道にスーパー○ポーツ○ビオがあります。前々からダッチは欲しかったのですが、どのメーカーが良いのかが絞りきれず随分と迷いました。最近になって、取り扱いが楽なことで、ユニフレームに決めたところでした。。幾つかのサイズがありますが、食が細い我家には10インチで充分です。ちなみに定価13500円。実は秋になったら少し安くなるだろうと思っていました。今日、会社帰りにお店に行くと、展示品9000円のプライスカード。どうせ一度使えば傷だらけになるので、購入を決めて店員さんを呼びました。「展示品の傷はどの程度か見せてください」　見せて頂くと、若干の擦り傷がありますが、許容範囲でした。試しに「もうこれ以上は下がりませんか?」　店員「500円びきでどうでしょうか?」　そこえ偶然上司が通りかかり「50％引きで良いですよ」え～13500円が4494円になっちゃいましたよ。(@_@)価格です。(ラッキー)使い方勉強しなくっちゃ。キャンプ道具の購入には、いい季節になりました。

2006.11.02

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例・不登校の高校一年生

カウンセリングの事例京都大学の河合教授著例・不登校の高校一年生まずはじめは母親と担任の先生が来られました。お母さんに会った時の印象としては、田舎の人だが知能の高い賢い人という感じで、言ってみれば相当見事な防御をもち、淡々として子供の話をされるが行き届いた話をする中で自分の責任をうまく回避されているという感じがしました。此所で少し不登校について付け加えますと、その人のお母さんが大変難しい場合が多い。簡単に言いますとそのお母さんとは温かい接触は非常に困難で、冷たい感じがする。そういう感じの底でその人は自分の子供の為に何でもするという、無意識の愛情というものを持っている。意識的には非常に冷たく感じさせながらもう少し底の世界では子供をがっちりとつかんで離さないといった感じである。２回目のカウンセリングの時には子供も来ましたが、はじめは部屋に入らずに外で頑張っていました。そしてやっと部屋に入りカウンセリングがはじまりましたが、私のほうには向かないで、横を向いたまま全然話をしません。しかしこちらの話は聞いている「学校に行っていないそうだね」「行きなくないの?」などのといかけは聞いてくれた。それでいい加減時間がたったので「今日はあまり話ができなかったけれどこの次来るか」と聞くと、その子は「来る」と首だけをふって返事をする。この子が来るといったので「何日の何時に来て下さい」と紙に書いて渡しました。これは約束をハッキリさせたわけです。そうするとこの子は、たちまちその紙で飛行機を作り、パット飛ばしました。それを見て私はかなり頭のいい子だと思いました。そういう事をすぐに出来る、なにか氣のきいた事をやる子だと思い「えらいよく飛ぶな」と私が言ったのですが、その時の感じで少し心が触れたような感じがしました。この高校一年は、ある意味ではカウンセリングを受けて良くなりたいという気持ちと、こんな人と話をしてもしようがないという気持ちと葛藤している。お願いしますと言えないし、困るとも言えない気持ちで、それをどう表現したら良いか分からない。この場合、紙飛行機を飛ばしたというのは最も適切な表現だったのかもしれません。母親はおおいに慌て出して、叱っていましたが、私はなかなか面白いと思いました。カウンセリングはクライアントのペースで行うものですが、完全に相手のペースではなく、時間と場所に関してのみはカウンセラーのペースを守る事になっています。それさえ壊してしまいたいと、この母親は望んでいるわけです。私はそこまで譲歩出来ませんので改めて約束しなおします。すると約束の日にまた来ません。そして夜になると電話がかかってきて「私は用事があったのでよそへ行っていて、子供には行くように言っておきましたが来ましたでしょうか」と言われました。これも、この母親の特徴です。自分では意識していないのだけれど、カウンセリングの場面から逃げ出して、子供を矢面に立てようとする。それでも勿論子供は来ない。それから連絡がなくなり、何ヵ月か後に電話がかかったきて「お蔭様で子供は学校に行くようになりました」と言うのです。その時に私が思ったのは人格の変化を行わずに学校に行ってしまったなというものでした。つまりカウンセリングを受けて、この母親が変わり、この子も変わって行くという大変な仕事をするくらいなら、無理矢理、無茶苦茶でも学校に行っている方がまだ気楽だという感じなのです。ですから治って学校に行ったのではないのですから、どこまで続くか心配していましたが、やはりしばらくしてまた不登校になってしまったのです。自分から「何故来ないのですか」「もっと来て下さい」という電話をしてはいけないと思い我慢をしていました。そうすると次にまた、祖父だけがやって来るようになり「家庭内暴力が出て来てしまった。母親を酷く殴り付けている」と言う。これは不登校の非常におとなしい子でも母親だけ殴り付ける。本人と母親の間の心理的な問題を如実に表わすものなのです。そして「これ以上先生が放っておかれると、うちの嫁と孫が死んでしまう。どうかうちに是非来て下さい」と言うのです。私は、やはり「こちらへ来てもらわない限り会えません」と断る。これは非常に残酷のように見えますが、不登校の母親の言うとおりしていると、どこまで動かされるか分からない程、要求がエスカレートして行くのです。この頃私は、とことんやってみる決意をしていました。しばらくして祖父から電話がかかってきて「是非ともお宅へ御伺いしたい」と言う。私はこれまで自宅でクライアントと会った事は一度も無かったのです。両者は深くて親しくない関係であり、親しくなる事の危険性を嫌というほど知っていますので自宅では会わなかったのです。ところが向こうが自宅で会いたいという事は、祖父にしてみれば、私と早く親しい関係を持ちたいという表現であると感じました。切る事が出来ないし、行くのが恐いと思って随分と悩みました。自分の心に問い掛けた結果、結論が出たのです。危険であろうと、ここまでやってみたいと思うのならば、頑張ってみようと......このへんは相当原則を無視してしまうアプローチですが、この場合の母親は冷たい心の交流のない人、ところが心の奥のほうでしっかり子供をギュット掴んでいる、そういう母親を相手にして、この母親を変えなければならないのにそんな人も出て来ない。私が死にもの狂いになってやる必要性を強く感じたのです。そして自宅に呼ぶ事を了承しました。祖父と母親がやって来て、まず申し上げた事は「来たからには、皆で心を合わせてやりましょう。お宅の子供さんが学校に行かないという事は、子供さんだけの問題ではなくて家全体の問題のように思えます。翌日その家に行きました。昼に行ったのですが、本人はやはり寝ていました。しばらくすると、本当に嬉しそうにニコニコして出て来たのです。家へ行った感じとしては、非常に大きな家ですが、大きくて冷たく暗いといったものでした。私としてはその家の中でその子と話をするのが耐えられなかったので「君、自転車に乗ってどこかに行こう」というと喜んで外に出ました。実はこの子は昼は寝ていて、夜になると自転車でかなり遠くまで行っているという事でした。この子は、母親というか家の中に本当にガッチリ閉じ込められている感じで、学校へ行っていない。ところが母親とそういう感じで、心の底で結びついているような子は心の何処かでは、自立したい独立したいという気持ちが働いています。その時本当の自立は出来ないけれど、真似事としてせめて自転車で遠くまで夜中に飛び出していると感じたのです。この子の自立したい本当の動きは、そのまま動かずどこか陰の方で動いている。勿論本人も其れには気付いていないのです。その心の動きを私自身もやってみようと思ったのです。そして自転車で走り出すと、すごく話をしだしたのです。「実は、自分は小学校の頃も学校に行かなかった。幼稚園の時、中学の時も学校が嫌になった事がある」幼稚園から始まっているのですから不登校のつわものです。その時思いましたのは、この子の治療というのは私の考えているような「深いが親しくない関係」というような事では駄目で、どこかで相当親しい関係をもたずには進まない。どうして学校に行けなくなったのかとか、自己実現の仕事をしようとしているのかとか、母親はどう考えているのかといった重要なカウンセリングを行う前段階の親密になるという事が必要であったと感じたのです。次の休みには一緒にハイキングに行きました。この日は初めて父親に会いました。それまでは、父親がおられるのかどうかハッキリ分からないぐらいの感じでした。だいだいの不登校児の家庭でそうですが、この場合も家では権力が強くない方でした。尚この少年は一人息子でしたが、これも不登校児に多いのです。そして、ポツリポツリと話すのを聴いていると「自分の家は農家だが、母親は商売もしていて仕事によく出て行く。父親は勤めているし、祖父は畑に出ていって自分は一人になる事が多くお手伝いさんに育てられた」と言う。つまり母親との接触が非常に薄かったわけです。大きい農家なのに何故母親が子供を放ってまで商売に行くか疑問に思いました。そんなに儲けなくても子供の為に家にいればよさそうな気がしました。この頃、深さを犠牲にして親しくゆくより仕方がない、所謂内面的な変化というよりも、ともかくベタットひっいて私が母親になって、それを体験する事から始めようと思いました。積極的に働きかけハイキングに弁当持参で行ったりする事が随分続きました。そして次の段階でまたカウンセラーとクライアントの関係にもどして、自立し私から離れていってくれる事を目指しました。本格的に会い出して１ヵ月たって母親と一緒にカウンセリングに来た時「明日から登校すると言い出しました。自転車さえ新しく買ってくれたら登校すると...」私の知っているだけでも、自転車さえ買ってもらったら登校するという事例が三、四例あります。これは何か家から独立して自分の気持ち通りに走ってくれるという意味が大きいのではないかと思います。•・喜びすぎてはいけない事を教えられる・この結果を母親も私も凄く喜びました。母親は「帰りに自転車屋に寄って新しいものを買おう」と言い出し、その時は別れました。ところが夜遅く電話がかかって来て「おじいちゃんが新しい自転車を買う事を反対したら、プイと出ていってしまった」と言うのです。次にカウンセリングに来た時に、彼に「この前喜びすぎて、すまなかったな」と言っておきました。私が喜びすぎたという事は「行け」という事と同じです。クライアントに対して相当圧力がかかってしまったのです。これは、喜んではいけないという事ではなく、相手の意志を無視するほど、こちらの気持ちを押し付けたら良くないという事です。•・立派な青年になり、仕事に励む・それでこの子は就職しました。ただ私の中には、やはり学校に行っていた方がいいのではないかという常識がありカウンセリングがこれで終わったとは思えなかったのです。この子も休暇で帰って来ると「先生帰ってきました」と言って遊びに来てくれるのですが、なんとなく淋しそうな顔をしている気がするのです。そのような時は無茶苦茶でもいいから学校に行かせたらよかったかな、怒鳴りつけてでも行かせた方がよかったのではないかとさえ思った事さえありました。ところが段々とこの子が変わっていったのです。カウンセリングをスタートしてから8ヵ月すぎて就職をしたのですが、つぎの正月に遊びに来た時には非常に良い感じに変わっていて「先生行ってよかった、就職して本当によかった」と言う。そしてまた高校、中学と不登校で迷惑をかけた先生方に挨拶に行った。その後はクライアントとカウンセラーという関係ではなく、一個の人間として付き合うようになりました。３回目の正月が来た頃にはようやく商売も板についてきて、ようやく私も本当によかったなと思えました。•・このケースをかえりみて常に悪戦苦闘していて、決して上手く行かなかった。実際にやってみるとこんな感じでそんなに上手くいくものばかりではないようです。この事例によって随分多くの事を私は学ぶ事が出来たと思っています。カウンセリングていっても、色々な場合がある事、多くの問題と困難さを持っている事などを知って頂きたかったのです。

2006.11.02

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カウンセラーの基本的態度

カウンセラーの基本的態度私たちはカウンセラーになるわけではありませんが、子育てや友人の心が傷ついた時等に応用できるポイントがあるように思いましたので掲載させて頂きます。カウンセラーの基本的態度として無条件的積極的関心(unconditinal positive regard)それから、クライアントの言っている事に共感的に理解する、しかもその場合カウンセラーの態度はgenuineでなければならないと言っています。 1 無条件的積極的関心このように非常に上手くカウンセラーの態度を言いあらわしています。ところが、この表現を誤解されていたり或いは分からなくなっている場合が多いようです。無条件的積極的関心というのは、例えばクライアントが家出したいと言おうと、それに対してあくまでも良い意味での尊重をするという気持ちで接して行くと言うわけです。ところが実際の場ではなかなか実行は難しいものです。たとえばクライアントが自殺をしたいと言ったその時に、その人が自殺をしたいと言っている事を、無条件に積極的に関心を払えたら、これは素晴らしい事であると思います。ところが実際はなかなか出来ません。ともかく、死んでもらったら困るといった気持ちがすぐに出て来ます。するともう無条件にはなりません。死ななかったらいいのにと思うとという事は、もう条件づきになっています。そこで初心者のかたは、それをやめて、何とか積極的関心をもとうとするのですが、とてもできません。それよりも大切な事は自分はカウンセラーとして、無条件的な積極的関心を狙いとしているのだけれど、目標にほど遠い人間だということをまず認める事が大切だと思います。そういう自分に対しても積極的関心をもってやらなければなりません。そういう点からいいますと、相手のいう事をこちらが無条件に聴けないという事が生じた時、むしろそういう事も尊重すべきだと思います。ここで大切なのは、相手が言った時に無条件に尊重できなければ、それは文句なしに素晴らしいのですが、ところが出来ないという事を我々は尊重しましょう。具体的に言いますと、相手が自殺したいという場合、それを私は無条件に肯定出来ない。その時は、自殺はやめて下さいと言わなければ仕方ありません。クライアントのした事に、カウンセラーが積極的な無条件な関心を払う事ができて、一段に高く上がるような事がくるまでには、ある程度の時間が必要です。それよりも早く、内面的なものがですぎた場合は、クライアントとカウンセラーで消化することができない。其の為にかえってカウンセリングが中断してしまったり関係がまずくなったりします。無条件的関心という事を思いすぎて、出来もしないのにその真似をするのは危ない。これが出来れば一番いいのですが生身の人間としては、三番目か四番めくらいのことしか出来ない事が多ようです。 2 共感的理解共感的理解という事について一番知りたが事は「自分の体験していない事を共感出来るのか」という事です。ひとつの経験を深く経験する事が出来る人は、それを共通の因子として経験の枠組みを広げることが出来ます。極端な言い方をしますと、私が道端で思わず花のついた雑草を踏みつけた時、その体験を本当に深めると、人が死ぬという感じ、人が殺されるというにさえつながると思います。カウンセリングをする人は、自分の経験を深める事を常に考えなければなりません。同じ事をしても深く経験した人は、それを共通の因子として多くの事が共感できるようになりますし、浅いところで止まっている人は、少しの事しか共感できません。しかし、これとてもある程度の範囲があります。実際に頭痛の経験がある位では盲腸の手術の痛みが分かるとまで言えるのかどうかは疑問です。その場合、その人のした体験の種類と、深さとの両方によって共感しうる範囲が段々ひろがって行くのです。共感的理解といいますと、日本人の通念として何かその人と同じ事を感じねばならないと思いすぎる傾向があります。クライアントが主人が大酒のみで、お金を使って無茶苦茶だということを言われると自分はそんな経験をした事がないのでそれは分からない。あるいは、気の毒だなとは思うけれど本当は分からないと考え込んでしまう。ところが絶対に本当に分かる事はないのです。結局自分のやって来た体験を共通の因子として、それにつながって行こうとします。共感的理解というものは、その人がされた事と、私のした事が良く似ていて共感できるのではなくて、その人のした事と、私の体験は相当違うのだが或いは違う故に、その違う体験を共通に感じ合おうとしてこそ、二人は深い理解にいたるといってよいのかもしれません。だから、家出をしたいという子供の気持ちがそのまま分かるのではなくて、もっと自分の体験ほ底の方へ深めいこうとすると、共通の因子として「自立」というものがでてくる。自立の意志は誰にでもある。そのところで子供と接する事ができる。そういうのがむしろ共感的理解といってよいのかもしれません。それを皆、浅薄に考えすぎて共感的理解というと、人が家出したいという気持ちが、そのまま自分に伝わらなければならないと思ってしまう。それよりも自分の今までの体験と、今話をしているクライアントの体験の共通因子そこまで降りて行くのだ、ところが共通の因子まで到達する為には相当深くおりていかなければならない。段々深くつながって行くと、例えば家出という事の為に自立につながって行く。或いは自殺という事は、そこから大きな立ち上がりを経験しようという事が、我々の心につながることになるのです。そういう事を共感的理解と考えるべきではないでしょうか。ともかくカウンセリングをするうえではそういう態度の方がいいのではないかと思います。 3 純粋 genuineということは誤解される事が多いように思ます。純粋というように訳してありますと、これも日本人が好きな言葉でして、純粋という浅薄な理解をしてしまいがちです。私はカウンセラーというものは音楽の指揮者に似ている点があると思います。つまり、メロディーだけを聞いてはいない。メロディーから低音まで全部の音がそのまま聞こえているのです。我々素人が聞いていると、メロディーだけに注意して他の音を聞いていない。ところが、実際はメロディー以外の音が鳴っているから素晴らしいわけで、オーケストラの指揮者はその全部の音をそのまま聞いているわけです。それと同じで人間の心というものは、オーケストラの楽器以上に色々と鳴っていると思います。その全部の音を高鳴らすという事がgenuineです。ものすごく難しい事です。しかし、我々がカウンセラーという専門的な職業を選ぶ限り、他人よりそれが出来るようにならなければならないと思います。自分の心に高鳴った音を、一つの言葉で他人より効果的に表現する方法を、我々は身につけなければなりません。そう言いますと、口が上手であったらいいのかと思われるかもしれませんが、そうではなく高まりを本当に感じた者こそが言える言葉を出せるようになるという事です。或いは言葉でメロディーを表わす時には身振りは低音を奏して、クライアントとカウンセラーの関係のなかで、一つのハーモニーを作り上げる努力を払わねばなりません。カウンセラーは心の動きを的確に表現出来なければなりませんが、そのような意味では、実はそれほどの心の高まりを歌い上げる事の出来る人々は他の世界にも大勢いるのです。例えば詩人・小説家・映画監督等など。ですからカウンセラーもそういう事までも勉強するべきだと思います。一つの詩をみたり、音楽を聞いたりしても、我々の心を豊かにします。我々の心の高まりを一つの表現に流し込むような形を我々が勉強する、研究するという事につながってくると思います。こういうふうに考えてきますとカウンセラーの勉強する事は実にたくさんある事に気付くのです。ここにまた、よく質問される事にgenuineにやろうと思うがなかなか難しい。 genuineであると事と、無条件の尊重という事が両立しませんと言う人があります。単純に考えている人は、例えば無条件に尊重したいと思っていると、クライアントが死にたいといった場合、自分の気持ちにgenuineに従うと、ともかく死んでもらったらカウンセラーとして困る。そこで「死んだらいけません」と言いたい。しかし無条件に積極的関心を払えば「死にたいのですね」と言わなければならない。一体どちらをしたらよいのですかという質問をよく受けます。その事については、そういう二つのものがあるのがカウンセラーです、と答えます。カウンセラー自身がふらふらになって、その二つを少しも誤魔化さずに心のなかで高ならせて迷い抜く事です。そこに答えがあるのです。その中でのどれだけの小さい声、どれだけの大きい声も全部心の中に響いてくるカウンセラーほどgeniuneというのです。自己一致というのです。だから良い事も悪い事も、大きい声も小さい声も全部高鳴って、そこからほとばしり出したものを行うのです。死んでもらったら困るという事のみに囚われると、相手の死にたい気持ちを無視してしまって、死んではいけないとばかり思ってしまう。あるいは死にたがっている相手の感情にのみ注目すると、死にたがっている人は死なせたらいいと割り切ってしまって、自分の咎めたい気持ちを無視してしまう。これはどちらにしてもgeniuneではにいわけです。そのわうな意味ではカウンセラーは、クライアントのみならず、カウンセラー自身に対して心を開いていないと駄目だと思います。「耳を傾けて聴く」ことを強調していましたが、実の所我々の耳はクライアントのみならず、カウンセラーの内面に対しても開かれていないと駄目だと思います。さらに制限された場所と時間を区切って実施すべきです。普通の社交的な場面では、あまりにも難しくて我々は出来ません。普通の人間関係で相手の言う事を無条件な尊重を払うと、抜きさしならない場所に追い込まれて困る事になります。だから社交的な場面では、我々は話を「適当に聞く」事によってそうならないようにします。むしろ、そういう深い話を聞かないようにするといえます。自分の能力を知っている事は、専門家である為の一つの条件です。しかし能力は自分で高めるものです。専門的にそれをやっている人は、野球にしたって、相撲にしろ物凄修練がある。同様に我々カウンセリングを専門にするという事は、よほどの覚悟と勉強がいるという事を忘れてはなりません。それだけの準備、心構えを我々はもたねばなりません。

2006.11.01

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