「アヒルと鴨のコインロッカー」
娘の友人から借りた本。映画から観たけれど、この作品は原作から読むほうがよかった。全てを知ってしまってから読むには惜しすぎる。動物虐待、死、異国人、謎、言葉にすると悪いことを連想させられるはずなのに、なぜかこの本は優しさがにじみ出ている。ボブ・ディランの歌のせいか、作者そのものなのか。作者の文は一文字、一文字に意味があり、無駄なんてどこにもない。つながっていく線。2年前に起こった出来事と現在の出来事がきれいにつながり、まとまっていく。すべてが完璧なシナリオになっている。すごい作者だなあと思った。河崎もドジルも琴美も麗子さんもそして僕もみんな魅力ある人物だ。以前に書いた「アヒルと鴨のコインロッカー」の映画のレビューはこちら。