「あっもしもし yukeiちゃん…」
と
相変わらずの甲高い声
友達のkonちゃんから電話がきた
もちろん夢の話
彼女はもうこの世にはいない
彼女の声
とても懐かしかった
konちゃんは学生時代の友達
とても優しい子
卒業後も仲良くしていました
彼女が亡くなったのは2年前の夏
私はゆうたんを身ごもって
3ヶ月のときでした
突然の知らせ
「konちゃんが亡くなった」
何の意味だかも分からず
そのまま話を聞いていた
どうも彼女は妊娠していたらしい
3ヶ月のときに入院
彼女はかなり大きい「子宮筋腫」を持っていた
赤ちゃんがお腹の中で成長していくと
筋腫で圧迫されてしまうらしい
絶対安静が続く
担当医には
「子供はダメかも」
と言われていた
7ヶ月の時に子宮の中での
赤ちゃんの成育がもう限界らしく
帝王切開をすることになった
わずか800gの女の子が誕生した
でも彼女は昏睡状態
10日間続いた…
その後彼女は目を覚まさなかった
我が子を抱かぬまま逝ってしまった
死因は原因不明
解剖しても分からなかった
どんなに無念だったか
考えただけでも辛い
彼女のお葬式
私はほとんど放心状態
最後のお別れのとき
私は彼女の額に手を触れた
とてもとても冷たかった
今でも彼女がこの世にいない事が信じられない
ただ2年ほど海外にでも行って
会っていない様な気がする
彼女の子供は超未熟児で生まれた為
何度か目の手術を受けている
でも今はすこぶる元気な2歳児
ゆうたんと同学年
konちゃんが生きていたら
色々育児の話、相談などできたのにな…
まだ彼女と一緒に映っているビデオなどは
見れないまま
まだ見れない
でもいつか懐かしく笑って見れるかな
今日のkonちゃんの声はとても元気だった
少しホッとした
かなり話したと思うんだけど
内容を忘れてしまった
ごめんね
また私の夢に遊びに来てね
今度は電話ではなく直接話そうよ
10月には友達とお墓参りに行くよ
ゆうたんも連れてね