日本人でもあり中国人でもある
先日、3歳半になったチビちゃんを連れてバスに乗ったところ、隣に座っていたおばさんから、「なにじんですか?」と聞かれました。つばめと長男が会話するのを聞き、どうも中国語ではなさそうだと、不思議に思っていたようです。つばめが、「私は日本人で、この子は中国人なんです」 と答えたところ、長男が横からすかさず、「ボク、中国人でもあるし、日本人でもあるんだよ」と答えました。それを聞いたつばめ、へーっ、と感心。この子、そんな風に思っていたんだなあ。長男が生まれ、中国国籍(戸籍)に入れた時点で、「中国で生まれ育ち、中国国籍を持つこの子は、 たとえ日本国籍を留保していても、 自分は中国人だというアイデンティティーを持つに違いない」と思ったものでしたが、本人は「日本人でもある」と思っていると知り、ちょっと驚いた次第。2歳ぐらいまでは、母といる時間が圧倒的に多かった長男、言葉は日本語と中国語、両方できましたが、明らかに日本語優勢でした。それが長女が生まれてからしばらく、長男にかまってやる時間があまりとれず、中国の家族と接する時間がぐっと増えたせいもあり、あっという間に中国語優勢に。現地公立幼稚園の半日クラスに入れたこともあり、中国語は2歳半で完全に母を超え、現地の子と同等にペラペラしゃべるように。長男に、「日本語と中国語、どっちが上手なの?」と聞くと、迷わず、「中国語」と答えるようになっていました。それが最近、同じ質問をすると、「ボク、どっちも上手なの♪」とちょっと自慢げに答えるように。確かにつばめが見ても、最近の長男の語学力は日本語と中国語、ほぼ同じぐらいに感じられます。今年のお正月に日本に約3週間帰省したことで、再び日本語力がUPしたようです。そればかりか、中国に戻って以来、時々、「ボク、日本に行きたい」ともらすように。なぜかと聞くと、「だって、日本おもしろいもん」と答えます。そのほか、「ボク、日本の幼稚園に行きたい」と言うので、「じゃあ、中国の幼稚園は行かないの? お友達もいっぱいいるでしょ?」と言うと、「中国の幼稚園と日本の幼稚園、どっちも行きたい」と答えたり、「チビちゃんは中国で学校に行くでしょう?」と母が言うと、「なんでボク、日本で学校に行かないの?」と聞いてきたり。どうやら日本にあこがれがあって、日本で暮らしたいと思っているふしがあります。ま、長男にとって、中国での生活が日常生活で、日本での3週間や1か月は非日常なわけで、だからこそ、なにもかもが新鮮で、とても楽しかったに違いありません。理由はどうあれ、日本によいイメージを持っているらしいことを、母のつばめとしてはうれしく思っています。チビちゃんのような日中ハーフがどういうアイデンティティーを持つかは育った環境により様々だと思いますが、言葉ができるかどうかというのは、ひとつの大きなポイントなのではないかと感じています。子供達に日本語を母国語並みに身につけさせてやるのが母からのプレゼント、と思って、毎日せっせと日本語で子供たちに話しかけているつばめです。P1110830 posted by (C)つばめ