お手玉作り
義母は、料理が上手なばかりでなく、子供たちの布団や綿入れ服を作るなど、裁縫も上手で、まさに中国の良妻賢母とでもいうべき人でした。そんな義母が亡くなって、まず困ったのは食事のことでしたが、そのこと以外にも、裁縫に関することで義父が焦った(ように見えた)ことが。それは幼稚園の提出物。義父は毎日、幼稚園へ上の子のお迎えに行ってくれているのですが、ある日、幼稚園から、「お遊戯で使うお手玉を持参すること」とのお達し。「去年、おばあちゃん(義母)が作ったお手玉が あったはずだけど、どこに行ったのか・・・」と、途方に暮れた様子。つばめが、「私、作りますから」と言うと、不安ながらもちょっとほっとした模様。義父は、料理もできないけど、裁縫など全くしたことがないので、自分にはどうしようもない。だから、つばめが「作る」といったことで自分はこれ以上考えなくていいという意味で、ほっとしたようだ。(「お前作ったことあるのか?作れるのか?」と 言われるかと思ったら、言われなかった笑))だいたい今まで、チビちゃんの幼稚園の提出物を義母が作っていたこと自体おかしいとつばめは思うのだが、つばめが「作る」と言っても、義母を含め家族みんなが、「いやいや、おばあちゃんが作るから」と、つばめに作らせてもらえなかった。確かに、義母の裁縫の腕はつばめよりずっと上だからちゃんとした物ができあがるのは自明のことなのだが、子供のことは親が責任を持つべきでは?という日本の常識がわずかに残っているつばめからすると、なんとなく自分の仕事を義母に持っていかれた気がしたものだ。つばめはお世辞にも裁縫上手とはいえないし、好きかと言われれば性に合わないほうだと思う。しかし、わが子のためとなれば、「できなくても、何とかやらなければ」というのが普通の(日本の)親の心境だろう。夫が心配して、「ボクがやろうか?」なんて言ってきたけど、夫が針を持っているのなんてただの一度も見たことがない。つばめは普段、裁縫なんてほとんどしないけど、一応日本の学校教育を受けた身である。基本の基本は学校で一度習っているわけで、子供のズボンのすそ上げや、破れた服の繕いぐらいはまぁおぼつかない手つきながら、するわけである。お手玉なんて作ったことないけど、何か立体的な小袋のようなものを縫って、中に小豆か何か入れればいいわけでしょ?ということで、作ってみました。これがちゃんとしたママだと、子供が好きそうな布を買いに行ったりしてかわいく作ってあげるのだろうけど、つばめがお手玉の話を聞いたのは夜で、翌日の朝に提出ということだったので、家の穴あきシーツのはぎれを使って、作りました。↓お手玉(沙包)IMG_0436 posted by (C)つばめ日本のお手玉はどういう風に作られているかじっくり見たこともなかったので忘れちゃったけど、確か義母が、三角や四角(サイコロ型)のお手玉を作っていた気がして、四角より三角のほうが縫う距離が少ない(笑)と思い、三角にしてみました。縫い目は決してきれいとはいえないけど、そんなとこまで誰も見ないでしょ(笑)。大きさは、日本のお手玉より大きく、日本と遊び方もちょっと違うようです。(蹴ったりして遊ぶ?)とにかく、提出物ができて、よかった、よかった。幼稚園から突き戻されてこなかったらもうそれでよし、ということで(笑)。針仕事は疲れるけど、「自分で自分の子供の面倒が見られる」というごく基本のことにちょっとした喜びを感じているつばめです。↓幼稚園の発表会IMG_0354 posted by (C)つばめ