小学校受付窓口、HP打ち込みになったけど・・・
先日、北京市の小学校入学の申し込み方法が今年から教育委員会のHPに個人情報を入力する方式に変わったこと、コネやお金で指定区をまたいで子供にいい小学校を選んで行かせる等が、今までより難しくなるようだということを書きましたが、今日近所のママ友たちにその話題を振ってみると、「そうそう、以前より難しくなったわよ。 でも、中国は上に政策あり、下に対策あり、 っていうでしょ。 HPに打ち込む前に、まず入学の1年前から、 コネを探すのが先。HP情報入力なんて、 コネさえあれば何とでもなるんだから。」とのことでした。うちのチビちゃんは、来年の9月に小学校入学だから、今年の9月頃からコネを探し、実際の入学手続きが始まる春頃までに、「入学可能」との返事をもらうことがまず大切だそう。コネも、決定権のある人に直接アプローチできればそれがベストだが、なければ少しでもつながりのある人を探して、その人からその上の人へ、その上の人からまた上の人へとお願いする形で、最後に決定権のある人につながるようにするのだそう。そして、権力者までの距離が何層にもなればなるほど、その間にかかる謝礼(ワイロ?)も増えていく格好。ポイントは、こちらはお願いする側だから、つながりをつけてくれそうな人にこちらから頻繁に連絡を取り、贈り物や食事への招待など、忘れられないようにその存在をアピールし続けることが大切だとか。うちの近所に、「景山学校」という小・中一貫の学校があるのだが、子供をそこに通わせているママ友は、クラスに指定区ということで入った生徒はたったの2名で、他はすべてコネ&お金を積んで越境で入った子供ばかりだそう。そして、その額が半端ではない。「二、三十万はかかるんでしょうね?」と振ってみると、「去年は五十万積んでも入れなかった知り合いがいるのよ」との話。五十万!?日本円にしてざっと750万円?小学校入学にして、学費以外にこれだけの費用がかかるのだ。お金だけではない。このお金を払うルート(=コネ)がないといけないのはいうまでもない。「でも、景山学校は、小・中一貫でしょ。 高校もあって6割が内部進学だから、 中程度の成績を保っていれば、 高校までほぼ保証されると思ったら、 1回で(コネ探し&謝礼が)すむならいいかな~って。」とそのママ友。このママ友は、昌平区に家があるそうだが、子供を景山学校に通わせるために、わざわざうちの小区に部屋を借りているのだ。そのお金だってバカにならない。みんな、金持ちなのだ。どうりで、うちのボロアパートの前にやれベンツだの、アウディーだの高級外車がずらりと止まっているわけだ。うちにはその金額は無理、と告げると、「でも、政治家の子弟なんかは、景山じゃなくて、 史家小学に行くみたいよ。そっちを当たってみたら?」だって。実は史家小学は、うちから一番近い小学校だが、そっちはますます入れそうにもない。お金の前に、そういう背景がないと、まず無理なんじゃないかなぁ。。。「景山学校の裏にある灯市口小学はどうですか?」と聞いてみると、「う~ん、最近いい先生がどんどん流出してるみたいよ」とのこと。やっぱり、いい先生は、よりよい学校に流れていくのですね。先生も、高給を提示されると、そっちに動くだろうし。「この地区指定の校尉小学だったら、 HPに登録すれば、入学可能なのですよね?」と聞いてみると、「そりゃそうだけど、あそこはやっぱりよくない。 やっぱりコネを探したほうがいいわよ」と強く勧められました。そっかー。。。ママ友、ババ友達の話を聞いて、今年から小学校入学の受付窓口が教育委員会のHP打ち込みになったといったって、実質的にはコネを探すのがより難しくなっただけで、以前と変わらぬコネ、カネを積んで越境という現象が脈々と続いて行きそうだということを知り、ここは中国、「HP入力で学齢期の子供は全員近くの小学校に入学♪」なんていう正面からの情報をそのままうのみにしていた自分の浅はかさに、思わず深いため息をついたつばめなのでした。