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ニーハオ中国

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2006/07/27
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カテゴリ:中国発見・気づき
出張2日目。

大学の「実力者」たちと車で小旅行。
何が「実力者」かというと・・・

まず旅行先の高速道路を降りると、
税務局長から政府の高官まで十数人の迎えが待っていて、
私たちを熱烈歓迎してくれた。
観光先から食事をするレストラン、宿泊先まで
何から何まで手配してくださった。
手配だけじゃなく、朝から晩まで、
車を出して先導し、お付き合いくださるのだ。

彼らは大学のW教授の知り合いの方々。
税務局の局長さんの一声で、税務局内のホテルの
スイートルームに無料で泊まらせてもらい、
夜はミニコンサートにも連れて行ってくださった。
レストランに行くと、おかみさんがわざわざ出てきて挨拶し、
いろんなサービスがつく。
W教授は、ここの市長さんとも知り合いで、
学校を作る話とか、いろいろ相談したりしていたそうだ。

W教授の知り合いというだけで、
見も知らぬ私たちに、誠心誠意尽くしてくださる
方々には、感謝と驚きを感じるとともに、
中国の「実力者」に思いを馳せた。

私の考えの中では、「仕事ができる」といえば、
会社でまじめに働いて営業成績がいい、とか、
周りの2倍以上働いて、すごい仕事量をテキパキこなすとか
いうイメージがあったが、今、目の前に繰り広げられている
ことを見ていると、「仕事ができる」の意味が
また全然違って見えてくる。

こちらで「仕事ができる」「実力がある」というのは、
あちこちに顔が利いて融通をつけられる、
その影響力の大きさをいうものらしい。
W教授が来る、というだけで、その地方の有力者が
ぞくぞく集まってくることによって、W教授の実力が示され、
教授にとっては、大きく面子が立つということもある。

宴会の席にえらい人を呼んでこられたり、
入れない観光地に入れたり。。。
実力者は、知り合いを通じていろんなことができる。
その中には、電話一本で観光地のチケットを買わずに
顔パスで通れるようにするとか、
パトカーを私用で使うとか、
大学入試の点数の上乗せとかいうような、
日本人の想像の範囲を超えることも含まれる。
こういうが中国でいう「実力」で、
日本人の考える「実力テスト」の「実力」とは
意味が根本的に違うようだ。

もちろん、日本にも「影の実力者」などという言葉があるが、
政界や経済界の大物に対して使うことが多くて、
身近に「実力者」を実感することは少ない。
「仕事のできる人」っていうのは、見る機会もあるけど・・・。

中国では、仕事ができる人に対して、「あの人は実力がある」などと
いう言い方をするが、この場合の「実力」とは、人脈があり、
周りに対する影響力を持っていることを指すようだ。
中国ではあちこちに顔が利かないと、まともに仕事が進まない。
コネと人間関係をうまく渡れないで、仕事だけできる、
なんてことはありえないのだ。

日本でも、上のほうにいくとそういうつながりが
重要になっていくのだろうけど、
中国では、ごく普通の仕事場でも、
こういう影響力の大きさで、その人がどのぐらい
仕事ができるかという、そのレベルを測られることが多い。

それにしても。
「影響力の大きさ」=「実力」みたいなのが徹底している中国人は、
ほんと、政治家みたいだなーって思う。





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Last updated  2006/07/31 01:41:08 AM
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