カテゴリ:中国生活
今日は、山東省出身の才女、李清照の宋詞を習った。
薄霧濃雲愁永昼,瑞脳消金獣。 佳節又重陽,玉枕紗厨,半夜涼初透。 東籬把酒黄昏後,有暗香盈袖。 莫道不消魂,簾巻西風, 人比黄花痩。 薄霧、濃雲が長い白昼を覆って心が晴れず、 ただ瑞脳(お香)が金獣形香炉の中で燃えゆく。 重陽節(旧暦九月九日)がまたやってきて、 夜半の冷気が蚊帳の玉枕にまで染み透ってくる。 東の垣根で美酒を手に日は暮れて、 わが袖香りに満ち満ちる。 感傷なしと言うことなかれ、 秋の西風が簾を巻き上げる頃には、 人は菊の花よりもさらに痩せ細っていることよ。 《以上、つばめの解釈》 秋の日の退屈と傷心を表現した 女性の細やかな感性あふれる詞。 家庭教師のZちゃんによると、 夫と離れたわびしい日々を表現していて、 つまりはラブレターなのだそうだ。 この詞全体に流れるメッセージは、 「あなたがいない毎日は、何もかもがつまらないわ。」 こんな詞を書き付けて夫に送るなんて、 かわいい女性ですね。 それにしてもこの詞にただよう感性、 何かに似ているような・・・。 そう、枕草子だ。秋は夕暮れ、冬は早朝-。 すると李清照はさしずめ、中国の清少納言? 李清照は宋代(1084-1155)の人だから、 清少納言より100年ぐらい後の年代になるのだろうけど。 李清照は名門出身の才女のうえ、 とびきりの美人だったそうだ。 日本では、中国の唐詩が有名だが、 宋代の宋詞は、詞にメロディーがついていたらしい。 素敵。李清照の詞は、どんなメロディーに乗って 歌われたのだろう。 この作者独特の空気感と感性あふれる詞に、 心魅かれてやまない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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