カテゴリ:中国生活
済南から北京への道中、
高速道路でお金を払おうとして、 夫の財布を開けたら、いろんな領収書が ドッサリ出てきた。 特につばめの目を引いたのが、 3000元、4000元の食事の領収書。 夫に聞くと、ここ数日の接待費だそう。 会社のトップが来ているのに、 普通の食事では接待できないとのことで、 必然、あわびやふかひれの大判振る舞いとなるそう。 どこに行ってもそんなものばかり食べさせられるトップも 飽き飽きだろうが、だからといって それをやめるわけにはいかない。 中国では、接待の金額が、その人への重視度を 表していると考える文化があるようで、 食べたいかどうか、おいしいかどうかは関係なく、 とにかく値段の張るものを注文するということになる。 接待される側も、別に食べたいわけではなくても、 それだけ自分は重視されているんだということで、 心の満足を得る。 ほんとは屋台の焼き鳥が食べたくても、 そんなことを言うのは、本人の格を落とすことになるので、 特に面子を重視する場面では、そんなこと言えないらしい。 日本人はより「実」を取る傾向があり、 中国人はより「虚」に傾いていると感じる。 つばめからしてみれば、 中国人のそういうやり方は、 無駄以外のなにものでもないと感じられるのだが、 こっちでは何より面子が大切、金額が大切、なのだ。 「金額が純粋に相手への重視度と受け取られる」 のが特に中国人の考え方らしく、 ビジネス上の慣習めいたものらしい。 日本でも接待というのはあるだろうが、 金額第一というより、相手の望むもの、望むことを 提供するという基本がある気がする。 中国は、相手の望む望まざるにかかわらず、 まずは札束を切ることで、相手への接待の気持ちを表す というところが、日本と随分違う気がする。 だから中国人のお金の使い方は、 日本人と随分違う。 好きかどうかよりも、 金額が高いかどうかが相当に重視される。 値段が張る接待、値段が張るものを 身につけることがステータス、 そういう文化だから、 高級品が飛ぶように売れるのだろう。 最近、うちの熱帯魚が赤ちゃんをたくさん産んだので、 夫に、 「会社で何匹か飼ってみたら?心が和むよ」 と勧めると、 「会社のリーダーが、そんなちっちゃい魚飼ってたら、 訪問に来た商談相手に馬鹿にされて、ビジネスに差し障る」 と断られた。 オフィスで飼うなら、見栄えのよい高級魚や 立派な植物じゃないといけないらしい。 ほんとは、かわいい熱帯魚やおじぎ草に 心ときめく夫なのにね。 これも面子の問題? いやいや、中国ビジネスの世界、奥が深いです。 (ビジネス関係でなければ、ここまでじゃないとは 思うんですけどね!) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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