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ニーハオ中国

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2010/05/16
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カテゴリ:中国生活
3月中旬のことなので大分前の話になるが、
ある日の北京青年新聞を読んでいると、
「両会」と呼ばれる二つの会議の終了後に
行われた記者会見の記事が目に留まった。

ドイツ人の記者が会見の場で、
中国の温家宝総理に対して質問した。
この記者の質問はかなり婉曲だったのだが、
はっきり言うと、中国は大国になりつつあるのだから、
国際社会でより多くの責任を担うべきだが、
中国にそのような責任能力やリーダー能力はあるのか、
またそうしたいという意思はあるのかと問うたのである。

この質問に対して温家宝総理は、

「あなたの質問の仕方はとても平和的ですね。
 実際のところ、今の世論には、『中国強硬論』『中国傲慢論』
 なる観点が出現してきています。この機会を借りて
 私達がどのように自分を見ているかを述べたいと思います。」

とにこやかに受けた後、中国が中国を
どのように見ているかを語り始めた。

「まず第一に、中国のここ数年の
 経済発展スピードはとても速いですが、
 都市と農村の不均衡、地区の不均衡、
 さらには人口が多く、基礎が薄いなど、
 我々は今発展の初期段階にいるといえます。
 (中略)
 私はよく記者の方に中国の農村と中西部地区を見ることを
 勧めているのですが、そういう地区を見ていただくと、
 上海北京の発展が中国全体の発展を代表しているわけではない
 ということをお分かりいただけると思います。
 我々は小康(社会全体が平均的に健康で安定している社会)
 の目標を実現するためには、まだ相当な努力が必要です。
 中国が中等発展途上国になるためには、
 少なくとも今世紀の中頃までかかるでしょうし、
 真の意味での現代化を実現するには、
 あと百年もしくはそれ以上の長い年月がかかるでしょう。」

これを読んで、へぇ~、と感心するつばめ。
中国は海外から自己がどう見られているかを
しっかりキャッチしているのだ。そして、

中国よ、最近ちょっとおごり高ぶってるんじゃないの~、
『中国傲慢論』に対しては、

「いえいえ、私たちはまだ発展の初期段階ですよ。
 基礎は薄いし、人口問題や農村問題など、
 いろんな問題があるんですよ~」

という現状認識を示し、

中国みたいなわけの分からない国が発展して
巨大な影響力を持つようになると恐ろしいことになる、
という『中国脅威論』に対しては、

「いえいえ、私たちはまだ発展の初期段階で、
 とても皆様発展途上国には遠く及びません。
 皆様と肩を並べるのには、あと100年は
 かかりますから、まぁ、安心してください」

と自分たちの存在が、当面先進国の脅威には
なりえないことを主張している。

このように中国が、自身の存在を
過大評価するでもなく、過小評価するでもなく、
客観的な目でしっかり認識しているのに
ちょっと驚いた。
そういう客観的な目を持っている点が
同じ社会主義国家でも北朝鮮などと
大きく異なる点だと思う。
こういう国は今後だんだんよくなることはあっても、
悪くなっていくことはないだろう。

日本でも中国脅威論や中国傲慢論が盛んだが、
そういう論を唱える人たちに
つばめは言いたい。
中国はあなた方よりもずっと客観的に
そして冷静に自分を見ていますよ、と。





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Last updated  2010/05/17 12:18:05 AM
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