義父母の家には親戚の人が時々泊まりに来ます。
ある日1階に下りてみると、親戚の人が来ていてびっくり。
びっくりしたのはつばめだけではなく、
義父母も突然の訪問に少々戸惑い気味。
「中国では、訪問前に連絡したりしないんですか?」
と義母に聞いてみると、
「そうだねえ、事前にいつ行くと連絡するのは、
『ご馳走用意しておいてね』という風に思われるし、
事前に連絡して行くような水臭い関係ではない、
家族同様に扱ってくれていい(家にある適当な残り物を食べます)
というのでアポなしで来るのだと思うけど、
正直、突然来られると、ご飯の準備もないし、困るのよねぇ」
と義母。親戚と言っても、本当に気のおけない親戚ではなく、
ちょっと距離がある感じ。
「次は連絡してから来て下さいね、って言っておけば
いいんじゃないですか」
と言ってみたが、義母、首を振るばかり。
そんなことは言えないらしい。
それは、「突然来られて迷惑だ」と
言うに等しいのかもしれません。
来るのもいつ来るか分からなければ、
帰るのもいつ帰るか分からない。
いつかの長期休暇に田舎から別の親戚が来た時に、
夫に、「親戚のみんなはいつ帰るの?」と
聞いてみたら、分からないという。
来るのはいつ行く(から迎えに来てほしい)と
連絡はあったようだけど、
「いつまで」という話はなかったらしい。
普通はいつからいつまで泊まるのでよろしくって
連絡があるものじゃないの?
親戚が来ている間は、夫が親戚を連れて北京案内など
アシストしたり、色々お世話もしなければなりません。
相手の予定が分からなかったら、
こっちの休日の予定も立てられないし、
いつまでいるのか聞いてみたらダメなの、
と言うと、帰る日を聞くのは、
「早く帰れ」という風に取られるので、
普通はあまり聞かないというのだ。
いつまででもいてくれていいよ、ということなのかも
しれないけど、先の予定が全く分からないというのは
日本人のつばめにしてみれば、心もとない。
「休暇は何日までで、仕事や子供の学校の準備などから考えて、
たぶん○日ぐらいには帰るだろう」
とだいたいの日程を推測するのみ。
本当に帰る日を知ることが必要な場合は
それとなく聞くらしいけど、
そうじゃなければ帰る日については触れない
うちの家族です。
それにしても。
「事前に訪問の約束をする」→ご馳走準備して待ってて
「いつまで滞在するの?」→早く帰れ
まさかそんな意味に取られるとは、
日本人のつばめには想像もできず。
だけど、気のおけないはずの親戚づきあいで、
いつ来ていつ帰るかも聞けないなんて不便だなぁ。
中国人がみんなこんなだとは思わないし、
ビジネス現場ではこんな曖昧ではないのかもしれないけど、
なにげない会話が、本来の意味からかなり飛躍した意味に
解されることに驚きを隠せません。
中国人と会話する時は、単純に言葉どおり取るのではなく、
言動の裏に含まれる別の意味がないかどうか、
また自分の言動が別の意味に取られてしまっていないか、
注意しないといけないなー、と思うつばめです。
(注意していても、文化が違うから気付かないのだけど!)