カテゴリ:中国生活
先日、「お手伝いさんを雇う主婦がいっぱい!」の中で、
「中国ではちょっとハイクラスの中国人家庭なら、 お手伝いさんを雇っているという話は割合普通に聞く」 と書きましたが、 「『ちょっとハイクラス』って何よ。 つばめの周りはお手伝いさんを雇うような 『ちょっとハイクラス』の人がいっぱいいるって 言いたいわけ?結構な生活をなさっていること!」 と不愉快に感じた人もいたかもしれません。 日本では、つばめの周辺でお手伝いさんを雇っている という話は聞いたことがなかったのですが (当然つばめが一般庶民のせいもある)、 北京では道を歩くとあちこちでお手伝いさんや ベビーシッターさんを見かけます。 別につばめ自身がハイクラスな生活をしているというのではなく、 中国の生活の中で、お手伝いを雇うというのが、 結構一般的にあるということを言いたかったのです。 ほとんどの女性が働くのが普通の中国ですが、 ママは産後3か月ちょっとで仕事復帰しないといけません。 では生後3か月の子をどうするか。 地方から働きに来ている場合、 親に夫婦宅に来てもらって家事育児を頼むか、 子供を地方の親元に送り、 夫婦は年数回子供に会いに行くか(←これ結構多いです)、 そうでなければ、赤ちゃんを安心して預けられる 託児所等が普及していない中国では、 お手伝い(兼ベビーシッター)を雇うしかないでしょう。 そしてお手伝いさんを雇う値段も、夫婦共働きなら、 一般家庭でもちょっと頑張れば出せない値段ではない。 「ちょっとハイクラス」と書きましたが、 「中流以上」と言い換えたほうがいいかもしれません。 お手伝いさんを雇っている家庭も、優雅に、というより、 やむにやまれぬ事情で、という場合も多いのです。 では、お手伝いをしているような家庭ではどうかというと、 わが子は田舎の親に預けて、都会にお手伝いさんをしに 出てきているというのが結構多いのではないかと思います。 いわゆる出稼ぎですね。 また近くの市場の豆腐屋さんは、 子供が生後1か月になるかならないかの 子供を抱っこしながら店頭に立っていました。 だから、中国でみんながみんな、 お手伝いさんを雇っているかといえば 当然そうではないでしょう。 でも、中国在住の日本人の生活レベルは こちらでは中流以上に入っている人がほとんどで、 そういう日本人グループの輪に入ると、 お手伝いさんの話が出るのもそう不思議な話ではありません。 そんな中で、敷地にゴミが舞い散る 6階建てのローカルアパートに住み、 子供を抱っこして買い物袋を提げ、 フーフー言いながら毎日6階まで階段を上がる つばめの日常は、中国に住む日本人としてみれば 生活レベルは下の方ではないかと感じていますが、 中国人全体の生活水準からみれば、 やっぱり中流よりは上になるに違いありません。 日本はかつて一億総中流と言われ、 人間みな平等と教えられる教育のせいもあり、 中流とか上流とかいうふうに人を区別するような言い方には 違和感を感じる人が多いかもしれません。 対して多くの中国人は、この世の中、 不平等なのが現実とはっきり認識しており、 その中でわが身がどうやって生き抜いていくかを 考えるのが大切だと思っているのではないでしょうか。 中国では格差があまりに大きすぎて 平均像を求めてもあまり意味をなさず、 何をもって中流・庶民とするかがほんとに分からないんですが、 一応中流ちょっと上という意味で、 「ちょっとハイクラス」と表現したのでした。 思えば日本の一般庶民の生活は豊かです。 温暖な気候、汚染されていない空気、 海と山に囲まれた美しい自然環境に恵まれ、 一家に一台どころか二台も三台も車を保有し、 中国式に言えば「別荘」と呼ばれる 庭付き一戸建てに住んでいる人もいます。 公共の場は掃除が行き届き、 先進国のハイクオリティーな製品や 心地よいサービスを当然のように享受して暮らしています。 車や電化製品など「物」はお金で手に入るとしても、 「環境」は簡単に手に入りません。 先進国である日本の生活それ自体が「ハイクラス」なもので、 北京にいるハイクラスの人たちが求めても なかなか得がたいものがいっぱいです。 だから日本の一般庶民の皆さんは、 自身の生活を誇りに思っていいと思います。 ただ、日本人ママたちがお手伝いさんの話題で 盛り上がるのを聞きながら、 まだ発展途上の中国で暮らすのはいろいろ大変なところもあるけど、 お手伝いさんを雇って雑用に追われないでゆったりと暮らす等、 日本ではなかなかできないことが 割合簡単にできやすいという面もあるよね、 と思った次第でした。 ↓最近チビちゃんの写真あんまりないよね、 という声に応えて。 P1110739 posted by (C)つばめ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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