ニーハオ中国

教師の日（9月10日）の翌日の新聞に、

「教師の日、贈る側も贈られる側も困惑」

という記事が出ていました。
内容をかいつまんでご紹介します。

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一部の重点小中学校では、教師の日、
保護者は贈り物をするかどうかで悩み、
教師は贈り物を受け取るかどうかで悩む、
という現象が起きているらしい。

瀋陽のある有名小学校の教師によると、
（9月の）新学期が始まって以来、
全クラスの半数以上の保護者が贈り物をしたそうで、
数百元程度の品から、直接封筒に現金を入れたものまで
あったそう。
次々とやってくる贈り物を前に、
多くの教師たちは手放しで喜んでいるわけではない。

「保護者の贈り物が多ければ多いほど、プレッシャーも増すのです」

と南京のある小学校教師は言う。

「贈り物を断るのも気まずいし、うまく断れたとしても、
　その保護者の方との関係が気まずくなることもあります。
　また贈り物が返すに返せないようなものの場合、
　すごくプレッシャーになります。
　その保護者の子供にどう接したらいいのか、
　学習面や生活管理はどの程度したらいいか、
　考えれるほどもう強迫症になりそうなのです。」

上海の有名小学校の教師はこう言います。

「新学期が始まって３日で、
　生徒の座席のことで、１年生のクラス主任のところに
　ひっきりなしに電話やショートメールが届き、
　『子供を教壇前の中心席にしてください、
　教師の日に必ず十分なお礼をしますから』
と直接言ってくる保護者もいます。
こういう暗示や贈り物は、自分はきっぱり断ります。
でないと、クラスの正常な運営ができないからです。」

ある幼稚園児の親の話。

「贈るのと贈らないのとでは、ほんとに違うんです。
幼稚園が始まって以来、子供は（幼稚園で食事後）
帰ってきていつも、『おなかすいた』と言っていました。
その後贈り物をしたら、子供は帰ってきて
『おなかが破裂しそう』と言うようになりました。
毎回贈り物をした後の数日、娘は先生によくほめられます。
こういう状況に慣れてくると、娘が先生に怒られたというと、つい、
『そろそろ贈り物しないといけないかな』って考えてしまうんです。」

湖北省のある中学生の親はこう言います。

「優秀学生、クラス委員の選抜など、先生方は皆
　選択権があります。先生にわが子に目をかけてもらうためには、
　日頃から先生との関係をよくしておくことが重要なんです。」

具体的なメリットを求める以外に、多くの親は、
「お金を出して安心感を買う」という心理で
教師に贈り物をしています。

「もともと先生に贈り物をする気はなかったのですが、
　周りの友人や同僚に聞いてみると、
　みんな贈り物をしたといいます。
　こうなると、もし自分だけ贈り物をしなかったせいで、
　先生が不満に思っては困るし、
　周りに合わせて自分もクラス主任に
　500元の現金を贈ることにしました。」

とは瀋陽在住の保護者。

教師へのつけ届けというのは、
一部の地域、一部の学校、一部の教師に見られる行為だが、
それが教師や教育界全体のイメージダウンにつながっている。
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これを読んで、「一部の・・・」と書いているけど、
中国では上記の状況は、かなり普遍的に見られるものなのだと
感じました。

一部の教師であっても「贈るのと贈らないのとでは扱いが違う」
という状況であれば、多くの親は、心の安心感を得るため、
「やっぱりつけ届けしておこう」ということになります。
そして周りがみんな贈るなら、自分だけ贈らないというわけにも
いかないのが親心です。

これを読みながら、
「今後も贈り物のことで、頭を悩ませ続けなければいけないんだろうなぁ」
と憂鬱になりました。
とりあえず、こういうことは
つばめには分からないところなので、
夫に任せようと思います。


↓8月末、団結湖公園内のプールで。
　小さいけれども砂浜があり、
　子供たちは、水遊びと砂遊びをダブルで楽しみました。
　木陰にベンチもあって便利。

P1120894 posted by (C)つばめ