ニーハオ中国

日本の中学校に通う日中ハーフの子が
いじめられている話を聞き、
人ごとではないと思うつばめ。

ある方の、孤児であるとか、
身体に障害があるとかでいじめられる子もいて、
そういう子も自力で頑張っている
ということを子供に知らせれば、
子供は自分の差別はそれほどではないと思えるようになるかも、

とのアドバイスを読みながら、
つばめは遠い大学時代のことを思い出していた。

関西には在日韓国人、中国人が多く住む場所、
沖縄の人が多く住む場所などがあり、
日本は単一民族国家というけれども、
実際にはかなり多民族が入り混じって暮らしているということは、
そこにちょっと注意を向けてみれば
身近に感じられる環境である。

つばめの通った大学もそういう中にあって
マイノリティー教育にはかなり力を入れていたほうで
あったと思う。

部落問題論、民族問題論、
障害者問題論、女性問題論などの講座が設けられ、
そういった講座のうちいくつかを取ることが
必須となっていた。

つばめもそういった講座を興味を持って受講し、
市の障害者ボランティア団体を通じて
脳性マヒの夫婦の食事と身の回りの世話をする
ボランティアに通ったり、
「コリアン世界の旅」著者の朴一先生が担当される
市民講座に出席したりもしていた。

マイノリティー（少数派）に対する差別ということに
若い正義感から反感を持ったりしてした
つばめであったが、
当時は自分自身がマイノリティーである
という意識はなく、
自分の身はマジョリティー（多数派）の中に置きながら
マイノリティー問題を考えていたような気がする。

それがここへきて、
今の自分の状況を考えてみると、
中国の中にあって、日本人であるつばめは明らかにマイノリティーであり、
いくら中国永久居留証を取っても、
一生多数派である中国人にはなれない身である。
中国人に完全になじみ、同化することはできない異質の存在なのである。
つばめはまだ、日本に戻ったら日本人という多数派の中に入る
身であるが、日中ハーフであるわが子は、
日本に行っても、中国に行ってもマイノリティーとして
差別を受けるかもしれない立場であるということを
今回の皆さんの話からはっきりと認識させられた。

思えば、小学校時代の担任の先生が
ハングル文字を教えてくれたり、
被差別部落問題や在日韓国人についての勉強等を通じて、
世の中には色々な人がいるけれども、
人はみな本来平等なのだということを教えてくれたのも、
大学時代に色々な問題について考える機会があったのも、
つばめのその後の人生展開の伏線であったのかもしれない。

子供たちはマイノリティーとして
大きくなるにつれ色々な差別を受けるかもしれないけど、
自分が差別を受けてみてはじめて
人の痛みが分かるということもあると思います。
自身の体験を通じて、色々な差別や偏見に苦しんでいる人達に
やさしさを向けることができる子になってほしいと思う
つばめなのでした。


↓マッチ売りの少女。アンデルセンの名作。
　子供というのは結構悲しい物語が好きです。

照片 550 posted by (C)つばめ

凍えそうに寒い街角で売り物のマッチをする

照片 553 posted by (C)つばめ

炎の中に暖かいストーブや、ごちそうや、おばあさんが見える

照片 554 posted by (C)つばめ

おばあさん、行かないで、わたしを連れて行って！

照片 555 posted by (C)つばめ


照片 557 posted by (C)つばめ

すったマッチの束を手に、口元に微笑みすら浮かべながら
街角で、凍え死んでいる少女

照片 558 posted by (C)つばめ