カテゴリ:中国生活
イルミネーション輝く師走の北京の街角で
朝から道端に座り込んで目の前にカンカンをひとつ置き、 物乞いをする人を見かけました。 杖を立てかけているのは、目の見えない方なのでしょうか。 北京の街角 posted by (C)つばめ 朝の通勤ラッシュ時間を目指して 7時台から座っているのかもしれませんが、 地下鉄の駅近くで結構な人通りにもかかわらず、 カンカンには一銭も入っておらず、カンカラのからっぽ。 つばめも近所を出歩くのに財布など持っておらず、 そそくさとその場を立ち去りました。 思えば最近、買い物は100%、 Wechatかアリペイ(支付宝)の電子決済を使っていて、 ここ1~2年、銀行でお金をおろした記憶がありません。 前に現金を触ったのはいつだったかも思い出せません。 電子決済がここまで普及したら、 道端で現金を恵んでもらおうと思っても、 いったい現金を持ち歩いている人がどれぐらいいるのか、 たとえ万一のために持ち歩いていたとしても、 すでに財布を開けて現金を触る習慣自体を失った人たちは わざわざバッグから財布を出して現金を出そうという 気持ち自体が湧かないかもしれません。 数年前、自分のWechatウォレットのQRコードを持ち歩く乞食が 目新しくて話題になっていましたが、 それから時代はさらに進み、もう普段よほどのことがないかぎり 現金を触ることがない時代に突入しています。 最近、友人の教え子の中国の若者が重い病気を患って 家庭では負担できないほど高額の手術が必要になり、 ネットのクラウドファンディングのような形で寄付を募ったところ、 ほんの数日で数十万元(数百万元)もの寄付が集まって、 手術の目途が立ったそうです。 私もワンクリックで寄付させていただきましたが、 全国から数秒ごとに1件また1件と寄付がなされる様子が リアルタイムで表示され、 こんなに多くの人々の善意が今続々と集まっているのだ ということを実感し、すごいと思いました。 人々の善意というのは世の中にこんなにたくさん存在するのですが、 それをありがたく受け取るためには、 やはり時代に合わせた工夫が必要なんだな、 と実感しました。 朝の街角に座り込んだ乞食のからっぽのカンカンを見て 時代の変化がこんな津々浦々にまで浸透しているのを目の当たりにし、 わが身を振り返ってしみじみと考えさせられたことでした。 ↓北京もあちこちにクリスマスツリーが飾られています。 クリスマスツリー posted by (C)つばめ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020/12/04 09:59:18 AM
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