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ニーハオ中国

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2021/10/14
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カテゴリ:バイリンガル教育
先日、北京で2才の日中ミックスのお子さんを育てるママと
お会いする機会がありました。

会ってすぐ、お子さんに、

「こんにちは~」

と話しかけると、隣から

「すみません、この子、まだこんにちはって言えないんです~」

とママ。

「あ、そっか。2才だったらまだそんなに話せないよね~」

と返したのですが、
その瞬間、ママが思わず涙ぐんだ気がして、

「あ~~~、だいぶん悩んでるんだな。。。」

と分かりました。

日本在住のママだったら、たとえまだ歩かないような赤ちゃんに
つばめが「こんにちは」と話しかけたとしても、

「ほ~ら、〇〇ちゃん、こんにちは、は?こんにちは!」

とママが赤ちゃんになりかわって楽しく会話を交わしたり
することもあるんじゃないかと思います。
だけど、このママはそんな感じではなく、

「この子はまだ言えないんです。。。」

とおっしゃったので、
お子さんが日本語を話せないことをだいぶん気にされてるんだな、
と感じました。
2才になったばかりだから、言葉なんてまだまだこれからだと思いますが、
そういうことではない心配、この中国語の大環境に打ち勝って
子供に日本語を身につけさせられそうにない、
という押しつぶれそうな不安がこのママにはあるのでしょう。

わたし自身も中国という環境のなかで、
子供になんとか日本語を身に着けさせようと
必死になってきたから、このママの気持ちがわかるのです。

子供を持つ前は、
日本人から生まれた子供は
ひとりでに日本語ができるようになるはずだと
信じて疑わなかったのですが、
とんでもない。

中国に住み、夫婦の会話も中国語、
日本語が分からない夫は子供に中国語で話しかけ、
中国の義父母も中国語で子供に話しかけ、
一歩外に出たらオール中国語といった環境で
子供に日本語を身に着けさせるのがどれほど簡単ではないか。
日本人の母のみが、子供が日本語で直にコミュニケーションをとる
ほぼ唯一の相手となりますので、
母一人が、父と祖父、祖母、その他大勢の中国語インプットに負けない
量と質の日本語で子供に接することができるかといえば、
それがどれだけ簡単なことではないかが分かるでしょう。
生後まもない我が子を前に、

「無意識に接していると子供は必ず中国語優勢になる」

と思った当時のわたしの最初の努力は、

「子供にできるだけ多く日本語で話しかける」

ということでした。
1人で人の3倍も5倍も話しかけるつもりで
なんでもないようなことまで言葉にして
できるだけたくさん子供に日本語で話しかけることを心がけ、
できるだけたくさん日本語で遊び相手になってやろうと思いました。

(※注:中国で生まれ、長期にわたって中国語環境の中で育つ子供が
中国語優勢になるのは至極当然の流れであり、
わたしはそれを否定するものではありません。
ただ、当時のわたしは、どうしても我が子に
自分の母語である日本語を身につけさせたかったのです。
子供と日本語で会話し、笑い、毎日の生活を楽しみたかったのです。)

つづく。





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Last updated  2024/04/19 10:10:03 PM
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