『K・Nの悲劇』 高野和明
『13階段』の高野和明さんの3冊目の文庫本を読み終わりました。『K・Nの悲劇』というタイトルのこの本。まずね、表紙が怖すぎムンクのリトグラフから引用したらしいんだけど、手に取るのをためらわさせられるような感じです(^^;作者の事好きじゃなかったら、買わなかったぞ~(笑)内容の方はと言いますと(楽天ブックス参照)若くして成功した夫との新しい生活。だが予期せぬ妊娠に中絶という答を出した時から、夏樹果波の心に異変が起こり始める。自分の中に棲みついた別の女の存在。これは精神の病か、それとも死霊の憑依なのか。治療を開始した夫と精神科医の前には想像を絶する事態が待ち受けていた。乱歩賞作家が描く、愛と戦慄の物語。 って言う感じです。本当にこの方の才能は多彩で、今までに読んだ2冊とも全然違う内容と印象に驚かされちゃいます。今回のはジャンルで分けたら、サイコホラーとかになるのかな。読み始めたら先が気になってしまって、一気に読まずにはいられない感じはいつも通り。軽妙な会話のやり取りや、絶妙な伏線など、相変わらずこの作者らしい見事な完成度に仕上がってます。表紙ほど怖くないので、興味のある方は手に取ってみてくださいねK(ケー)・Nの悲劇648円